第10話 サメ、無双


 「ここが太平洋か」

 「敵は見えない……海の中みたいね」


 太平洋のど真ん中。どこかの国の戦艦らしき船がいくつも破壊されている。

 海中には、レーダーによると約10メートルもある魚影がいくつも映っていた。しかも、群れで移動しており、割と速い。


 「襲いかかってくる10メートルの魚……脅威以外の何物でもないな」

 「所詮は魚よ。刺身にしてやりましょう」

 「絶対食いきれないから、上手く保存しないと……」


 取りあえずは、どう動いたものか。

 ほぼ大破した戦艦の中に、まだ形を保っているものが1つだけあった。その内部には、人がいるらしかった。レーダー様様である。

 まず助けるべきか、それとも、魔怪獣を撃破した後に救出するか。


 「博士、戦艦にいる人は、助けた方が?」

 『むぅ……難しいところじゃ。まず、魔怪獣との距離が近い。まだ中までは気づかれておらんようじゃが、シャークウェポンで助けたところを察知される可能性が高い。そこで攻撃されれば、シャークウェポンはともかく、戦艦や人間はひとたまりも無い。まずは、魔怪獣を戦艦から放し、倒した方がいいな』

 「じゃあ、先に倒します」

 『うむ。幸い、あの戦艦は状態がいい。余程の余波でもない限り、沈没はせんだろう』


 こういう時には、博士に知恵を借りるのが一番だ。


 『しかし、今、手が離せんことになった。すまんが、しばらくは連絡できん』

 「分かりました」


 しかし、今回は戦闘中にアドバイスをもらうなどはできないようだ。

 俺は残念に思いながら、通信を切った。


 「よし、シャークウェポンを海へ!」

 「気兼ねなく暴れられるのはいいわね~」


 方向を海面へ。ロケットブースターの勢いのままに突撃する。


 「……これだな!」


 俺は潜水する前に、『変形』と書かれたボタンを押した。

 効果はすでに知っている。シミュレーターで練習した甲斐があった。


 シャークウェポンはガゴガゴと轟音を鳴らしながら、その形を変えていく。


 折りたたまれた腕にある武装、フカヒレザーはそのまま胸ビレに。

 ロケットブースターが格納された背中から見える突起は背ビレ。脚に元々あった突起は、腹ビレなど、足のつま先はそのまま尾ビレに変形。

 そして、胸のホホジロザメの顔がせり上がり、そのまま頭になった。


 モニターに映し出された全体像。

 そこにあったのは、紛れも無く、全身が金属でできたホホジロザメだった。


 「知ってた」

 「何から何までサメ尽くしね……」


 『変形』ボタンを見た時から分かってたことなんだ。

 シャークウェポンが人型からどんな形態に変形するのかなんて、簡単に予想がついた。


 「うおっと……」

 「結構な衝撃ね」


 そうこうする内、変形の直後に潜水したシャークウェポン。外には、泳ぐ魚達が見える。

 人型形態の頭に、ホホジロザメの顔が覆いかぶさっているはずだが、視界は良好のようだ。


 「これは……いいな」


 力強く泳ぐ姿はまるで、サメになった気分だ。


 「! いたわよ、ほらあそこ!」

