魔法使いと非魔法使い
この世界には、大きく分けて二つの人が居る。
魔法が使える魔法使い、魔法の使えない非魔法使いだ。
魔法使いがいつ生まれたのか、その明確な歴史は残っていないが、当時の大国が話し合い、統一歴が作られた統一歴元年時点では、既に魔法使いが上、非魔法使いが下の構図が出来上がっていたのは確かである。
当然、非魔法使いはそれをよしとはしなかったが、剣や弓を構えたところで、剣や弓に遥かに勝る火力と射程、魔法による治療や数多の生産技術、そして鎧より堅牢な防御魔法まで使える魔法に勝てるはずもなかった。
そんな圧倒的優劣がありながらも、未だ非魔法使いが生きてるのは外ならぬ人口比率。
どう足掻いても覆せない非魔法使いとの人口差は、皆殺しにするよりも飼い殺し、奴隷にした方がマシといつの時代の魔法使いも考えたのだ。
そしてそれは、統一歴1752年の現在も変わらず続いている。
共和国のように、繁栄のおこぼれを享受したり、協商国で成り上がる者も居たりとマシになりつつある部分はあるが、しかしその実態として奴隷としての扱いは変わっておらず、それ以外の国に至ってはもはや人ですらない何かとして扱われてるのが常識であった。
ただ、これまでと異なるのは、非魔法使いが魔法使いに勝つ方法が無いわけでは無いという事だ。
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