第88話 夜明けの光は青の灯火


【Side シオン・エーデライト】




「んっ…ん……………あ、れ…?…まだ明け方ですか…」



眠りに閉じていた目をうっすらと開いて窓の外を見れば、まだギリギリ地平線の向こうが白んで来た事が分かる…殆ど夜中と変わりない時間帯


むくり、と体を起こしてみれば自分の一糸纏わぬ裸体が写り昨夕からの熱く激しい一時を思い起こさせた


空調の魔道具をつけて涼しくしていても、体の火照りが収まらない…うっすら汗までかきそうな体の熱は決して気温が高いからではないだろう


5、6人は寝転がっても余裕でスペースがある大きなベッドには柔らかなタオルケットを裸体に掛けただけのマウラとペトラがすぴすぴと寝息をたてている


ぺたぺたと体を触れば、洗ったかのように体が綺麗に拭われていた



ーーまぁ、寝る直前まで四人揃って凄い状態でしたからね。汗とか…その他諸々でどろどろというか、なんというか……自分で焚き付けておいてなんですが、凄かったです…!



日が出てる内からこの部屋で始まったは…それはもう白熱と激化の一途を辿り、熱気と吐息と高まる感情の嵐の中で苛烈に行われたは3人が眠るように気を失うまで続いた


ちなみに真っ先にのはマウラである


気の抜けたような「ふっ……にゃ……ぁ……」という声を最後にぱたり、と倒れてしまい…そこから2対1へと数を減らした自分達は…それはもう凄い事になった


…いつもの事ながら、自分達がやられちゃった後はカナタがしっかりと後始末をしてくれているようだ


特に、ベッドの処理やら自分達の体を綺麗に拭ってくれている…色々なモノでべったりしていた体は綺麗さっぱりだ。…いや、やっぱり一箇所だけ拭えてなかった


彼の情熱をからはとめどなくカナタの愛情が溢れ出している…これはちょっと恥ずかしい…



ーーでも、そういうところも大好きですよ、カナタ



そんな愛しの姿を求めて隣をふ、と見れば「おや?」と首を傾げる…カナタの姿がベッドの上に見当たらないからだ


2人を起こさないように、そっ、とベッドから降りると掛けられていたタオルケットを肩から羽織り、よたよたと少し腑抜けた足腰で心当たりのあるその場所へと歩き出す。カナタは起きた時、大抵の場合は朝でも夜でも決まって……



「ふふっ、やっぱり居ました」


「ん?……あ、起こしちゃった?」



台所で、何か飲み物を飲んでいるのだ


彼の格好も膝上までのルームズボン1枚のみで、高椅子に腰掛け上裸に首からタオルを掛けているのを見るにお湯でも浴びた後なのだろう


手にしたグラスには淡いオレンジ色の液体が揺れており、キッチンの台上には大きめのボトルが一本まるまる置かれている



「む……お酒ですか。ずるいです……それ、私達が買ったものと違うやつですね?……祭期間限定販売の…しかも高級グレードの果実酒じゃありませんか。いつ買ったんですか?」


「あー……ほ、ほらマウラの試合直後にな?ガランドーサと話したついでに…ちょっと魔が差したというか……」


「…あの2人が知ったら煩いでしょうね、えぇ。特にペトラはとても羨ましがるかもしれません。お酒、大好きですからねペトラは」


「……つまり?」


「目撃者にはが必要だと思いませんか?」


「なら……ここは1つ、でどうかな?」



ちょっとからかうように言ってあげればカナタもくすり、と笑って2つ目のグラスを差し出してくれる



ーーペトラ程ではありませんが…なんだかんだ言ってカナタも気に入ってますよね、お酒。もしかして今までもちょこちょこと晩酌をしていたんでしょうか?



隣の高椅子に座り受け取ったグラスに、カナタがボトルを傾けて中身を注ぎ入れてくれる


甘い果実の香りと、鼻に少し残るアルコールが期待を煽る…明らかに一般販売のお酒とは志向が違うハイグレード品



(カナタって結構…なるべく良い物を選ぶ癖がありますよね。なんだが前も同じようなことがあった気がします…)



彼は宿もグレードの高い所を選ぶし、食事は美味ければOKっぽいが、なんだかんだと色々な部分で惜しみは付けない質らしい


服とかはその辺の服屋で買っていたりするが、時たま覗くちょっとした金遣いの良さは逆にケチ臭さが見えず好ましさを覚える



「じゃ、これでご贔屓に…乾杯」


「ふふっ…共犯ですね。乾杯っ」



チンッ


グラスを互いに触れさせて、唇を付ける…甘くて、オレンジのような柑橘の酸っぱさがあって、でも酒精がどこかほろ苦い…鼻に抜けるフルーティな香りが溜息をつきたくなる余韻を残してくる