 「あ、ホントだ……って、多くね?」


 群れをなして泳ぐ魚の群れ。ここまでは普通の魚だ。

 しかし、大きさが違う。


 奴らは1匹につき、10メートルほどの大きさをしている。

 その上、それぞれが光り輝く鱗と、宝石のような眼球を持っているのだ。

 とてもではないが、地球上の生物には見えない。


 「新種の深海魚かな?」

 「馬鹿言いなさい。ちゃんとレーダーが反応してるじゃないの」


 確かに、レーダーには、あの魚達が魔怪獣であることが示されている。


 「でも、博士は28匹とか何とか言ってたけど、1匹足りないわ」

 「取りあえず、奴らを殺ってから考えないか?」

 「……それもそうね。後で探しましょ」


 そういうことになった。ようやく、戦闘開始である。

 俺は、操縦桿を握りしめた。




 ◇




 「まずは小手調べね」


 そういうとアルルカンは操縦桿を操作し、シャークウェポンを巨大魚の群れに突っ込ませた。

 硬い上にデカいサメが、高速で体当たりしてくるというのは、例え群れでも脅威である。


 「今だ!」


 突撃の最中さなか、俺はシャークウェポンの口を操作した。

 すると、運悪く口の近くにいた巨大魚がいとも簡単に喰いちぎられ、無惨な死体となった。


 『ゴポゴポ!』

 「やりぃ! 今ので4匹仕留めたわ!」

 「おぉ……」


 体当たりで3匹、喰いちぎりで1匹である。

 この調子なら、すぐにでも片が付きそうだ。


 「あれ?」


 ……などと思っていたのもつかの間。

 残った巨大魚が死体を囲み、全身から光を放ったのだ。

 光がおさまると、死んだはずの巨大魚4匹が蘇り、動き出した。


 は?


 「え、何? そういうタイプの敵? 一気に倒さないと延々と復活するタイプ?」

 「死者蘇生はヤバいわよ!」

 「そんなに?」

 「喉から手が出る連中が五万といるくらいには。賭けてもいいけど、間違いなく戦争が起こるわ」


 まあ、そうだろうな。

 不老ではないが、疑似的に不死にはなれる。

 そんなものが世に出ると、ろくなことが無いのは馬鹿でも分かる。


 「じゃあ、ここで証拠隠滅してやっか!」

 「そうね、さっさと終わらせましょう!」


 俺達の選択は、実に脳筋だった。


 「ジョーズミサイル発射ぁ!」


 アルルカンが突撃させ、俺がミサイルを撃つ。

 サメの形をしたミサイルは、巨大魚の群れを取り囲み、直後に大爆発を起こす。

 そこにダメ押しとして、突っ込んだシャークウェポンが暴れ回った。


 「あ、何匹か取り逃した!」

 「また復活したわ」


 残った数匹を除いて、肉片と化した巨大魚。だが、すぐさま残った数匹が発光し、死んだ者が蘇生する。

 やはり、全てを殺さないとダメのようだ。


 「面倒くさいな!」

 「どうにか一塊ひとかたまりになってくれないかしら?」


 シャークトルネードの使いどころか?

 しかし、エネルギー残量はどうだろう。必殺技はエネルギーを多く消費するらしい。流石にミサイルの後では……って、100パーセント!?

