第26話「作戦」
バルク、リニアがノバスからの刺客に勝利した一方、心はノバスに不意打ちの衝撃を当てるがノバスにはダメージすら入らず、ノバスは心を完全に抹殺しようとする。
「同じ事を2回も言わせないでくださいね。 無謀です」
「無謀だろうが知ったこっちゃねえよ。俺はお前を倒して2人を奪い返すだけだ。それが例えどんなに無謀でも、1度守ると決めたものを守れない奴には絶対にならない!」
「ふっ、能力に頼っているだけで実力もない人間が大口を叩かない方がいいですよ。後に負けた時、自分への絶望と怒りで苦しくなってしまいますからね!」
俺に対して説教をするかのように言葉を吐くノバスの後ろには大量の巨大な岩が浮きだす
「
ノバスのスキル発動に合わせ、浮いていた岩が俺を目掛けてとんでもないスピードで飛んでくる。
「この数じゃ避けられない!分解してこなすしかないな。
解錠によって岩を分解するが、解錠では岩を 1つしか分解できないため、俺は飛んでくる岩のスピードに追いつけず当たってしまう。
「うぉぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!ドガッ!
俺は岩にぶつかったまま近くの建物に激突し、砂埃が辺りに舞い散る。
「ゴハッ!」
吹き飛ばされたはずの俺の目の前には高速で追ってきたノバスが立っている。
「すいません。手加減したつもりでしたが、貴方からすれば速すぎましたか?最初からこんなにダメージを食らえば、戦う意志も無くなるでしょう」
「ふざけんな、こんなの痛くも痒くもねぇ」
「ほぅ、そうですか。それはそれは頑丈な体ですねぇ。ならばさらにその体をへし折るとしましょう!」
ドズっ!
「ゴハッ!」
ノバスの右ストレートが俺のみぞおちにクリーンヒットし、腹にねじ込まれる。
「これで完全に終わりのようですね。あまりに脆く弱い人でした。その程度の力で人を守るだなんてよく言えましたね」
そう言ってノバスはその場から去ろうとするがその時既にノバスは俺の作戦に見事にひっかっかっている事に気がついていない。
「そこだぁぁぁぁぁ!」
「何!?」
「
「
パリーン
「くそっ、防がれたか」
「貴様、何故!何処から出てきたのだ!」
「
「はったりだ!私は確かに貴様の腹をこの手で貫いたはずだ!」
「あぁ、それはお前が砂埃で俺が見えない事を踏まえて作ったからな。お前が貫いたのは俺が作っておいた分身だよ」
「分身だと!あの数秒でそんなことが出来るはずがない!」
「簡単なもんだったよ。お前の攻撃に当たった時に閃いたんだ。」
〜3分前〜
「うぉぁぁぁぁぁぁぁ!!」
まずい、このままだと壁に衝突してしまう。何とか衝突のダメージは防がないと!
いや、待てよ。このままぶつかればダメージは受けるが砂埃でノバスからは俺が見えなくなるはずだ。スキルを確認した時に覚えてたやつを使えば一か八か回復もできるし、奴の隙も狙える。チャンスは壁に激突して砂埃が舞った時だ。
ドガッ!
「ゴハッ!」
今だ!壁が崩れて出来た隙間に
「
「そして今にいたるという訳だ」
「この私がそんな小細工に引っかかるなんて信じられません」
「俺も内心怖かったさ。俺の使える回復スキルはレベルの低いものだから少し時間がかかるし、もしお前に気がつかれていたら俺は死んでいただろうからな」
「貴様ァ!」
このガキっ!何処まで私をコケにする気なのでしょうか!それに、ケルベロスとロロカの反応がない。こんな短時間でやられたと言うのですか、つくづく今日は上手くいかない日ですね。こうなれば何が何でもあのガキ2人を売って金にしてやりますよ。そのためには、こいつを私から遠ざける必要がありますね。
私はあまり本気を出したくないので、負けてしまった部下たちに最後のチャンスを与えてあげましょうかね。
「もういい、貴様に時間をかけるのは私に都合が良くないのでね。そろそろ私はあの二人を売りに行きますよ」
「そんなことはさせない。ここからお前を逃がす気はサラサラないぞ」
「そうですか。でも、私の部下がそれを許してくれますかね?」
「まだ部下がいるのか!」
「いえ、貴方のお仲間にやられてしまった私の部下にチャンスをあげるんですよ」
「何っ!」
「我に従うものたちよ。今一度我が元に戻ってくるがいい」
ノバスの宣言と共に空から俺たちを襲った、ケルベロスと女が落ちてくる。
「貴様らにもう一度、役目を与えようではないか!今こそ一つとなり、この我を満足させる結果を出すが良い!」
「ノバス!一体何をする気だぁぁぁ!!」
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