「ん……これ、結構奮発したんじゃありませんか?美味しい…お店でも飲んだことありませんよ、こんなに美味しいもの」


「まぁね……晩酌用くらいは奮発するよ。俺、こういう夜中とか朝方に静かに飲んでるの好きでなぁ…つい買っちゃったというか」


「以外です…カナタはお酒反対の人だと思ってましたけど」


「うっ……お、俺の故郷だと20歳まで酒は飲んだらダメって決まりなんだよ。それで抵抗があったと言うか……一度ハマったら抜け出せなくなったというか…」


「それで最初お酒買う時に、あんなに難色を出してたんですね…。でも、こういう時間…良くないですか?夜中2人で抜け出して、肩を並べて少し高いお酒を呷る…私、大好きですよ。カナタとこうしているのは…」


「……そっか。俺もかなりアリだと思うよ」



少し照れたようなカナタの顔に胸が弾む


くぴくぴと、お酒を傾ける手が止まらなくなってしまう



ーー深夜、2人でこっそりと、隠してたお酒を開けては肩を寄せてグラスを空けていく…このシチュエーションはとてもアリです…!読んでる本にも一夜を明かした恋人達が、あられもない格好のままコーヒータイムを摂るシーンがありました…。マウラとペトラもこんな感じのことをしてたようですが…お酒は飲んでないでしょう。ちょっとリードですねっ



「それにしても……凄かったなシオン」


「ん…?何がですか?」


「決勝戦だよ。…何度も言ったけど、よく勝ったと思う。ライリーは間違いなく上澄みに近い強さを持ってた。それを素の力と頭脳で組み立て、ワンチャンスを掴み取って…負傷を捩じ伏せて動いた。普通は出来ることじゃない。体が動けなくなる傷を負っても、勝つために理性で体を無理矢理動かす…生き残るのに一番大事な力だ」


「…正直、運も絡んでいたと思います。閉鎖された闘技場内だからこそ、範囲攻撃が効きました…あれが何も無い屋外なら効果はなかったと思います」


「でも、屋外なら更に広範囲を高火力で焼き払えただろ?ライリーにも、運は向いてたんだ。その上で勝てた…自信持っていいよ」


「ですが……正直、私は怖いです…。この武争祭で、私達はカナタの不安を払拭する為に優勝を狙っていたはずなのに…。マウラもペトラも、勝ちはしましたが課題を与えられる結果になりました…私もそうです。これが殺し合いのような実戦だったら……それを考えれば私達は…」



思考が冷たい水の中に沈み込んでいく感覚に襲われる


ここで圧倒的な優勝を攫っていれば胸を張って「どうですか、カナタ。安心して連れて行って下さい」……とまでは言えずとも、もう少しカナタを安心させてあげられたのに…結果だけ見れば優勝だけれど、その内容は私も含め3人共に考えなければならないモノを残していきました


どう言い繕っても…私はあれが実戦の場だったら戦場で容易く致命傷を腹に受けていた事になる。「武争祭」というイベントだから、すべてを出し切って1人を倒せただけに過ぎない…そう考えてしまう…



ーーこんな事で、カナタの側に着いて行けるのでしょうか…



そう考えれば、優勝の余韻もあまり強くは感じない…



「なぁシオン」


「…はい」


「俺はな…今回お前達は負けても良かったと思ってる」


「え…?そ、それはどういう…っ」


「シオン達が今まで敵わなかったのは誰なのか…1つ、最強の魔神族とその教え子。1つ、魔神を倒した勇者…。なぁ、この敗績ってさ…めっっっちゃ贅沢なことなんだ」



カナタが語るその言葉は…私が、私達が気になっていた事とは少し外側にあるものでした


今、辛勝に終わった事ではなく…それは目指すべき強さの場所の話…でもない


私達が相対した、戦いの記録の中で数少ないと言える敗北の跡…言葉にされて少しだけ、彼が言いたい事が分かったような気がしました



「これ、マウラには言ったんだけどさ。『負けた奴は勝ち続ける奴より強い』…苦戦、辛勝なんてあって当たり前なんだ。ほら、俺の体見てみろって」



カナタの裸体の上半身…胸にも腹にも背中にも、切られて打たれて叩かれた傷跡が生々しく残り、どんな戦いをしてきたのかは想像もつかない


ーー勇者ジンドー、史上最強の勇者…その圧倒的な伝説的強さにも関わらず、カナタにはここまで身を削られた跡が残っている…今より未熟だった筈とは言え、あのラウラさんが癒やしきれなかった傷がこんなにもある


