オールドメイド

「選べよ、舘野」


「う、う〜ん……」


放課後の教室。


目の前に差し出された二枚のカードを俺は睨んだ。


扇型に広げられた手札は、俺に背中を向けていたが、その正体は分かっている。


エースか、ジョーカー。


エースを引けば、俺はようやくこの勝負を抜けられる。ババ抜きを始めて一時間超。四戦くらいしたと思うが、俺は今日、一度も上がれていない。


「友は分かりやすすぎる」と散々やられてきたけど、今度こそ、勝つ。


いや、勝てる。


俺はカードを差し出す対戦相手『石川』―の奥で、勝負の行方を見守っている、仁の顔を見た。


俺の視線に気づくと仁はぱちり、とを瞑る。

ウインクがこれほど様になる人間を俺は仁以外知らない。なんてかっこいいんだろう。


一瞬、勝負を忘れ、見惚れていた俺に、仁が顎で石川を差して「集中しろ」と促してくる。俺は小さく頷き、再び二枚のカードに視線を戻す。


仁がいればこの勝負、俺が負けることはない。


それは、仁が応援してくれているからーではなく。


俺はわざとらしくカードを迷うフリをしながら、向かってに指をかける。


石川が俺の目を見据えて言った。


「いいのか、それで?」


俺は、にやりと笑って返す。


「悪いな、石川。この勝負ー俺の勝ちだ」


そして、勢いよく、手札からそのカードを抜き取る。


裏返した、その絵柄はもちろんー。


「ジョー……カー?」


呆然とする俺に「舘野、俺の番だ」と石川が促す。現実を受け入れられぬまま、引いたジョーカーをそのまま手札に加え、石川に差し出した俺は、もちろん、五度目の敗北を味わった。





遡ること二十分前。


放課後、俺と仁、石川、持田のいわゆる『いつものメンバー』は、教室に集まり、ババ抜きをやっていた。


それだけなら、別にいつものことなのだが、今日は少し違った。


五戦目が始まる前、仁は俺をさりげなく廊下に誘い出してこう言ったのだ。


「友。次の勝負、俺と手を組まない?」


「それって、協力するってこと?……でも何で?」


「友、さっきからずっと負けてるだろ?だから、勝たせてやりたいっていうのもあるけど……実は、次の勝負、追加ルールを提案したいんだよね」


「追加ルール?」


「うん。一位がビリに何でも命令できるっていうルール。持田も石川もたぶん乗ってくると思うけど、友は負けるかも、って思うと乗らないかもしれないし。だから俺が協力して、友がビリにならないようにする。これならどう?」


「なるほどー……。うん、それならいい、のかな?でも、仁は何でそんなルールを?」


「それはね……」


一瞬。仁は視線を宙に彷徨わせた。しかし、すぐに俺と目を合わせると、いたずらっぽく笑って言った。


「ちょっと仕返ししたい相手がいて」


仕返し。その言葉に俺は、ちくりと胸が痛むのを感じた。


この場には俺と仁の二人しかいない。だから今、仁の瞳の中には俺が映っている。


だけど、実際には仁は『他の誰か』のことを見ていて、俺は、仁がその『誰か』に近づくための手段でしかないのだ。


そう思うと、ひどく苦しくなる。


何でかな。


「友?」


ぼーっとしている俺の顔を、不思議そうに覗き込む仁。俺は、はっとして、とりあえず口を開いた。


「へ、あ、あー。うん。大丈夫。分かった、協力する。いや、してください!」


「ありがと、友。じゃあ、勝負の時にする合図を決めよう。まずはー」


うん、うん、と少し大袈裟なくらい頷きながら、俺は仁の話に耳を傾けた。





「ん〜友、お疲れ!さーて、何お願いしちゃおっかな〜?」


機嫌良くにこにこと笑う仁。そんな仁の片膝の上で、抱き抱えられるように座らされた俺は仁を睨んで言った。


「仁に嵌められたんだ俺は!」


「て、言ってるけど?」


向かいの机に頬杖をついて座る石川が仁を見遣る。仁は首を振って「知らないね」と、悪びれもせずに言った。こいつ……!


