ダウナー系幼馴染を褒めまくった重い責任を取らされる

あー、おはよ……


はぁーあ、今日も面倒くさい学校に行かなきゃなんだね~……


あー、早くこんなのから解放されたい……


……んぇ?


今日も起きれて偉い?


別に、朝は親が叩き起こしてくるし


私はなにもしてないっていうか……


低血圧なのに、ほんっとやかましいよ……


それでも頑張って起きれてる?


はぁ……いや、別にいいって、わかったから


それに、ちゃんと面倒くさがらずに学校にも行けて、偉い?


そーだねーすごいねー、遅刻もせずに学校行けるなんてえらーい


……馬鹿にしてる?


私だって、行きたくて来てるわけじゃないんだよね


叱られるのもめんどいっていうか、もうしょうがないっていうか


えぇ、それでも偉い?


……いや、偉いもなにも……いつも通りでしょ


いつも通りのことをいつも通りこなせて偉い?


え……偉いって、そりゃ……偉い、かなぁ……


だって普通にこなしてるだけだし……


それでもいい?


いや、当たり前のことを当たり前のようにするのは普通じゃない?


それができたところで……


……え、当たり前のことを当たり前にすることも、偉い?


……そ、そ、っか……


あ、ありがと……


え、まだまだ褒めるところはある?


生きてるだけでも、もう充分に偉い……?


え、い、いや、やめてよ、恥ずかしい……


生きてるのは当然っていうか、なんというか……


ってか、そんなことまで褒めないでよ……


//小声

お、おかしくなっちゃう……


い、いや、なんでもないっ!


えぇ? もっと褒めたいことがあるぅ?


いいい、いや、やめてよ……!


もう充分、充分伝わったから!


//場面転換


んー……授業終わったぁ……っ


そ、それじゃあ……かえ、る?


うん、帰ろっか


…………


ね、ねぇ


朝の奴は、もうしないの?


なにって……え、いや、なんでもない……


…………


ね、ねぇ……


その、さ


褒めてくれたりとか、しない……?


なにをって……


ほら、授業頑張ったこと、とか


めんどくさがらずにちゃんとできたこと、とか……


他にも、君なら一杯褒めてくれるでしょ?


……もう、しない?


え、なんでよ……?


朝は、いっぱい褒めてくれたのに……


あれは、元気づけるために特別にした、だけ……?


あ、ぁ~……


そっか、そう、だよね……


いつもは、そうだよね


私なんかに良いところ、ないよね……


ううん、わかってた……


つい、喜んじゃってた私がばかみたい……


ご、ごめん……


//場面転換


あっ、起きた?


ねぇねぇ、褒めて褒めて?


君をここまで連れてくるの、大変だったんだぁ……


だから、褒めて?


……ここはどこか?


あ、ここね? ここはね?


……二人だけの場所♪


ほら、ここも私一人で作ったんだよ?


褒めて褒めて♪


……ねぇ、褒めてよ


//激昂

なんで褒めてくれないのッ!


二人きりで、一生暮らせるんだよ?


……私、頑張った、でしょ?


君をずっと監禁できる場所を作って、逃げられないように縛り上げて、


いっぱいいっぱい、君に褒めてもらえるように頑張ったの!


……褒めてよ


何のために頑張ったのか、わかんないじゃん!


君が褒めてくれなかったら、私……どうすればいいの……


//激昂

あんなに暗かったのに、私を褒めて、褒めて、褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めて褒めてッ!


//低音囁き

ねぇ……無責任だよね


女の子を褒めておいてそれだけだなんて……


責任取って、私のこと、褒め続けてよ


一生褒めてよ、寝ても覚めても褒めてよ、ずっとずっと私を称賛して私の気分を良くしてよ


朝に、君が褒めてくれた時……感動、しちゃったんだぁ……


生きてて偉いね、ちゃんと起きれて偉いねって


普段はそんなこと、考えもしなかった


だって、普通でしょ? 当たり前だもん


けど、ちゃんと努力してる、偉い、すごいって言ってくれたのは君だよ


君がこうしたんだよ


君のせいなんだよ


私……私……


君に褒められないと、もうどうしようもないくらい……


震えちゃって、心が狭くなって、冷たくなって……


//震えながら低音囁き

今、なにしちゃうか、わかんない


褒めてくれない君は、君じゃないから……


ちゃんと私を褒めてくれる君になるまで、何、しちゃうのかなぁ……?


//低音囁き

私でも、全然、わかんないよ……?


ねぇ、怖いでしょ……


君、なぁんにも抵抗できないから、私のしたい放題だもんね


あはは……君は、なぁんにもできなくなっちゃって、いけない子だね


なのに……


お世話してあげる私を、君は、褒めてくれないんだぁ?


じゃあ、しょうがないから……


私が良いことをしてあげたときに、君がすっごく褒めたくなるように


//低音囁き

私、悪い子になるね


君にいっぱい酷いことをした後に、良いことをしてあげたら、ギャップで、凄く良いことをしてるように感じるんじゃないかなぁ?


ねね、そうだよね、きっとそうだよっ♪


んふふっ、楽しみだなぁ……


君がどういう風に褒めてくれるようになるのか、私、すっごく


ゾクゾクしちゃう……♡


あははっ♪ 心配しないで? 君みたいに無責任なことはしないから♪


君の誉め言葉、ぜぇんぶ受け止めてあげる♪


それじゃあ……いっぱい、我慢してね?


私のこと、心の底から褒められるようになったら、君のことも褒めてあげるからね♪

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る