その姿が…華々しい勝利だけの道など決して無い事を物語っていた



「だからちょっと安心したんだ。…この経験は、一つの勝利よりも絶対に役に立つから、だからそう落ち込まないでな」


「…はいっ。ありがとうございます…っ」



ーー嬉しい…カナタは元より叱責して鍛えるよりも冷静にどこが良くて、何が不味いかを言葉にするタイプです


それでも…ここまでストレートに褒められたり慰められるとムズムズしてしまいますね…っ


………つ、ついお酒が進んでしまいますっ


…というか、本当に美味しいですねこれ



「…パカパカ空けるね。ペース早くない?」


「全然大丈夫です。二日酔いになる量は覚えていますので…ギリギリを攻めます」


「おぉ怖っ…二日酔いの量知ってる歳下怖いな…」


「今更です。…というか、カナタは二日酔いになったことないんですか?」


「え?……あー、そういえば無いな。もしかするとアルコールとか酩酊の耐性とかも上がってるのかね、この勇者ボディ」


「…ずるくないですか?飲み放題ってことですよ、それ?」


「そんな暴飲しないって。こういうのは、ちょいちょい嗜むからいいんだよ」



ーー……なんだかカナタの飲み方は違いますね。なんというか私達と違って…大人?酒精ではなく「お酒」を楽しんでるように見えます…



…………………なんか悔しいです



「はいっ、注ぎますよカナタ。ぐいっといきましょうっ」


「暴飲しないって言ったのに!?シオンも適当にしとかないと、また頭痛い〜って言っても知らないぞ?」


「むぅっ……私のお酒が飲めないとは…それなら…っ」



ひらひらと手を振って躱そうとするカナタにちょっと火がついた私は、ぐいっ、とグラスのお酒をたっぷりと口に流し込んだーー









(言ってる側からパカパカ飲みまくるなぁシオン)



買ってきたのはオアシスの水で育ててる名産の果実で造った果実酒…その中でも一番グレードの高いモノをこっそり2本ほどカナタは購入していたのだ


…ガランーサを追い返した後で、大闘技場に戻るついでにちょびっとだけ寄り道をして…実はカナタ、こんな感じでこっそり自分用の愉しむお酒を買っていたりすることがあるのだ


ちなみに、夜中起きていたり夜明け頃に時たま目を覚ましてしまうとは5年前からの旅の癖である


その頃のカナタは周り全部が敵に見えていた人間不信状態だったのに加えて、野営中はいつ魔物や魔神族が襲撃を仕掛けてくるのか分らない状態が続く…自分の手で周囲を警戒する魔道具を作成出来るようになるまでは1時間おきに目を覚ましていた程なのだ


……まぁ其のとき知ったのだが、斥候の中年おじさんや年齢不詳の魔女が色々な警戒魔法や技能を使って色々と見てくれていたと知ったのはかなり後の話であるが…その時からの癖で、こうして時折ふらっ、と目を覚ましてしまう


その時に甘い飲み物を入れて飲んだら落ち着いたのが、この行動の始まりである


彼女達が酒を嗜み始めて勧められるままに自分も飲み始め…そこからは飲む物が酒に変わってしまったのは最近の話


別に隠している訳ではないのだが…法治国家日本の少年としての脳が、この歳での飲酒に対してちょっとばかしの罪悪感と背徳感を感じさせているのは否定できないカナタ


特に、彼女達と愛し合うようになってからは求め合うのが終わって彼女達が眠りについてからその体やベッドの手入れをした後のルーティンのように毎回するようになっていた


と、言うわけで今回カナタが買ってきたのは中央オアシスの水で育ったカラナック産ダイミツの実の一番良く育った実だけを使った高級果実酒…ボトルで一本買えば買えば金級冒険者の依頼料が七割ほど吹っ飛ぶ一品であった


それが二本である…なんだかんだ言って、カナタは結構懐に余裕があるのだ


それもその筈…家の近く(リーバスの森)にはごろごろと強大な魔物が彷徨いており、それを適当に刈り取って素材を売るだけで巨額の資金が用意できてしまう。リーバスの森はそもそも立ち入りが禁止されている筈の危険地帯、そこに棲む強大な魔物の素材であればその価値は絶大だ


それを適当に価値が落ちないように流すだけでもはっきり言って大富豪だが、そこに加えて自身の魔法で生み出した希少金属を少しずつ売り飛ばしており、はっきり言ってこの世の中でも稀に見る億万長者とすら言えるのだ


挙げ句、街や国に住まないので納めるべき税金もなし…


大抵の物は自分で造った物の方が安心できるだけで、実は世界有数の大富豪規模でお金は持っているのである


むしろ持ってる貯金からすればこの程度のお酒はむしろ質素どころではないだろう


逆に言えば…何かあった時の為に貯めたは良いが、日用品や食でちょっと贅沢する以外に使い所が分からず、貯まり続けているだけとも言える


そんな訳で、カナタはでちょっと値が高めのお酒を2本こっそり買ってちょいちょい飲みながら…「うわ…なんかめちゃ贅沢してる気分」…なんてことを考えているのであった



(確かにペトラ程ではないけど、シオンもまぁまぁ酒好きだよなぁ。ラウラめ、悪い事教えやがって…って言ってもこの世界じゃ当たり前か。ま、俺も飲んじゃってるけどなぁ…)