 全く減ってもないし、むしろ増えているような気もする。


 うーん? これは、一回撃ってみるか……


 「まとめて削り取ってやる! シャークトルネード!!!」

 「ちょ……」


 シャークウェポンの口から、竜巻が発射される。

 風に乗った不可視のサメは、群れを喰らい尽くさんとばかりに襲いかかり、蹂躙じゅうりんを開始た。

 だが、群れから1匹だけが脱出した。発光しているが、1匹だけでは蘇生が遅いのか、まだ他が生き返る様子は無い。チャンスだ。


 「……まあいいわ。ちゃっちゃと殺すわよ!」

 「いきなり撃ったのはすま……うわっ!?」

 「何!?」


 最後の1匹にとどめを刺そうとしたところに、機体が衝撃を受けた。


 「何よ! 今いいとこだったのに!」

 「クソ、新手か?」


 バランスを崩したために、仕留め損ねてしまったため、不機嫌になるアルルカン。俺もかなりイラっときた。

 群れで泳ぐだけで、攻撃どころか逃げる素振りすら見せない巨大魚を無視し、機体ごと振り向く。

 そこには、ウニとヒトデを足したような、恐らくはオニヒトデがいた。デカいやつ。


 「え、デカいオニヒトデ?」

 「あんなのに邪魔されたの?」


 海中をプカプカと漂う、巨大オニヒトデ。

 しかし、奴はいきなり、回転しながら突っ込んできた。


 「あっぶね!? クソヒトデめ、邪魔しやがって……!」

 「ブッ殺してやる……!」


 中々のスピードだったが、シャークウェポンにはかなわない。

 回転を難なく避け、標的をオニヒトデに切り替える。


 「死ねぇ!!!」


 ペダルを踏みこみ、アクセル全開で突っ込む。

 どこに目がついているのか、直撃は回避されたものの、すれ違いざまに腕の数本をまとめて喰いちぎった。

 さらに、その腕を飲み込んだシャークウェポンのエネルギー残量が増加した。


 なるほど、これがからくりか。

 さっき喰い殺した魚を飲み込んだから、100パーセントを維持できていたのか。

 まあ、それよりもだ。


 「はは! 見ろ、慌ててやがる!」

 「ざまぁ無いわね! お次はこうよ!」


 じたばたするオニヒトデに近づき、尻尾で強打する。超硬度の金属でできた尻尾は、それだけで凶器となる。

 事実、オニヒトデは面白いように跳ね飛ばされていった。


 「ほーら、持ってけ!」


 それに対し、ジョーズミサイルを発射した。

 たった一発だけ発射されたミサイルは、オニヒトデの中心に喰らいつき、海中であるというのに、巨大な爆炎を上げた。


 爆発でボロ雑巾と化したオニヒトデは、トゲの大半を失い、海流に乗って漂っている。

 誰が見ても満身創痍、虫の息だ。


 そのオニヒトデは、ピクピクと痙攣しながら、巨大魚の方へ……


 「ん!?」


 明らかに海流がおかしい。

 まるで、巨大魚の群れに向かって吸い寄せられて行くようだ。あと、やたらと速い。


 「あの青い奴! 何かしてるわ!」

 「何ィ!?」


 青い目をした巨大魚がわずかに光っていた。

 そいつが、魔法か何かで海流を操り、オニヒトデを運んでいるのだろう。


 「あ、あいつら!?」

 「オニヒトデを喰ってる!?」


 巨大魚は、近くまで運ばれてきたオニヒトデに群がり、一斉に食い荒らした。

 トゲはもうほとんど残っていないとはいえ、驚くべきスピードで平らげてしまった。


 「な、何する気だ……?」

 「馬鹿! 何するにしても止めるわよ!」

 「そうだな!」


 ボケッと見ていたのは一瞬。

 俺がアクセルを踏んだのと同時に、オニヒトデを喰い終えた巨大魚が動き出す。


 「あっ!?」

 「眩しっ!」


 しかし、一歩遅かった。

 というか、お互いが至近距離にいる群れと、割と離れている俺達とでは、少々分が悪かったようだ。


 巨大魚は一箇所に集まると、これまでに無いほど強い光を放った。

 光がおさまった時、そこにいたのは、1匹の巨大魚だった。


 「デカ過ぎんだろ……」


 ただし、10メートルなんて生易しいものではない。

 シャークウェポンの分析によると、270メートルという驚異的な大きさになっていたのだ。


 『ゴポポオオォォォォ!!!』

 「やる気あんなあ……」

 「お友達同士でデカくなって、気が大きくなってるのよ」


 凶悪さを増した牙。

 爛々らんらんと輝く目。

 分厚い鱗。


 どれ1つとっても、先程までとは何もかもが違う。

 だが、そんなことは関係無い。いくら図体がデカくなろうと、だけだ。


 「調子乗ってんじゃないわよ!」

 「こいつでも喰らえ! 死ね!」


 アルルカンが操作し、巨体の周りを泳ぐ。

 俺は、ミサイルを連続で撃ち込んでやる。


 適当に狙ったミサイルでも、搭載された自動追尾システムにより、的確に命中した。

 だが、痛みを感じているのかいないのか、ボロボロになっても俺達を追いかけてきた。

 そして、傷すらも、徐々に治っている。恐らく、蘇生のおまけみたいなやつだ。


 「ああ? チッ! 弾切れだ」

 「マジ? じゃあ、竜巻は?」

 「あの巨体だ。殺し切れるか分からない」

 「確かに、即死じゃなきゃ回復しそうね」


 奴は、シャークウェポンがすっぽりおさまるほどの、大口を開けながら俺達を追う。

 その上、氷や雷など、魔法らしきものを連続で発動させている。


 魔法を回避しながら、奴を仕留める方法……そうだ!