「また仁が友をからかってるのか?ほどほどにしないと、友がかわいそうだろ。な?」


「うー……もっちーだけだよ、俺の味方は」


側に立っていたもっちーこと『持田』が、俺の肩にそっと手を置く。すると、仁がその手をぺちりと払い除けて言った。


「もっちー。今、友の処遇は『王』が握ってるの。勝手に優しくしちゃダメ」


「『王』って。ババ抜きで優勝したくらいで大袈裟なんだから」


「でも、優勝した人が最下位に何でも命令できるんだから、王みたいなもんでしょ?」


へへ、と笑う仁。とは対照的に、俺は溜息をつく。


一体、どうしてこんなことに。


仁が仕返ししたい相手は俺じゃない『誰か』なんじゃないのか?


「それで……仁は舘野に何を『お願い』するんだ?」


さほど興味もなさそうに石川が仁に聞く。仁は「そうだなあ」と首を傾げている。


「友、何がいい?」


「……へ?」


いきなり話を振られ、俺は困惑した。ただでさえ、仁の考えていることが分からないというのに、仁に何をお願いされたらなんて……。


いや、というか。


「仁は何かあるからこんな提案したんじゃないの?」


「ないよ。パッと思いついたから言っただけだし」


「え?だって、ほらさっき……」


言いかけた瞬間、仁に両頬をむぎゅっと掴まれる。それから、仁は俺にそっと耳打ちした。


「友、悪いけどもうちょっと付き合って。後で説明するから」


耳から仁の顔が離れる。俺は、仁の息がかかった耳を包むように手の平で抑えながら、こくりと頷いた。それを見て、仁がにこっと笑う。


「相変わらず熱々だねー、友と仁は。お邪魔みたいだし、俺はもう帰ろっかなー」


もっちーが半ば呆れながら、傍らの机に載せていたリュックを肩にかける。仁は口を尖らせて言った。


「えー、今やっと、いいこと思いついたのに。見届けないの?もっちー」


「じゃあ早く言いなよ」


「友、俺と付き合って」


「は、はあ?え?」


「あ、今のは冗談。本当はね……」


「くだらねー」


石川がはあ、と息を吐いて立ち上がり、半ば蹴るように、足で座っていた椅子を机にしまう。


「仁。何のつもりか知らねーけど、俺はもう興味ないし、先に帰るぞ」


「そっか。じゃあね、石川。また明日」


仁は石川を引き留めもせず、ひらひらと片手を振っている。石川はそれに対して何も反応しなかった。ただ、机の脇に掛けていたリュックを拾い、黙って教室を出て行こうとする。


俺は慌てて、石川の背中に「じゃあな」と声を掛けた。振り返った石川が俺を一瞥する。しかし、やはり何の反応もなかった。もっちーは何か感じたのか、石川に声もかけなかった。