シオン達に酒を教えたのはラウラだ


初めて出会った王都の宿で、一晩のお供に今カナタが飲んでるものとは比べ物にならない超高級ワインやら何やらをドラ◯もんの如く大量に出してきて際限なく飲んじゃったのだから…そりゃ好きになるに決まってる


今もグラスをくいくいと空っぽにしていくシオンは頬もちょっと赤く、伊達眼鏡の向こうに見える目は少しとろん、と妖しさを宿しており…その格好も僅かに紅潮した白い肌を露わにした裸体にタオルを羽織っただけの危うい姿だ



「はいっ、注ぎますよカナタ。ぐいっといきましょうっ」


「暴飲しないって言ったのに!?シオンも適当にしとかないと、また頭痛い〜って言っても知らないぞ?」


「むぅっ……私のお酒が飲めないとは…それなら…っ」



ボトルを握ってぐいっ、と差し出すシオンに思わずツッコんでしまう…なんという典型的な絡み酒のセリフを吐いてくれるのだろうか


厄介な酔いどれに言われると不快この上ないのに彼女に言われてしまうとなんだか本当に悪い気がしてしまう


シオンがなみなみと入ったお酒をきゅーっ、と傾けてグラスを空っぽにしてしまうのを見ればカナタも「あちゃー…」と、暴走気味の飲み方に苦笑い…


をしたのも束の間


シオンが高椅子から立ち上がってカナタの真横にやってくると、流れるようにカナタの頬を両手で挟むように捕らえて彼の顔に上から顔を落とすようにして…



「…って、ちょっとシオっ……っ!」


「んむっ」


「っ……んぐ…!?」



逃さないよう捕らえたカナタの顔…というか唇目掛けて躊躇いなくシオンは唇を合わせた


それも初っ端から交錯させるように、ふか〜く…


そしてシオンの熱く柔らかな舌と共に…じゅるっ、と彼女の口内から溢れ出る酒が口の中に入り込んできた


先程一気に口に含んだ酒を…たっぷり蓄えたまま唇を深く合わせた状態、そこからの口移しによってシオンの口からカナタの口へ…とろり、とろり、と甘い酒が伝わり入り込んでくる


シオンの肩からタオルケットがぱさり、と落ちて生まれたままの姿になるも、それを気にすることすら無く…カナタの口端から酒と唾液が混ざりあったものがとろとろ、と零れて伝いながらも…その喉はシオンの口から直接与えられる液体を嚥下して動き続ける


彼女の口からすべての酒が、カナタの口へと流れ込み…それでも唇をを離すことはなく


互いに酒の味と風味が纏わりついた舌を絡ませて味わい、まだ足りないと言わんばかりにお互いの味を送り合う…堪らず、といいそうな程にカナタはシオンの腰に腕を回してその裸体を引き寄せた


シオンもそれに自ら寄せられ、向かい合う形でカナタの膝の上に跨り乗る…その間も、結んだ唇は片時も離さない


向かい合った二人の距離は完全に無く、シオンがのめり込むようにカナタへと体を押し付ければ上裸の彼の胸板に、シオンの立派な胸の果実が押し潰されるようにして密着する…互いの胸に、相手の鼓動が伝わりどちらの鼓動が分からなくなるほどに強く…



「っはっ…ぁ……んむ………どうですか…?美味しいですよね…?」


「…めっちゃ美味い。元の酒に戻れなくなりそうなくらい」


「なら……私にも飲ませて下さい。戻れなくなりなるくらい、美味しいお酒…」


「…相変わらず、なんというか…焚き付けるのが上手いな」



ちゅ…と唇を話せば妖しい瞳でカナタを見つめるシオンが囁くように言葉にする


アルコールの心地よい火照りと脳味噌を僅かに浮かぶせるような高揚感と…心臓が弾けそうな程の高まる興奮が押し寄せてくる


シオンの甘い声にそそのかされるようにして酒のボトルを掴むと、もはやグラスすら必要とせず…ワイルドにボトルごと口にしてどぽどぽと口の中に酒を含むと、迎えるように顔を寄せるシオンの唇を捕らえて己の唇で咥え込み…「んっく…っ…んっ…ん…っ…んくっ……んん…ッ…」とシオンの喉から籠もるような声と、こくっ、こくんっ…と喉が動いてカナタの口から流し込まれる甘い酒が躊躇いなく飲み込まれていく


ぼたぼたっ、と互いの唇の間から零れた酒が顎を伝って落ちていき…シオンの大きく実った胸の上に垂れては、つーっ、と伝い落ち…それでも構わずにカナタから与えられる甘露を口に溜めて、飲み込んでいく


