第6pedia クリスマス
「
「おはようございます。
起床した
「みてみて!お庭の方!」
「何でしょうか…ってうわっ。いつの間にこんなものが。」
庭を見ると、いかにもな木が聳え立っていた。2mほどだろうか。2人と比べるとそこそこ高い。
「クリスマスツリーだね!今年もこの日が来たよ!」
「クリスマスツリー…のもとになる木ですね。飾りつけもされていないので、まだただのモミの木です。」
「はっ」
「じゃあ今日は、2人でこの木をクリスマスツリーにしよう!」
その瞬間、冷気が勢いよく部屋に入り込む。
「あ、
「とりあえず、淹れたコーヒーだけ飲ませてください。あと着替えてきます…。」
「いってらっしゃい!」
それを見た
ガラッと窓を開ける音に
手袋、マフラー、ニット帽、コートに分厚いタイツ。さらにムートンブーツを履いている。
「
「着替えたので大丈夫です。が、コーヒーなくなるまでここで眺めてます。
「わたしはクリスマス好きだから大丈夫!」
「なんですかその理論…。でもなぜか
そういいながら、
「どうかしましたか?もしかして、いまさら寒さに気づきましたか?」
「そういえば、どうしてクリスマスってモミの木に飾りつけするんだろ?そもそもクリスマスって、イエス・キリストの生誕祭だよね?モミの木好きだったのかな?」
「キリスト関連ですが、生誕祭ではないはずです。モミの木に飾りつけするのは…どうしてでしょうね…気になりますね…。」
「
それを聞いた
「毎年楽しみにしていますが、知らないことは多いですね。」
「あ、調べ終わった?じゃあわたしにも教えて!クリスマス!」
「飾りつけしながらでいいですよ。後から私が楽できそうですし。」
「了解!」
「ええと、まずはクリスマスが『イエス・キリストの生誕祭』というお話でしたが、正しくは『降誕祭』だそうです。キリスト教のお祭りという点では相違ないですが、そもそも誕生日が不明ということもあり、降誕祭になっているそうです。」
「降誕?誕生日とは違うの?」
「降誕を説明すると、宗教的な概念になるので、説明が難しいですね。要点だけ話すと、まず『降誕』という言葉自体、イエス・キリストのみに使用されている言葉です。それはイエス・キリストの降誕が、『原初から天上にあったロゴスたる存在が受肉してこの世に降り誕まれた』とされているからだそうです。」
「げんしょ…ろごす…じゅにく…?」
飾りつけをしていた
難しい表情をして、目を回している。
難しい表情をしていたのは彼女だけではなく、説明をしたはずの
「うーんと…実際どうなのかは置いておいて、福音書にそう書かれているから――だそうです。とりあえず、誕生日とは別と考えていただければ。」
「わかった!でも誕生日わからないのに、どうして12月25日って決まってるの?」
「12月25日に決まる前に議論されたときには、候補日が山ほどあったそうです。それも『12月のいつか』というわけではなく、例えば1月6日、4月2日、5月20日、11月8日…などですね。その中で、当時のローマ暦において、冬至の日とされていた12月25日が、クリスマスとして定着したそうです。」
「ほえー。もしかしたら冬じゃなかったかもしれないんだねー。」
「そうなりますね。そもそも南半球では冬ではないので、サンタさんがビーチでサーフィンしてるそうですし。」
「oh...サンタサン…」
「あとは、なんでしたっけ。『なぜクリスマスにモミの木に飾り付けをするのか』でしたっけ。
「うんうん!」
「起源は、クリスマスが12月25日に決まる前から、北欧で行われていた『ユール』という冬至のお祭りになります。元はそのお祭りでは『樫の木』が、生命の象徴だとして崇められていました。当時のキリスト教徒は北欧の人々を、キリスト教に改宗させようと試みたものの、樹木信仰が強く、うまくいかなかったため、崇められていた『樫の木を』キリスト教で崇拝されている『モミの木』に変えることで、北欧の人々をキリスト教化したというお話がもとだそうです。…伝わりましたか?」
出典が曖昧というか、調べると同じような話が出てくるものの、あまり細かく記載しているところがなかった、といったところか。
「大丈夫!大体わかった!」
「そういってくださると助かります。あ、飾りつけの起源ははっきりとわからないのですが、ドイツでパン職人の方が、ツリーを飾ったのがはじめとされています。なぜ飾ったのか―という点は不明です。」
「ほえー。パン職人だから、きっとデコレーションすると盛り上がると思ったのかな?」
「わかりませんが、そういう考えもあるのかもしれませんね。」
コーヒーを飲み終えた
「クリスマス、知らないこといっぱいだね!まだまだ気になることがあるんだけど――」
「少し長くなりそうなので、次回にしましょう。
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