何事もなかったかのように、仁が俺に言った。


「それじゃあ友、これが本当のお願いなんだけど」


「え、あ、うん……。何?」


「今日から俺のこと、『ひぃ』って呼んで」


「ひ、ひぃ……?」


視界の隅で、教室のドアを開けようとしていた石川がぴたり、と立ち止まるのが見えた。


仁は気がついていないのか、そのまま続ける。


「うん。昔のあだ名。高校に入ってからは誰も呼んでないけど……割と気に入ってたんだよね。せっかくだから、友が呼んでよ」


「そんなんでいいのか?仁」


もっちーが不思議そうに仁を見る。


「いいよ。もっちーに『あんまり友をからかうな』って言われたしね」


あはは、と笑う仁。


気がつくと、石川はもう教室からいなくなっていた。





「それで、一体どういうことなんだ?仁」


「『ひぃ』でしょ」


「……ひ、ひぃ?うーん……」


リノリウムの床に窓から差す夕陽が反射する。


もっちーと別れ、教室を出た俺と仁、改め『ひぃ』は、昇降口へと続く廊下を歩いていた。


仁と出会ってからそろそろ二年経つけど、今さら呼び方を変えるのは、やっぱりしっくりこない。仁は『仁』だもんなあ。


「まあ、そのうち慣れるよ」


悩む俺に仁が笑いながらそう言った。


「そうかなあ」


「そうだよ。まあ、十年くらい呼んでたら」


「長え〜。そんなに俺、仁と一緒にいるかな?」


「あ、また『仁』って言った。とりあえずさ、一回呼んでみてよ。『ひぃ』って」


仁に促され、俺は深く息を吸ってから、口に出してみた。


「ひぃ?」


「……うん。何?」


しばらく、そのまま見つめ合っていると、やがて耐えきれなくなり、俺と……ひぃは吹き出した。


「はは……あはは……。うん、俺もやっぱり慣れないけど、ちょっといいかも」


ふう、と息を整えてから、仁は言った。


「それで……ごめんね、友。いきなり、裏切って」


「あ、そうだそれ!何であんなことしたんだよ」


仁はうん、と頷いてから答える。


「……俺はね、追加ルールを提案した勝負で、確実に友にビリになってほしかったの。それが俺の『仕返し』だから」


「えっと……つまり、仁は俺に仕返ししたかったってこと?」


「違うよ」


じゃあ誰に、と言いかけた時、俺の頭の中に石川の姿がよぎった。だけど、ふと見えた仁の横顔が、何かとても思い詰めているように見えて、俺はそれ以上踏み込まないことにした。


代わりに何か話そうと「でもさ」と俺は口を開く。


「わざわざ協力を申し出てから裏切らなくても、俺ならたぶんビリになってたんじゃない?」


はは、と笑いながらそう言うと、仁は首を振る。


「普通に遊んでたらババ抜きなんて運ゲーみたいなものだし、友が勝つかもしれないじゃん。俺は友にお願いしないと意味ないし、念には念を入れないとね」


「ふーん……そっかあ」


そう返事をしながら、俺は少し嬉しくなっていた。


俺が勝つってちょっとでも思ってくれていたことが嬉しい。

運ゲーとはいえ、ババ抜きが苦手だという自覚はある。でも、始めから「どうせ勝てないだろう」と決めつけられるのは少し悔しいのだ。


「でも、友。巻き込んじゃってほんとにごめんね」


「ううん。別にいいよ。大したことじゃないし……。それで、じ……ひぃの仕返しは上手くいった?俺はなんか、よくわかんないんだけど」


仁がぴた、と足を止める。まずい。気をつけようと思ったけど、踏み込みすぎちゃったかな。


しかし、仁は気にする素振りもなく、むしろ柔らかく笑って、こう言った。


「うん、まあね。ちょっとは効いたと思うよ」


俺はその笑顔に、また胸が痛んだ。「そっか」と返すのが精一杯なくらい、苦しかった。


どうして。


どうして、こんなに苦しいのかなんて。


そんなことはとっくに分かっていた。


涼やかな声や、夕陽が照らす艶やかな髪、触れたらきっと柔らかい頬、いたずらを企む時の無邪気な顔、仁の何もかもが、その感情を煽っていた。


俺は、仁が好きなんだ。


ーそうだ。この時から、俺はひぃが好きだったんだ。


何か堪らなくなって、気がつくと俺は声に出していた。


「ひぃ」


「ん?」


少し先を歩くひぃが振り返る。

俺は何度もその名前を呼んだ。


「ひぃ。ひぃ……あれ?ひぃ……?」


口に出す度にすごく懐かしい気持ちになった。


懐かしい?だって今日初めて、俺はこのあだ名を知ったはずなのに。


なのに、何故かずっとそう呼んでいたような気がする。


それこそ、ちょうど十年くらい……。


あれ?今っていつなんだっけ?