もはや最後の方になれば…互いの舌に絡んでいるのが酒の残りか唾液なのか分らない程に濃密に、激しく……



もうカナタの口に酒は無く、シオンは口移しされたすべての酒を飲み込んで…しかしそれからが本番と言わんばかりに今度は相手を味わい始める


じゅる、ぬちっ、むちゅっと生々しい艶やかな音が2人から響き、台所の音を1つに染め上げていた



「ぷは…っ…っはぁっ、はぁっ……カナタっ…優勝のお祝い、覚えてますか…?」


「…っ…なんだったかな」



口を離したシオンが息を乱しながらカナタに囁く


惚けるような彼の言葉に、シオンはカナタの手を握って取り…その掌を己の下腹部に押し当てさせるようにして…そこに何があるのかを、じっくりと理解させるように



にも…たっぷり欲しいです…。もう…忘れたんですか?」


「あんだけした後なのに…欲張りめ。なら優勝祝いに嫌って言うくらい…たらふくにご馳走しようか」


「嫌なんて言いません…。でも…それくらい強くて、激しくお願いします。私がカナタのモノだって事を…体の中から刻みこんで下さい。それが私の優勝祝いです…っ」


「ならっ…チャンピオンの仰せのままに…っ」



これでもかと向かい合って密着していたシオンとカナタが、本当の意味で1つに繋がる


ここは寝室から少し離れて壁を挟んだ台所…疲れて眠るマウラとペトラに2人の押し殺した声と荒い息遣い…そして生々しくも激しい、営みの音は僅かにしか聞こえることは無く


2人の強く求め合う行為は、耳のたつマウラがふにゃりと起きて聞きつけてくるまで…お昼ご飯に近い時間まで止まること無く行われるのであった






ーーー





【Side…ーー…年前…・・…ー…にて】











「ジンドー君ッ!よせ!無理だッ!…クソッ…いつにも増して聞いちゃいないね…ッ!」


「ザッカー様、行って下さいまし!あの速度は貴方しか彼に追いつけませんわ!くっ…もうわたくしの回復範囲を出ています…!何を考えていますのアレは……!!言葉の通じない狂戦士のお世話をしに着いてきてる訳ではなくてよっ!?」


「ラウラ、今は守りに集中なさい。兎に角、追いつけない以上はジンドーに迫る魔物を蹴散らすしか無いわ。彼のことはザッカーに任せましょ」


「ったく、よえぇ癖にいっちょ前に突っ込むなぁあのバカ!この前ガランドーサにほぼ死に体までされたの忘れちゃったのか!?おい!俺も突っ込むから付与エンチャントを…」


「君がここを離れたらこの魔物の海の中で私しか前衛が居なくなるよ。サンサラとラウラを守れるか怪しくなる…残念だが、ここで私とお留守番だ」


「チッ……でも行かなきゃ死ぬだろあのバカ!ザッカーだけでどうにかなんのかよ!?」


「駄目で元々よ。ザッカーならジンドーを拾って帰れると思うけど…でも、正直この数はジンドーでも死ぬわね。まだガランーサにやられた傷も治ってないでしょ、あの子」


「治ってないというより、治されようとしないんですわ!まだ傷も半端にしか塞がっていないのに……!そもそも、あんな中途半端な強さで突っ込まれても困りますわよ!」



ナトラ厶平原は背の低い草花が生える穏やかな草原地帯、季節を問わず一面の緑の絨毯が広がるこの場所は見渡しも良く、旅をする者達からは有名な野営スポットだ


時は夕刻…



ナトラ厶平原はその穏やかな雰囲気から変わり、アリの大群のように連なって向かってくる魔物の軍勢がこの場を殺戮の会場へと変貌させていた


主に亜人系魔物…オーク、ゴブリンを中心とした群れで行動する魔物でありその数は1000に登りかねない大きさの規模を誇るもの。明らかにただの群れではなく上位個体…オークキングやゴブリンキング等の高位魔物が統率をしている


オークやゴブリンは単体での脅威度は低めとされているが、群れる特性や人の女性を繁殖相手として攫うこと、繁殖力が非常に強いことも相まって数が揃った群れは危険度が数段跳ね上がる



オーク一体ならば銅級、ゴブリン一体なら礫級



だが、20体揃えば危険度は銀級を超える可能性すらあり、巣の掃討ともなれば金級以上の冒険者にしか依頼が出されない程の危険な依頼へ格上げされる


特に、群れてしまえば好んで人の女性を攫って繁殖行為に及ぶことから村や集落は頻繁に襲撃されることがあり大きな街や国から軍が討伐に出ることも珍しくない


男は餌として喰われ、女は孕むまで囲んで犯される……普通に殺されるよりも悲惨な結末を量産する事からオークとゴブリンの群れは全ての者から毛嫌いされる存在であり、見つけたら群れが大きくなる前に潰すのが鉄則だ




