ヤンデレお嬢様「可愛いわ……私のお嫁さん♪」

(ドアが開く)


ごきげんよう。


体の調子はいかが?


……って、だめじゃない。あなたはもう、可愛い可愛い女の子なんだから、


身だしなみには特に気をつけなくちゃ。


男みたいに適当なのは、だぁーめ。


髪も乱れ放題、純白のネグリジェもはだけちゃって……。もう……。


(囁き)私を誘っているの?


うふふっ。そんな身構えて……。可愛い。


(少し小さな声)仕草も、そういう風に自分を抱きしめる感じも、すごく女の子っぽくなった……


でも、安心して?


私はあなたを襲うようなことはしない。(吐き捨てるように)野蛮な男じゃあるまいし。


あなたと一緒にここにいれるだけで、今は心が満たされているの。


それに、あなたはか弱い女の子で、


今は男の時よりも従順で、素直で、おとなしいから、


首輪だけにしてあげたのよ?


だから、部屋の中だけなら自由も効くでしょう?


私だって、あなたのこと、微塵も考えてないわけじゃないのよ?


でも、ちょっと抱きしめてあげたい……ぎゅーっ……。


すぅー……はぁーっ……良い香り……


女の子の、あなたの匂い……甘くて、柔らかくて、優しい……。


……あぁ、苦しかった? ごめんなさいね? つい……


でも、んふふ。頬が少し赤くなってるわ。


そんなあなたに、ほら、あれをご覧になって?


今日は、あなたのためにいろんなお洋服を揃えてみたのよ。


ほらほら、そんなところで座ってないで、こちらでじっくり触ってみて?


これなんかどうかしら? あなたの体の魅力とか、線の細さを強調できるし、


なにより素材も、あなたの柔らかい肌に合う良い服だと思うのだけれど。


あと、見せたいものがあって……


こちらは……ウェディングドレス、なのだけれど……


あなたの採寸はもう済んであるから、これはもう、あなた専用のウェディングドレス。


ほら、将来的には私も、その、け、結婚式、とか、憧れていまして……


私とあなた、二人きりでウェディングドレスに身を包んで、


二人きりで結婚式を挙げるの……。


素晴らしいと思わない?


「でも」?


タキシードが着たい……? 男の、服が着たい、ですって……?


何を言ってますの? あなたに、そんなものが似合うわけないじゃない。


そっちのほうが、あこがれる……?


許さない……許しませんわ…………


何度も何度も、私、言いましたわよね?


あなたは、可愛い、女の子なんだって。


あなたも鏡の前で何度も見たでしょう?


男の時とは比べ物にも、跡形もないほどかわいらしいその姿。


男物が似合うとお思い?


俺は男だ、早く元に戻せ、ですって?


……あら、そう。そこまで言うのね。


なら、私が触りながら確かめてあげる。


控えめだけど、こんなに柔らかいおっぱいがあって、


こんなにも華奢な体つきで、


私にさえ、力で勝てなくなっちゃった、生娘なのに……。


まだ認められないの?


ほら、もうベッドに、私の力だけで押し倒されてる。


そんな可愛い声で抵抗しても、喘いでるようにしか聞こえませんわよ?


やめて、離して……まるで、嫌がる処女のよう……ふふっ。


あなたは、もう男には戻れないの。


私のモノとして、永遠にここで暮らすの。……わかってらっしゃる?


さっきは襲わない、なんて言っていたけれど……どうしようかしら?


あなたが素直で可愛い私の花嫁だから、優しく接してましたのに。


あら、泣いちゃって……


おかしい? おかしくなんかありませんわ。


女の子なら、自分の感情が抑えきれずに、すぐに出ちゃう……


あなたは、心も順調に女の子になっていってるのよ。


いやだいやだーって、泣いても無駄ですわ。


そうね……もう少し早めて、すぐにでも心を染めてあげる。


ほぉら、またお薬……今度は体を作り変えるわけじゃないから、注射なんてものは使わないで、


お口で飲む、液体を用意したわ。


ほら、お口、開けて?


……嫌がるなら、口移しで……んくっ……


ん………んっ…………


ぷはっ……どう? 甘いお薬味のキスの感想は?


ちょっとはおとなしくなったかしら……


頑張りましたわね……えらいえらい、なでなで……。


ふわふわした気分で、すごく幸せでしょう?


私も幸せよ? とろーんとして、惚けてるあなた、すっごく可愛いもの。


見ている私も、なんだかすごくいい気分なの。


これなら、可愛い服も、可愛い自分のことももっと好きになれるわ。


うふふ……楽しみね。


ちゅ……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る