高校三年生?違う。俺も、ひぃも、本当は……。


突然、視界がぐにゃりと歪んだ。


「友!」


ぱたぱた、とひぃが上靴を鳴らして近づいてくる。


だけど、その顔はもう霞んでよく見えない。


「ひぃ……」


気がつくと俺はひぃを抱きしめていた。姿の見えないひぃを感じるには、体温だけが頼りだった。


ひぃは少し驚いていたが、やがて、そっと俺の背中に手を回してくる。


徐々に白くなっていく世界の中で、最後にひぃの声が聞こえた。


「友、あのね……俺」


ぴぴぴぴぴぴぴ。


その続きは、単調な機械音にかき消されて聞こえなかった。





「……っ!」


突然、パッと目が覚めた。


腕の中に体温を感じ、おそるおそる覗くと、そこにはすうすう、と安らかな寝息をたてているひぃが収まっていた。


俺は何故だか、すごくホッとした。



夢を見ていた。



高校三年生の時の夢だ。


恒例だった放課後のババ抜き大会。いつも一緒に遊んでいた、もっちーと、石川。


ひぃに誘われてイカサマをして、それでまんまとひぃに騙されて。


そして初めて、『ひぃ』と呼んだ。


今日まで思い出さなかったような出来事。


だけど、全てが懐かしかった。まるであの時に返ったように、リアルな夢だった。


……あの苦しさも、奥底から無理矢理引っ張り出されたように、あの頃のままだった。


だけど。


俺の腕の中で眠るひぃを見る。

結局、あれから十年、俺とひぃは一緒にいた。


思い返すと、夢の中で『仁』なんて呼んでたのが、最早違和感しかなかった。そのくらい、口に染み付いてるんだ、『ひぃ』が。


ひぃの言う通りだった。


起きたら、夢の話をしよう。


そんなことを思いながら、俺はひぃの頭を撫でた。珍しく俺の方がひぃより早く起きられたから、目が覚めたらびっくりするかも。


ふふ、とつい一人で笑っていると、ふと、俺は腕に垂れた『何か』に気がつく。


ほのかに温もりを持ったそれは、涙だった。


はっとして、ひぃの顔を見ると、ひぃの頬を涙が一筋伝っている。


未だ眠りから覚めないまま、ひぃがすん、と鼻をすすった。俺はどうしたらいいのか分からず、せめても、と背中をそっとさすることしかできない。


「……友?」


そのうち、ひぃが目を覚ました。ひぃ自身は気がついていないみたいだけど、目が少し赤い。


俺は親指でひぃの目元を拭いながら、聞いてみた。


「ひぃ……大丈夫?」


「え……何が」


「だって、その、泣いてたから」


ひぃが目をぱちぱちと瞬かせる。ぽろりと溢れた涙に気がつくと、それを隠すように、ひぃは俺の胸に顔を埋めた。


ぽつりとひぃが言った。


「……嫌な夢を見て」


「嫌な……?」


「……すごく冷たくて、怖い夢」


それきり、ひぃは何も言わなかった。俺はただぎゅっとひぃを抱きしめながら、ちらりとベッドサイドに置かれた時計を見る。


AM5:30。さっき鳴ったのは、アラームが平日の設定のままになっていたからだ。おかげで俺もひぃも夢から覚められたけど、休日に起きるにはまだかなり早い。でも。


「……ひぃ。俺、お湯沸かしてくるよ。あったかいものでも飲もう?」


腕の中でひぃが小さく頷く。俺は腕を解くと、ベッドを降り、ひぃの肩まですっぽり埋まるように布団を掛け直した。


しん、と冷えた部屋の空気が肌を刺す。もう十一月だもんな。布団を被るとはいえ、半袖短パンで寝るのはさすがに寒いかもしれない。ひぃの忠告をちゃんと聞くんだった。


俺はガタガタと震える腕をさすりながら、寝室を出た。





寝室を出て行く友の背中をぼーっと見送る。


心配かけちゃったな。