………そのオークとゴブリンが、1000体を超えて行軍している



オークキング、ゴブリンキングは単体ですら水晶級を超える場合もある強さを誇る


その下に、中位個体であるゴブリンソルジャー、オークジェネラル等の「役付き」がおり、そこから無数のオークとゴブリンが軍勢を為す…


この場合の危険度は明らかに…金剛級を容易く到達している


攻め込まれれば大都市ですら避難を即断するような群れる災害…それが目の前からこちらに迫ってきているのだ



金剛級冒険者レオルド・ヴィットーリオや魔法の極地に手をかけたと謂われる魔法使いサンサラ・メールウィ、最年少にして最高位の大聖女ラウラ・クリューセルと天才と謳われた砦壁の守護者ナスターシャ・ミレニアを持ってしても気を抜いて良い相手ではない


そんな魔物の軍勢のど真ん中へ…小高い丘から見下ろしていた黒い鎧が駆け出していった


後ろを見ることもなく…声も発する事なく、見たことがない速度で流れる星のような勢いで突撃を開始したのだ




120代目勇者、「黒鉄」の名を冠した勇者ははっきり言っては…強くなかった



旅に出てもう4ヶ月は経とうとしているだろうか…数日前の魔物との戦闘では金級魔物であるニトロコングとほぼ相打つ形でなんとか勝利した…その程度の強さだった勇者ジンドーはつい二日前…


三魔将の一角、「絶壊」と出会い瀕死の重傷を負ったのだ


ガランーサが得意とするオリジナル魔法…「撃震ゲキシン」は魔力を直接的に破壊力や衝撃に変換して叩き付ける力技の妙技……勇者の鎧も簡単にヒビ割れ、砕け…その隙間から鮮血が噴き出し、鎧の内部にどれ程の斬傷、打傷、破傷、貫通のダメージが刻まれたのか想像に硬くない…まさに死に至る致命傷


旅の中断すらも視野に入れたパーティメンバーだが、ラウラの治癒魔法を受けたジンドーは完治してる筈もないのに次の日の朝には旅を再開した。…ほかのメンバーの静止も聞くことなく


ガランーサから生き残れたのは奇跡だった


偶然にも、ラウラの魔法がガランーサに対して非常に相性が良かったからこそ撤退を判断させるに至ったが、あの場でジンドーが殺害されていてもなんら不思議はない程だったのだ


それなのに…



今度は1000を超えるオークとゴブリンの大軍勢に単身で突っ込んでいった


不可能だ……金級のニトロコングにすら苦戦する今のジンドーではただの自殺


幸い、強化魔法は光るものがある彼だが明らかに保有している特異魔法が戦闘向きではない


挙げ句、他の攻撃魔法も大して使えないことから攻撃方法は「近寄って殴る、蹴る」…この1つに限定される


強いはずもなかった


今までの勇者は強力な特異魔法により最初から相当の戦闘力を保有していたにも関わらず…ただ強化魔法に可能性がある程度では話にならない


泥臭いただの格闘では限界が来るに決まっている…この世界に来て早4ヶ月、慣れない強化魔法で武器も持たずに殴りかかっては負傷も生傷も増え続ける一方なのだ


はっきり言ってレオルドの方が100倍は強い…そう言わざるを得ない


死ぬに決まっている



だが…今思えばこの時から様子が変だった



ジンドーは…全員を置いてけぼりに出来る速度で動く事など、今まで出来るはずが無かったのだ



良くて金級冒険者の真ん中程度の強さのジンドーが、金剛級冒険者や俊足の斥候が静止も間に合わない速度で飛び出したのは明らかに異常だった



「持つんだジンドー君ッ!…っ、おいおいおじさんと同じ速度で走ってないかい…!?どうなってんだか……!聞こえてるかジンドー君!まだ君の力で亜人の大軍勢レギオンをどうこうするのは無理だ!」


『ーーー…ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッ!!』


「待ちなさい本当に死ぬぞジンドー君ッ!?」



勇者は止まらない


突撃する勇者ジンドーの後ろを追いかけるザッカーは彼の死をこの時予感していた


無謀にもオークとゴブリンの壁に向って飛び込み握った拳を振り上げたジンドーは、眼の前の一体のオークに対してその拳を思い切り振り抜いた


ただのパンチ一発…この前、ニトロコングを仰け反らせる程度の威力へと成長したとは言え相手の数が違い過ぎる…1体倒しても他の魔物に囲まれて終わり


しかし…目の前で起こったのはあまりにも、それまでとかけ離れた結末の光景





『ーーー……壊拳インパクトォォァァァァァァ!!』





消し飛んだ


オークのゴブリンの軍勢、その一面が…正面約30mの地面をぐしゃぐしゃに巻き上げる程の破壊の嵐を引き起こしながら体のパーツを粉々に分解され宙を舞った


その威力は、頑丈な筈のオークジェネラルの肩や足、胴体までもが発泡スチロールのようにバラバラに崩壊して肉と血のスコールとなって平原を赤く染め上げる程の…普通ではない威力



