王子様系高身長女子に胎内回帰させられた

やぁ!


あはは、どうしたのかな、そんな暗い顔して


もしかしてー、あの話?


//甘く無声囁き

僕が告白したことについて♪


ふふっ、なんでって、君のことならなんでもわかるよ♪


……なぁ、そんなに難しく考えなくても良いじゃないか


君が僕の告白を受け取る、晴れて僕たちは結婚を前提とした恋人になれる♪


//甘く無声囁き

いいこと尽くめじゃないか、婚約者くん♪


……え? そう呼ぶな?


あはは……本当に、どうしたんだい?


なぁ、辛いことがあるなら、話を聞くよ? だって僕は君のフィアンセなんだから……


えっ……そういう、強引なところが嫌い……?


そ、そうか……わ、わかった、今度からは気を付けるよ……


な? 他はどう? 他は問題ないだろ? 顔だって性格だって良いはずだし、何よりも君のことが大好きなんだ!


だから……


え……ほとんど喋ったことが無いのに……?


あはは……変なことを言うね


僕たち、相思相愛……だろ?


だってさ、毎日挨拶はするし、僕の方をちらちら見つめて来るじゃないか……♡


それで気付いたんだ、きっと君は僕のことを愛しているんだって、だけど恥ずかしくて言い出せないだけなんだって


だから、僕の方から告白してあげた……それだけだよ?


……だから無理?


ムリって……あはは……


もう、近づかないで……?


じゃ、じゃあどうしたら……どうすれば良かったんだよ……!


最初は普通に話せばよかった……?


……嘘だ


そんなことを言って、僕を騙して諦めさせようとしているんだろ……!


許さない……君は絶対に僕の恋人だ、僕のモノだ!


……みてろよ、必ず僕と結婚させてやるからな……!


//場面転換


ふふ……ふふふ……♪


やっとだ、やっとこれで、僕のことが大好きにできるぞ……!


ふふ……


お、気付いたかな


喜んでよ、今から君と私は親子になって、それから恋人になって夫婦になれるんだよ♪


//甘く無声囁き

ほら、嬉しいでしょ? 口角あげて喜んでよ


……ほら、喜べよ、僕が君のママになるんだよ?


//甘く無声囁き

一杯甘やかして好かれるようにするからさぁ♪


……やめろ?


//低音無声囁き

嫌だよ、絶対止めない


……はぁ、もういい、もう聞きたくない、これ以上聞いていたら母体に良くなさそうだ


どういうことか?


……つまり、君を胎児に戻して僕の子宮に入れて、記憶も綺麗さっぱり消してから産み直すんだよ


んふふ、嬉しい? ねぇ嬉しい?


//どろっとした声で甘く無声囁き

僕はぁ、すごぉく、ゾクゾクするよぉ♡


好きな人を僕の体で育てられる、僕の体で愛してあげられる、包んであげられる、慈しんであげられる♡♡


女としてこれ以上の幸福はないよぉ……


ふふ……女として生まれて、本当に良かった


ふざけるな?


あーぁー、もういいよ


君の我儘は、また産んでから聞いてあげるね


それじゃあ……


//甘く無声囁き

お、か、え、り♡


//以下、胎内回帰、囁き声


どうだい? 僕の中は……


君専用だよ……君の為に整えておいたんだ


ふふ……僕も記憶はないけれど、凄くフカフカで、暖かくて、落ち着くんだろうなぁ……


あぁ、それに僕の心臓の鼓動も聞こえるのかな


……ねぇ、感じておくれよ


僕の……ううん、君のママの心臓


どくん、どくん、どくん、どくんって


ふふ……僕も生きてるんだよ


……なのに、あんな拒絶のされ方したらなぁ……


//低音無声囁き

凄く怒っちゃうよね


あはは、でもあれをされなかったら、こんなことは思いつきもしなかったよ


そこだけは感謝しているよ……


けれど、これからやったら、きちんと叱らないとね


だって、君は僕の息子なんだから


//低音無声囁き

ママのことが嫌いになる悪い子はしっかり躾けてあげないとね?


当たり前だろ? これから教育は僕がするんだ


僕が君を育てるんだ……立派なオスとして、立派な僕のお婿さんとして……


僕が君に愛情いっぱいに教えてあげれば……きっと、きっと今度は上手くいくはず、そうだ、今度は絶対に上手くいかせるんだ……


//任意時間無言


んふふ、元気だね、お腹を一杯蹴るなんて


//低音無声囁き

一体どういうつもりなのかな?


はぁ……お母さんは悲しいよ?


//低音無声囁き

君への教育を考え直さなきゃいけないなんて


本当は、普通の子どもとして、ちゃんと愛を持って育ててあげようと思ってたんだけどね……


少し、縛りつけなきゃだめかな


ううん……だめだね、それじゃきっと、君はコミュニケーションが足りないって言うよね……


んふっ、ふふ、ふふふふふっ♪


だから、産まれたらずーーーっと、僕と一緒に家にいようね


僕の家の中だけが唯一の世界、僕だけが君の話し相手


そうしたら、君は僕だけで満たされる、僕で一杯になれる……♡


しっかりお仕置きして、甘やかして、お仕置きして、どっぷり僕に溺れさせて……


あぁ、最高だよ……


//低音無声囁き

僕はその方が良いと思うけれど、どう?


……おや、足蹴にするのをやめてくれたんだね


んふふ……


//低音無声囁き

次は無いから、しっかり魂に刻んでおけよ


//任意時間無言


おや……?


あぁ、もうそろそろお休みの時間かな?


ふふ、ゆっくり安心してお休み……


僕が君をずっと守ってあげる、愛してあげる……


出てきたら、すぐにでも甘やかしてどろどろに溶かして……


//甘く無声囁き

ママに、依存させてあげるからね♡


//甘く無声囁き

大好きだよ……僕の赤ちゃん♪

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