指先で目を擦りながら、反省する。

まさか、自分が泣いていたなんて思わなかった。


夢を見ていた。


あれは高校三年生の時だったと思う。


当時の俺は今思うと『ひどくくだらないこと』に執着していて、そのためなら友さえも利用し、平然と嘘も吐いた。


夢の中で、今の俺の意識は、そんな当時の自分の中に閉じ込められていた。体の自由も利かず、

ただ、あの頃の自分のひどい行いを見ているだけだった。


俺の中は恐ろしく、冷たかった。

意識が持っていた体温はどんどん奪われて、やがて自分が温かさを持っていたことも、嘘だったような気がした。


それはたまらなく怖かった。


しかし、どこかから「ひぃ」と呼ぶ友の声が聞こえた瞬間、体の自由が利くようになり、気がつくと俺は夢の中で友に抱きしめられていた。


やっと絞りだした声で、俺は友に何かを言おうとしたのだが、遅かった。


抱きしめ返した俺の腕の中をすり抜けるように、友は消えてしまったのだ。


思い出すだけで、上手く息ができなくなる。


目覚められてよかった。夢でよかった。


そう思っているはずなのに。


『見ないフリをしていたもの』を突きつけられたせいだろうか、俺の中で、夢は未だそのリアリティを失っていなかった。


「ひぃ、大丈夫?」


いつのまにか、友が寝室に戻ってきていた。湯気の立つカップを両手に持つ友が、ベッドの端に腰掛ける。


俺もゆっくりと体を起こし、友の隣に座った。友が片方のカップを差し出してくる。


「コーヒーでよかった?」


「うん。ありがとう」


友からカップを受け取り、ふう、と息を吹いて少し冷ましてから、コーヒーを口にする。喉を流れて腹に収まったコーヒーは体を芯から暖めてくれた。


黙ってコーヒーを二、三口飲んだところで、友が口を開いた。


「……俺、さっきひぃの夢を見たんだ」


「俺の?」


「うん。高校生の時のひぃ。すっげー懐かしかったなあ……もっちーとか、石川も出てきてさ。四人でババ抜きする夢。よくやったよな?」


俺はその話を聞いてどきりとした。俺が夢で見た光景と同じだ。まさか、友も高校生の時の夢を見ていたなんて。


「……どうだった?楽しかった?」


俺が聞くと、友は「うーん」と少し考えてから言った。


「楽しいっていうか……まあ、俺負けまくってたからなあ……ひぃにも嵌められたし……」


「……ごめん、友」


友は首を横に振る。


「ううん、気にしてないよ。大したことじゃないし……って、これ夢でも言ったっけ?」


はは、と友が笑う。その笑顔を見ると、友が今、隣にいてよかったと心底思った。


今なら、ちゃんと言えるかもしれない。


「友、あのね……俺」


マグカップの縁を両手で撫でながら、俺は口に出す。



「友のことが、好きだよ」



顔を上げると、友が目を丸くしている。


「……どうしたの?」


「え……いや、その。なんか、やっと聞けたなっていうか」


「何それ」


何でもない、と手に持ったコーヒーを勢いよく煽る友。


「あっつ!」


「ふふ……あははは……」


持っていたカップをベッドサイドに置き、俺は腹を抱えて笑った。笑うほど、友のことが好きだと強く思った。


きっと、大丈夫だ。


「わっ……ひぃ?」


俺は戸惑う友の背中に手を回して、ぎゅっと抱きしめた。


今度はすり抜けていかない。


背中に触れる友の手のひらの温かさも、俺の胸の中にある温かさも。


全部夢なんかじゃなく、本当のことだから。



<オールドメイド 完>

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