永別の朝
冬晴れの早朝
両手をわたしと孫たちに握られて
父は最期の息を吐いた
そして、母と祖母の待つ場所へと
旅立って行った
とても穏やかな顔をして
この日が来るのが怖かった
この瞬間を恐れていた
それでもこうして見送ることが出来た
さぁ、これからお別れの儀式を
最後までやり遂げなくては
娘としての最後のつとめを
あなたの娘ですもの
大丈夫です
心配しないでね
あなたの娘で幸せでした
ありがとう
おとうさん
……ありがとう
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
◆ とうとう永別の時はやってきました。
それでも最期の時を、わたしと息子たちで看取ることができたことは本当に良かったです。
コロナ禍の中、ホスピスだったからできたことだと思います。感謝しかありません。
父はホスピスで穏やかに過ごすことができましたから。
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