王子様系お姫様の我儘が酷いのでわからせた

ん? 姫である僕に何か用?


……え? やめてくれ?


ふふ、一体何を言い出すかと思えば……


なんだよ、良いじゃないか別に


僕はこの国のお姫様……だったら僕が好き勝手しても問題ないだろ?


国一番の宝石を集めるのも勝手、国中の美味しい料理を集めるのも勝手、


ドレスもスーツも着たいものを着る……


え? 国民の負担?


はん、それが僕にどう関係するの?


っていうか、君は一体何様なのかな


//低音無声囁き

君、いつから僕より偉くなったの?


僕の教育係?


ふふっ、全くおかしいことを言うね


僕と同い年で、それでいて男なのに僕よりも背が小さくてさ♪


//低音無声囁き

剣術でも力でも負けるのに、一体どの口が言うのかなぁ?


//甘く無声囁き

折角だし、塞いでしまおうか……んふ♡


//キス、省略可

んっ、ちゅ、んむ、んっ、んちゅっ、ちゅるぅっ、れう、れぅぅっ、はぁむ、あむぅっ


ふふっ……ほら、こんなに蕩けちゃって……♡


いけない子だね


……わかったかい? 僕のキスからも逃げられないのに説教なんてするなよ


//甘く無声囁き

大人しく、君はお姫様について来ればいいんだ


……え? 辞める?


……ははっ、何を言い出すかと思えば


……バカな冗談はやめて、今日も僕に付き合え、たっぷりとやることはあるんだから


今すぐ辞める……?


お、おい、変なことを言うなよ


それに、君は僕へ忠誠を誓っているはずだし、何より恩を仇で返す気かい……?


致し方ない……?


全く……ただの平民が僕の傍にいて思い上がったな?


お父様に言いつけて、一週間は牢屋で折檻してやろう


そうすれば、そんなバカなことを考え直せるはずさ


……は、お父様にももう言ってある……?


う、嘘だ……そんなウソをついて良いと思ってるのか? 不敬だぞ?


確かめても構わない……?


くっ……


な、なぁ、考え直してくれよ……そうだ、もっと待遇を良くしてやろうか?


ほ、ほら、なら僕と食事をする権利をやろう、同じものを同じテーブルで食べるんだ


……じゃ、じゃあ僕が食べさせてやる、あーんだぞ? 姫のあーんが欲しくないのか?


……な、なんでだよ、なんでそれじゃダメなんだよ……


あっ、待ってくれ、行かないでくれ!


な、なぁ……頼むよ、お願いだ


//焦りながら媚びるように無声囁き

君がいないと、僕はダメなんだよ……!


こ、断るって……


あっ、行かないで……!


嫌だ、行かないでくれ……!


嫌だ……なんでだよ、良いじゃないか……


僕は全部欲しい、全部全部全部僕のモノだ……


だって僕はお姫様なんだぞ……! 全部、全部僕のモノだ、僕に手に入れられないものなんか……!


……絶対、絶対に僕はなんでも手に入れてやるんだ……


ふふ……しょうがないなぁ♪


//場面転換


やぁ♪ 起きたかな?


どうだい、紅茶でも


凄く良いのが入ったんだ……♡


//甘く無声囁き

世界でいっちばんつよぉい媚薬入りの紅茶がね♪


ふふ、どうしたんだい? 椅子に縛られているのがそんなに怖い?


心配しないで、僕のフィアンセ……すぐに慣れるからね


それを飲んで、体が火照ってきたら、一日中夫婦として契りを交わそう♪


//虚ろに

きっと僕と君なら、すぐに可愛い子ができるよ……♡


そして、盛大に結婚式をあげよう


//虚ろに

そう、僕たちは永遠に結ばれるんだ……


大丈夫、君は逃げる心配なんて要らないよ


もう逃げられないんだから


ふふ……気付かせてくれてありがとう


君を失って初めて、君を愛してることに気付けたんだ


だから、僕は君と結婚できるようにすぐ手を回して……


良かったじゃないか、君はお姫様と結婚できるんだ、悦んでくれ♪


それじゃあ、紅茶、ゆっくりでいいから飲もうね


//低音無声囁き

僕をわからせてくれたお礼だ……絶対、お前の体と同じように、心も私に縛り付けてやる

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