今日までの共和国

 アルレード大陸の中央に位置する大国「クオーリア共和国」

首都はウェルス。

 この国家の成立は統一歴1254年に、かつての「クオーリア帝国」にて当時の王アルンテッド・ラヴィスキの行った様々な改革の終着点として、国号を変えたのが始まりとされており、統一歴1752年現在においてもそれを維持し続けている。

現在の国王はミチョロフ・ヴェローアである。


 共和国の名の通り、絶対的な権力を持つ者はおらず、国王はセイム成立から現代にいたるまで、あくまで国家の象徴兼一議員止まり。国家は基本セイムという議会によって運用されている。

 議員の数は287名。採決は基本多数決で、棄権は原則として許されてはいない。

 少しでも平等な国家をというアルンテッドの考えによって生み出されたセイムではあるが、現状では魔法を使えるうえで国家に対して一定の税を納めた者...俗に言う魔法貴族のみが議員になれるという状態で、そこで採決されるものも総じて魔法使いの事だけを考えたものになっている。

 これは、非魔法使いに対しての差別意識もあるが「国家を預かる者として、有事には当然戦わねばならない」というアルンテッドの思想から、セイム議員も全員戦えることを求められた=魔法使いでなくてはならない。といった事情もある。

 腐敗らしい腐敗は無く、誰もが国家の為を考えてるのが救いではある...まぁ、自分の権益がたまたま国家の利益と被っているだけともいわれておりますが。


 帝国時代から続くことではあるが、この国家は大陸中央にあるという事もあって、この大陸にある全ての大国と領土を面している。

 その上、大陸中央には肥沃な大地が広がっており、諸外国との国境戦争は日常的であった。

 幸いにも、この地域には古代から魔力に優れた者が多く生まれ、またそれらに対する支援も厚くしていた事もあって、諸外国をはるかに凌駕する魔法軍を所有しており、その力で長年国家を守り続けている。


 そんな魔法使いを重視するあまり、非魔法使いにはとても生きやすい国ではなく常に差別と侮蔑の中で生きているのだが、基礎国力の高さからある余裕によって、非魔法使いでも貧困にあえぐことは少なく、不満も少なめなのは他国とはまた違う点でもある。

他国との比較もあってか、なんならむしろセイムが非魔法使いに感謝されるレベルにもなっているのだが、昨今では第六王女が公私共に過剰な支援をしてることもあってか、非魔法使いからの人気がそちらに集中しており、セイムでは度々懸念されている。



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