 「あの大口に突っ込むぞ!!!」

 「オーケー!!!」


 行き当たりばったりな、作戦でも何でもない。ただ、内部で滅茶苦茶に暴れてやるだけだ。

 察しのいいアルルカンは、俺の考えに乗ってくれた。


 スピードを出し、巨大魚から距離をとる。

 奴がこちらの意図に気づかず、間抜けにも大口を開けて追ってきた。


 それに対し、シャークウェポンを一気に方向転換させる。

 まるでカジキのような突撃に反応しきれず、巨大魚はシャークウェポンを飲み込んでしまった。


 「よっしゃ! 派手に殺ってやろうじゃねえか!」

 「ありったけの攻撃をくれてやるわ!」


 コックピットに存在する、攻撃っぽいボタンやレバーを、片っ端から発動させる。

 シャークトルネードは勿論、弾切れなはずのジョーズミサイル、謎の光線、金属でできたコバンザメなど。


 シミュレーターにも無かった、出撃の直前に追加されたような武装。

 正直、どんな効果があるのか、何のためにあるのかなどが全く分からない。


 「あ、頭が無くなった」

 「心臓もよ」


 しかし、そのいずれかが、巨大魚の心臓と頭を同時に吹っ飛ばしたらしい。

 巨大魚は、力を失ったように動くのをやめた。


 「うわっ、出なきゃ」


 危うく、一緒に海底へ沈んでしまうところだった。

 俺達は、消失した頭部から外に出た。


 「おお……生き返る気配は無いな」

 「流石に1匹じゃどうにもならなかったようね」


 沈黙し、海底へ沈み行く巨体。 

 心臓と脳を失ったそれは、二度と蘇ることはないだろう。


 しかし、それに近づく無数の影があった!


 「あれは……!?」

 「サメの群れ!?」


 サメだった。

 ホホジロザメは勿論、イタチザメ、アオザメ、オンデンザメ、シュモクザメ、ノコギリザメ、ラブカなど……古今東西、様々な種類のサメが集まってきている。


 中には、ウバザメやジンベエザメまでいる。

 お前らはプランクトンとか喰うんじゃねぇのかよ。


 彼らは皆、巨大魚の死体に群がり、我先にとむさぼり喰っていた。


 「あーあー、そんなもん喰って大丈夫なのかねぇ。あ、小さいサメ。ネコザメかな?」

 「ラブカに至っては深海魚よ? 何でこんな場所に」 


 そんな風に眺めていると、1匹のシュモクザメが、こちらをじっと見てきた。


 「……? 何がしたいんだ」


 すると、ピコン! という音がした。

 発信源は、アルルカン。彼女の懐からだ。

 恐らく、携帯でメールか何かが送られてきたのではないだろうか。


 「どうした?」

 「いや……DMが送られてきたのよ。Twitterの」

 「DM……?」


 DMとは、ダイレクトメール、あるいはダイレクトメッセージのことである。殺人事件なら、ダイイングメッセージだろうか。

 しかし、ここは太平洋の深海だ。電波などは届かないと思っていたのだが、そうでもないのか?


