第18話誘拐犯?
西正樹は、家庭菜園に新しくオクラを植えた。支柱を立て、ひもで8文字に結んでいる。
梅雨も間も無くだ。正樹は家庭菜園を一通り確認した。
正樹は、コーヒー牛乳を飲んだ。
すると、間も無くして、正樹を呼ぶ声に気付いた。
「き、キャプテン。お、オッス」
ヒロキだった。
「ん、ヒロちゃんどうした……?だ、誰、その女の子は!」
「見つけた」
「ヒロちゃん、ダメだよ!誘拐は!」
「ん?僕が誘拐犯?彼女だよ!」
正樹はまさか、この前言ってた、軟式テニス部の1年の女の子を手に入れたのかっ!
手まで繋いでやがる。
「大塚涼子です」
「き、君はヒロキの彼女なのかい?」
「はい、将来は。大学、卒業後にヒロキ君と交際を始めます」
「なんだ、そりゃ。今、手を繋いでんじゃない!」
「これは、ヒロキ君との約束で弓道部の近くでは、手を繋いでって言われてるんです」
正樹は彼女も顔の割にはバカだなと思った。
「ヒロちゃん、あと、6年ちょっとは長いよ!」
「か、彼女は大丈夫。変態好きなんだって」
「彼女も同類項かっ!」
「キャプテン、喜んでくれよ!」
「ま、嬉しいが世間一般のカップルじゃないな!破綻前提か?」
「な、涼子ちゃんは、キャプテンの事嫌がってんだ」
「何で?」
「チンチン丸出し、腐男子って言ってるのよ!」
「だ、誰が腐男子なんだ?バカップル。あっち行けよ」
2人は別れ、正樹は道場に入って行った。
ヒロキに彼女、否、彼女候補が現れるとは……世も末だ!
ま、6年は待てんだろう。
一週間後、大塚涼子は2年のサッカー部の男子と付き合いだした。
ヒロキの幸福は一週間で幕が降りたのであった。
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