「…まじか」



ザッカーがボヤくのも無理はない


昨日まで見てきた彼の攻撃力からすれば……恐らくは100倍近い威力に相当する可能性すらある


その心象はまさに、一晩で蛙が竜に変わったかのような圧倒的な変貌を刻み込んだ


血肉の雨が降る中で、その一撃を放った勇者は…感動も残心も、達成感も見せず、亡霊のように顔を上げて次のへ視線を向けた


機械的にぼかされた声で、悲鳴のような咆哮を上げながら、振り返ること無く猛進する勇者ジンドーはもはやそれまでの非力な勇者では無かった


まるで人が…いや、存在そのものが入れ替わったかのような別次元の攻撃力をもって自分の前に立ち塞がる全ての魔物を新鮮な生ゴミへと変え始めたのだ


あまりにもありえない光景に呆然とするザッカーは、我に返ると店に向かって魔法を放つ



ただ青く光るだけの、なんてことはない発光魔法



そして、血と肉と破壊の跡を撒き散らしながら進む漆黒の勇者を追い駆け始めるのであった








「…青の光…ってことは『問題無し』…?どういうことかしら…」


「あの発光魔法…ザッカーは大丈夫みたいだね。でも凄い衝撃波が起こってるみたいだ…オークもゴブリンも纏めてミンチになってるけど、ジンドーは大丈夫なのかな?」


「ダッハッハッ!あいつが言うなら大丈夫ってことなんだろ!俺達もそろそろ行かねぇと、ザッカーに恨まれんぞ!」


「そうね……そうと決まれば行きましょ。私、オークとゴブリン嫌いなのよ。一匹も残したらダメよ?」


「好きな人は居ませんわよね…」



空に上がる青い光はザッカーが示した合図


何が起きているのか分からないが、一先ず問題は無いらしい…そう来れば話は早く、眼の前に広がる不快の軍勢を皆殺しにしなければならないのだ


……特にサンサラとラウラのアレルギーが酷い


女を犯して孕ませる…その特性上、世の女性陣から目の敵にされるオークとゴブリンへのヘイトはここでもカンスト気味に高いのは変わらない



まだ駆け出しで、戦闘系の魔法を保持していない勇者ジンドーに合わせなくて良いのならば…このパーティはオークとゴブリンの大軍勢レギオンは一方的に鏖殺することが可能だ


問題は、兎に角突っ込む勇者ジンドーを巻き込む事から最適な殲滅行動が取れない事にあるのだが……ザッカーからの青い光は「全て理想の展開」を意味する


この場合、魔物を蹴散らして動け、というのパーティへの合図だ


ナスターシャを先頭にして4人が一斉に駆け出す




その先で見たのは…







埋もれる程の生肉と臓物に、泉の如く広がる生臭い血溜まりの中で幽鬼のように佇む……











「……っ……久し振りに見ましたわね、この夢…」



大きく柔らかなベッドの上で、涼し気なネグリジェ1枚という姿のまま跳ねるように飛び起きた…夢に見たのは、勇者ジンドーが恐らくは……「怪物」に脚を踏み込んだその瞬間の光景だった


たった1体の金級魔物に梃子摺っていた勇者ジンドーが…オークとゴブリンの上位個体を含めて合計826体を単騎にて葬り去った驚異の戦果


彼の圧倒的な伝説の数々は思えば…この瞬間、この戦いから始まったのだ



そして同時に……



わたくしがジンドーに……カナタさんに置いていかれ、彼が全てを必要としなくなった瞬間でもある…。いえ、彼を貧弱な狂戦士と蔑んでいた私が「置いていかれる」などと…まるで、それまで傍に着いていたかのように言うのは烏滸がましいですわね…)



深く溜息をついたラウラはベッドから体を起こして立ち上がると、大きな観音開きの窓にかかったレースを手で払い、満点の星星が照らすカラナックの街を見渡した


気の不味い夢だったからか…しっとりとかいた汗を、開け放った窓から吹き込む夜風で乾かすように体で受け止める


武争祭から既にまる2日…いや、既に日付が変わっているなら3日が経とうとしていた。明日には指導者戦が幕を開ける……それなのに、心に陰を落とす景色を思い出した


視線の先には、大きな街の中心にあるオアシスが星の光を鏡のように映し返す幻想的な光景と、人々が動き始める夜明け前の活発な動きが相反した魅力を伝えてくる…が、ラウラの向ける視線はそれを見る為のものではない



(カナタさん…今、この街に居る…。話たい…今までの事で、私は貴方に言いたいことが山のようにありますのよ…?それに、私の心の内も…語って聞かせなければならない事が、山のように…)



