第30話 恐怖の夜
「「「「かんぱーい!」」」」
やっとおさまってゆっくり食事ができる…と思って俺はメニューを見渡した。チキンや、フルーツポンチ、ちらし寿司に、ピザにいろいろある!そしてうちの家といえば!
「なんじゃこりゃ!めちゃうんま!!」
「美味しいわね、このチキンの甘辛ダレ…病みつきになるわ…」
「手羽先は耀司が大好きだから多めに作ったの!」
そう!手羽先!母さんの作る手羽先は甘辛でめちゃくちゃ美味いんだよなぁ!
「うめぇ!!」
「う〜ん…手ぇベトベトになっちゃった…」
俺の顔をちらちら見ながら言うりな。りなよ…主語がないせいでセリフだけだとただやばいことした後みたいになってるからとりあえずボイスレコーダー用意するまで待っててくれる?
「ねぇ耀司…りな先どうぞ?あーんっ!」
なにっ!?りなの甘辛ダレがたっぷりついた指!りな先だと!?いい値で買おう!なわけあるかー!
「ウエットティッシュやるから自分で拭け!」
「もう、シャイなんやからー」
「お前がストレートすぎんだよ!!」
シャイなんじゃない!そんなことしたらさすがにやばい人だろ!そんなことを言い合ってると彼女たちは、はっと思いついたように手羽先にかぶりついた。
「…私もベットベトになってしまいました…耀司さんの口で綺麗にしてください…」
「だから主語つけてね!優莉さんが言うと冗談に聞こえないから!!」
なんかいつもと違ってドSお嬢様が執事に命令してるみたいだ。
「耀司…さん…あ…あの…その…」
「伽耶さん無理しなくていいから!!ほら!」
みんなが変なノリのせいでみんなまでやらないといけない空気になっちゃってるじゃん!!どうしてくれる!
「皆さん食べ物で遊んでは行けませんわ!!」
「さすが琳さん…あっ、口にタレ着いてますよ?」
俺はとりあえず手でひょいっととってぺろっとなめた。あ…
「耀司ぃ〜取ってくんない?」
「よ、耀司さん…わ、私も…」
「なんで張り合うんだよ!?」
普通にやったものの、火に油だったようだ…!とりあえず先にされる前にテッシュを全員に配った。先生に渡そうとしたが…
「耀司ぃ…脇についてまった…」
「先生はほんと仕方ないっすねぇ…ちゃんと舐めとっ…あっぶねぇええええええ!」
くそっ!脇フェチが発動して普通に舐めかけたわ!!あと数センチのところで何とか踏みとどまったけど!てかそんなところにつくかァァ!
「耀司さん…それはさすがに…引かざるをえませんわ…」
「もう少しだけ待ってて…そうなるまで時間が…」
「私になら我慢しなくていいんだから!」
「いや、なんというか…脇フェチの条件反射というか!はい!サーセン!」
「ふふっ、こうなるのも仕方がないだろう。おそらく脇を好きになったのは私が原因だからな、そして、こいつの初恋は私だからな?」
「「「えええええ!?」」」
「待ってください…それが正しいなら…すでに結婚してるんじゃ…」
りなの言う通り、俺の初恋の相手は間違いなく先生だ。この人は幼稚園の頃から俺に着いてくるかのように幼稚園、小学校、中学校、そしてこの学園と…オレが進級する度に一緒についてきてくれたのだ。
「あれは誰かが勝手に私に旦那がいるっていう噂をたてたんだよ…別に否定する気はなかったし、男が誰も近づいてこなかったから自分の好きなやつに集中できるからな?」
また俺の顔を見た。俺は今日まで先生の行動のこと全てを照らし合わせた…自意識過剰だったらかなり恥ずかしい…でもそう言われたら全てに納得が行く…だから一応!念の為に聞いてみた…
「…もしかして先生…ガチで俺のこと好きなんですか?」
「「「「いまさら?」」」」
全員が声を合わせた…え!?まじっすか!?でも教師と生徒で…
「だから言ったんだよ、卒業したら私のものになれって。」
「冗談じゃなかったんですか!?」
「なわけねぇだろ?お前の初恋は、相思相愛に終わったってこったァ、だから結婚しよう!これでめでたしめでたし。」
「いや、なわけないでしょ!耀司!私の事1番って言ったもん!」
「え…でも前は先生が1番だって…」
「へぇ?」
「こんだけ人数が揃ったら色々バレるからやめない!?特に俺の精神ダメージやばいんすけど!?」
「た、確かにそうだったんだけど…脇を…その…触らせてあげたんだもん!それで1番だもん!!」
りな、確かにそうだがヤケクソで言わなくていいんだぞ!?自分を大事にしろ!
「でもそれまではずーっと私のことが好きだったのか?」
「…そうだよ。今でも先生を諦めきれてねぇ自分がいるんですよ…。」
仕方ねぇだろ!あん時のことがあって…味方をしてくれたの先生だけなんだから…初恋ってのもあって…1番だったんだよ。りながこんなになるまでは!!俺が少しモテてると知ってから!!
