第20話さらば、弓道部よ

ヒロキはその晩、梅酒を飲みに飲んで酔っ払った。

介抱したのは、副キャプテンの田嶋であった。

正樹と中川はソッと田嶋の部屋を後にした。

「先輩、ヒロキ先輩と副キャプテンはいい感じでしたね」

「うん。お似合いのカップルだ!」

「恋愛って、難しいですね」

「いつか、中川にも彼氏出来るよ」


それから、月日が経った。

キャプテンは貿易会社に勤務し、ヒロキは塾講師、光一は……連絡が取れなくなった。

正樹とヒロキは幸せな家庭を築き、心のどこかで光一との思いに馳せたのであった。


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僕らの高校弓道部セレナーデ 羽弦トリス @September-0919

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