心がざわつく


積年の謝意と、恋心が…自分を落ち着かせてくれない


いい方向に向かっている筈…彼にすぐそこまで近づけている筈なのに、どうしてこんなに嫌な夢を見るのだろうか…



いや、分っている……不安なのだ



ただ真っ直ぐに向かうと決めたのに…彼の破滅的な心身の崩壊に気付けず、無情の怪物のようになるまで彼を救えなかったこの身が…自責に苛まれて仕方がないのだ


こんな夢を見る度に…それを思い起こしてしまう



「…いけませんわね。こんな弱気では……どんな結果になろうとも、受け入れると決めたはずですわよ……ラウラ・クリューセル…」



己に言い聞かせる


でも、この夢の光景は頭から簡単に消えてくれない


しかし…光景から…ふ、と…思い浮かんだ。夢の中でも見上げたあの景色を脳裏に思い起こしながら、己を鼓舞する意味を込めて気まぐれに指先を空へと向けた


ポンッ…と軽い音を立てて空へと打ち上げた…青い光を放つだけの魔法



勇者パーティの中で、青い光は…「問題無し」



ーー今の自分の進む道には何も問題は無いのだ、と…


自分をそう安心させるように、小さな青い光を夜空に灯した



「……そう言えば、私がこの合図を撃つタイミングってあんまりありませんでしたわね。基本的に見てばかりだった気がしますわ…」



後衛のラウラがこの合図を送る事態は殆ど無かった…そんな事を、青い光を見上げながら思わず呟きながら少しの間空を小さく浮かぶ魔法の灯火を見上げて思い返す



光が消えるまでの3分程…



ラウラは瞬きも忘れるように、その光を見上げ続けるのであった








〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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【後書き】




ーーいいかい、カナタ君


「え、どした?」


ーーエ◯チシーンはね、ただヤってればいいんじゃぁないんだ


「…いやほんとどしたの?その話ここで続けて良いやつ?」


ーー別にね、入れて出すんだったら私はとっくに本編にもっと攻めた表現をいれてるのさ。そこにある感情や部位に走る感覚、普段との様子の変わり方や乱れのギャップ、普通に動いているキャラクターにも生々しい本能的営みがある…性の表現は美しいといつも感じるんだ


「え、官能小説家なの?なんかすげぇ哲学的?というか…というかあんた、よく全年齢の小説書こうと思ったな。どう考えてもエロ小説の方が向いてるだろ」


ーー言えてる。ちょい攻めた表現をする度に「おや?これは大丈夫なのか?」と1人頭を悩ませるのさ。……あ、今回はちょっと頑張って攻めさせていただきました


「とても良かった…その調子でよろしくねっ」


ーーくっ……それでいい…!…という訳でね、私はノクターンを少し前に始めたんだ。好き勝手書いても怒られないからどれだけドエロドエロしても怒られないしね。でも、気が付いたんだ…


「……何に?」


ーー書く時間が少ないッッッ!


「なんとかしろよ!?お前が始めたエロ小説だろ!?」


ーーいや、勿論書いてるよ?書いてるんだけどさ…本編放おっておいたら本末転倒じゃん?書きたいじゃん本編…そうするとね、少しずつ書かないといけなくて私はイライラしてくるんだ…早く完成させたいのに!…とね


「それは…執筆スピードが遅いだけじゃね?ほら、読者さんにもたまに言われてただろ」


ーーあ、ちなみにノクターン次話はもうすぐ完成させますので、アダルトな読者様はちょっと待っててくださいね。………まぁ私が何が言いたいかと言うと…


「シオン回だろ?俺も読むんだから早く書いてなほんと…」






ーーさっさと「初体験」回を書き終えて色んなプレイしてる様子を書きたいんだよォッッッッ!






「欲望の底無し沼が過ぎる!?そんなの考えてるのかよ!?というか俺もそこまで書かれるのは恥ずかしいんだが!?」


ーー悪いねぇ、本当に悪いねぇ……。でも私の小説はエロとの表裏一体…エチエチの実のエチ人間とは私の事さ…。まぁ何が言いたいかと言いますと……


執筆遅くて本当に申し訳ありません。こればかりは詫びるしか無い…次話投稿にはノクターンも間に合わせるつもりでいますが、もし投稿無かったらその時は……どっかでドロドロのノクターン話でも追加で書きます


ほら、ペトラちゃんのチャレンジプレイとか…


「えっ!?我!?」


ーーシオンちゃんのドM攻め攻めプレイとか…


「わ、私もですか!?」


ーーマウラちゃんのにゃんにゃんお外プレイとか…


「んっ……は、恥ずかしい……っ」


「うわぁ……そんなのばっかりレパートリーあんのな」


ーーなに他人ヅラしてるんだい?このプレイしてるのは全部君なんだよカナタ君


「そういやそうだったわ!?」



ーーあと、1月もギフトを贈っていただいた方へ…応援本当にありがとうございます


期待に添えるか分かりませんが、地道に頑張ります

ので、応援、コメント、☆をつけてくださった方も感謝の念に絶えません


今後とも、どうぞよろしくお願いします

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