 「何か、『旦那、喰わないんですかい?』だって……」

 「は? 旦那? 喰わない? 何のことだ?」

 「さぁ……?」


 何のこっちゃ。

 間違いメールかもしれない。


 「誰からきた?」

 「えーっと……『Head Hammer』? 金槌かなづちが海泳いでるみたいなアイコンの……」

 「え、それって……」


 俺達は外を見た。

 そこには、シャークウェポンと巨大魚の死骸を交互に見るシュモクザメが。


 「……取りあえず、『好きに喰え』とでも送っといたら?」

 「そうね……」


 アルルカンは、スマホをポチポチと操作し、DMに返信した。

 すると、シュモクザメは物凄い勢いで巨大魚へ泳いでいった。


 「律儀な奴だったな」

 「他のサメよりはね」


 無数のサメにより、細かい肉片や、硬そうな骨すら残らず消えていく。

 彼らの胃袋は異次元にでも繋がっているのだろうか。


 「……」

 「で、これ何待ち?」

 「暴走待ち。そろそろ……おっ」


 勝手に動く気配があったので、即座に赤いレバーを引いた。

 訓練しててよかった。


 「じゃあ、もう帰りましょ」

 「そうだ……あ、戦艦の中にいる人を助けてからな」

 「面倒くさいわねぇ~。救助はアンタがやっといて」

 「へいへい」


 まあ、アルルカンならそういうと思った。

 今回のような戦いならいざ知らず、率先して人助けするような性格ではないだろう。


 「!?」


 海上に行こうとして操作する中、ふと、あの計器に目を向けた。

 そこには、35.09パーセントという数値が。


 え、嘘だろ? 前は確か1パーセントかそこらだったじゃないか!

 一気に増えすぎなんだよ!


 ……何の数値なのかは、大体だが予想はついている。

 帰ったら、本間博士を問い詰めよう。


 まずは、救助が先か。




 ――――――――――




 【エレメンタル雑魚じゃこ】体型:魚型 身長:10メートル 分類:魚類

 ・様々な属性の魔法が使える小魚の総称。

 頑丈な身体を活かした体当たりや噛みつき、魔法など、水中で戦うとなると脅威。陸に居ても割と厄介。

 例によって群れで行動するが、外敵から身を守るためである。

 『七色に輝ける海』という場所では、この魚が外敵を排除するためにひっきりなしに魔法を撃ち続けるため、七色に輝いて見えるだけである。また、その海は魔力の濃度がとてつもなく高く、魔境と化しつつある。

 主な属性は、確認されているだけで【火・水・土・風・木・金・氷・雷・地・天・光・闇・無・陰・陽・月・日・聖・邪・星・魔・物理・精神・斬撃・打撃・射撃・万能】(複合している場合もある)と、非常にややこしい。

 『ちなみに、この魚の持つ属性は、人間に使えないものも多々あります』

 『どれだ……?』


 【エイミー】体型:魚 身長:270メートル 分類:魚類

 ・複数のエレメンタル雑魚じゃこがユニスターを捕食し、融合した姿。

 大きさはエレメンタル雑魚じゃこの数で決まり、今回は10メートルが27匹だったので、270メートルになった。

 (雑魚の大きさ)×(雑魚の数)=(エイミーの大きさ)である。

 融合には大きなエネルギーが必要となり、1度融合すると戻ることはできない。ピンチになった時の、不可逆の最終手段であり、彼らにとっての日常茶飯事である。

 また、融合したエレメンタル雑魚じゃこの持っていた属性を全て使えるようになる。

 『ピンチになるまで絶対使わないし、エネルギーが無くても使えない技ですね』

 『中には島と間違えるほどデカい奴もいるぞ』


 【ユニスター】体型:星型 身長:50メートル 分類:棘皮動物

 ・ヒトデとウニを合体させたような魔獣。

 ヒトデの全身にトゲを生やした、前衛的な見た目をしている。ぶっちゃけデカいオニヒトデ。

 しかし、見た目の割には好戦的で、外敵には容赦しない。その上、行動範囲が広い。

 トゲにある毒で弱らせた獲物を捕食する。魔法での攻撃も達者で、強い魔力を持った個体も存在する。

 『海の厄介者とはこいつのことだ』

 『カロリーは高いけど不味いんですよね』


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