「まぁ、今のお前らの恋じを邪魔するほど私も無粋じゃねぇよ、まぁ、こいつが卒業するまで誰とも付き合わなかったら私が貰う約束だからな。」
「姉ちゃんがこんなに異性に惚れるとはな…」
「私も驚きだわ…でもお姉さんに取られたら味見できないじゃない…」
「味見ってなんすか!?させませんよっ!!」
「私の…する?」
いいから脇をしまいなさい!脇で釣ればなんでもいけると思ってるでしょうそうだけども!!
「ふむ…耀司…ちょっと付き合え。」
「なんだよ?」
ーー
俺の部屋へきた、先生の様子がなんか変だったから。すると先生が服を脱ぎ始めた
「せ、先生!?」
「この部屋に呼んだってことは…いいって…ことだろ?」
「ち、違くて!先生が元気なさそうだったから…」
「あぁ…お前のせいだ…お前が…1番などと…馬鹿なことを言うからだ!!」
「んんっ!?」
先生は裸のまま抱きついてきた…その破壊力は絶大で…
「私は…諦めようとしていたんだ!お前から見たら私はおばさんだしっ、他にお前を想ってるやつもいる!だからっ…初めてお前が私を好きだって知ったのは幼稚園の頃!人生はつまらなかったよ…」
「先生?」
「友達が出来ても楽しくなくて…一人になった。だから勉強しまくって!飛び級合格をして…教員免許をとった…。」
「ほんとチートだよな…。初めて先生を見た時は俺とそんな年齢変わんねぇんじゃねぇかと思ってたよ。」
「本当は私はお前とは10歳以上離れてる!」
「知ってるよ…なんでサバ読みしてんだと思ってたよ。」
「なのに!お前はっ!私をきらおうとせず尊敬してくれた!それだけじゃなくて…1番だと!?ふざけるなっ!」
「ふざけるなって…」
「そんなの…もっと好きになるに決まっているだろう!」
「先生…」
「お前のために…お前好みの女になったんだ!全部お前色に染められたんだぞ!?責任とって見せろ…馬鹿やろ…。」
この世で最も理不尽な幸せだ。初恋の人を既婚者と勘違いして、諦めようとしてほかの女の子を追いかけて…でも…それでも先生が1番だった…ずっと、俺を母親のようにそばで守ってくれた先生が。
「好きだ…好きだ…耀司…ずっと…好き好き…大好きだ…男として…好き好き好き好き好き…」
ここまで言われたら先生がどれほど好きなのかよく伝わってしまった…でも…俺は…
「先生…おれは…」
「分かってるよ…お前の今の1番は私じゃねぇんだろ?」
「すみません…。」
「あははっ!なぁ、私の身体まだ綺麗か?」
「ぷはっ…」
失礼なのはわかっていたが何故か笑えてしまった。
「なんだ!?あぁ、そうだよ!歳が来て肉もついた!ほらみろ!こんなになったんだぞ!?お前が幼稚園の時告白していればもっと痩せてる私と付き合えたのにっ!」
「いや年齢差ね!?出来るわけないでしょうが!!」
「でも今じゃ…こんなおばさんみたいな体になっちまった…嫌だろ?こんなやつ…」
「綺麗です…あの頃と少し変わっても…俺の初恋の人を馬鹿にしないでください。」
「はぁぁぁぁ!もういい!」
「ええっ!?」
「初めはお前とあいつらのうちの誰かが結ばれたらいいと思った…でもな、お前の今の反応を見て考えが変わった!卒業までって言ったな!あれはなかったことにする!!」
「はぁっ!?」
「待たない!卒業までずーっとお前を誘惑しまくってやる!さぁ、りなか?優莉か?琳か?丹比か?それとも私か?誰を選ぶ?」
彼女はブラを外してパンツも脱ぎ捨てた。先生は完全に生まれたままの状態になっていたのだ。目をそらそうとしても気持ちがそうさせてくれない…初恋の女性であり、俺の好きなタイプどストライクな担任教師…だめだ…俺の周りってなんでこんなチートキャラばっかなんだよ…
「好きにしていいぞ?お前の言う通りにしてやる。」
「だめ…ですってば…先生っ!」
「ん?お前もちゃあんと反応してるじゃないか?」
「先生っ!!」
俺は押し倒した。いきも少しずつ荒くなってきた…我慢しようとしても身体が言うことを聞かない…
「いいぞ?声は我慢してやる。このことは誰にも言わない…それなら満足か?」
「はぁ…先生。」
「どうした…何もしないのか?」
「俺だって先生としたいですよ…でもほんとにダメなんですってば!」
「ほーう?じゃあこれならどうだ?」
「ッツ!?」
と先生は俺の両手をつかみ右手は脇に左手はお腹に押付けた。ジョリってした感じがたまらん…お腹ももちもちしててずっと触っていたくなる…でもダメだ!俺たちは教師と生徒!それに俺には…深呼吸をしてそこにあったシーツを被せてあげた。
「やはりダメか?」
「ダメじゃないですっ!ただ、俺には心に決めた人が…いるんです。」
「そうか…ま、仮にそうだったとしても私の想いは変わらない。お前を誘惑し続けて振り向かせてやる!」
「でしょうね。」
「覚悟しろ!」
「俺も変わりませんよ。この気持ちは。」
そして俺は…明日…告白する!!
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