ヤンデレお嬢様「あなたは私のモノ」
あら、起きましたか?
お体の加減、よろしいですか?
それはそうと、ここに来る前のこと、覚えていらっしゃいますか?
……そうです、あなたは暗い夜道を独りで歩いていらっしゃるから、
私が保護して差し上げたのです。
私は、あなたとの長い交わりの中で、あなたをお慕いしておりましたわ。
ですが、あなたは低級で卑しい貧民に騙されてお付き合いしていた……私はそれが許せませんでしたわ。
保護じゃない? 拉致? 監禁?
何をおっしゃっているのかしら。
あなたが、私の所有物になったあなたが
あんな薄汚くて、危ない公共の道路を歩いているから、
もう二度とそんなことのないように、
こうして、危険な目に遭わないように隔離して差し上げているのですわ。
最初はあなたも理解が及ばずに暴れてしまわれるでしょうから、
頑丈に手足に胴、太ももと腕にも枷で繋いでいますが……
まぁ、いずれは、ね。
所有物じゃない? 法律?
うふふふ……あぁ、あなたはご存じありませんわよね。
まぁ、あなたにはもう関係ないとはいえ、少しは把握していただかないと、ですものね。
あなたは、あなたのご両親に売られたのです。
信じられない? まぁ、信じる必要はございませんわ。
私くらいになれば、なんでも……あなた一人を手籠めにすることくらいたやすい……
あら、否定はいいですけれど、現にあなたはここで捕まってらっしゃるではありませんか。
ですから……私には、不可能はありませんの。
大体の状況はご理解いただけましたわよね。
では、さっそく誓っていただきましょうか。
私のモノになります、って。
……おっしゃらないおつもり?
なんなんでしょう……一体、なんで……
あぁ、お金ね? うかつでしたわ、私としたことが……
あなた自身にも報酬を渡してなかったわね。
……違う? 何が違うというの?
まぁ、たしかにあなたの身柄はもうすでに購入済みですわ。
ですが、あなたのココロはまだあなたのもの、そういうことでしょう?
ですから、あなたの心も、今買おうということです。
……いやだ? イヤダってなんですの?
おかしい。おかしいですわ。
ちょ、ちょっとお待ちになって、考えますから…………
あぁ、思いつきました。なるほど、そういうことでしたのね。
つまり……あなたはおバカさんだから、まだご自分がなんなのか、ご理解していない、と……
分かりましたわ。
では、私直々に教育して差し上げます。
あなたがどんなに飲み込みの悪い殿方でも、
きっとすぐにお分かりになりますわ。
だって、私が責任をもって、あなたのすべてをお世話して差し上げるんですもの。
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