第29話 クリスマスにみんなでお泊まり会…

りなとの1件からまた数日がたち、クリスマスイヴ…ついにこの日が来てしまった…待ち望んでいたということは絶対にない。今日は地獄の始まりなのだ…なにせ絶対やばい人達と俺を好きという人たちと5人格を持つ女の子があつまるんだから…どうか…何も無く平和に終わりますように…


「耀司、祈ってないではやく手伝って!」


「はいよ…。」


とりあえず準備を始めているとインターホンがなった。誰だ?まだ時間にははやすぎるし…とドアを開けるとりなが目の前にたってその後ろからひょこっと伽耶さんが顔を出した


「りな?伽耶さんまで!どうかした?」


時間的にまだ早いし…待ちきれなかった感じか?と思うとりながため息をついて俺に言い放った


「手伝いに来たに決まってるでしょ!誘った人数多いのにどうやって二人でやるつもりだったのよ!」


「私も…多少はお手伝いしたかったので…」


まさかこんな助っ人がきてくれるなんてめちゃくちゃ助かる!それに2人とも料理上手だから母さんも少し楽できるだろう!


「助かるよ〜!入って!」


「耀司っ!あんたお客さんに手伝わせる気!?」


「あいてっ!!」


ごちんっとどつかれて後ろを見ると母さんが俺を睨んでいた…だってさすがにここまで多いと手伝ってもらわないと…


「違うんです…私たちが手伝いたいって言ったんです!」


「私は大丈夫よ!倍の人数が今まで来てたのを一人でやってたんだから!」


「お義母さん、料理人として働いた方がいいんじゃないですか…?」


「それだと衣装作れないじゃない!あ、そうそう!りなちゃんに着て欲しい衣装があるのっ!伽耶ちゃんもきてきて!!耀司、ちょっとの間、お鍋見といて〜」


「はいはい…」


またいつものやつか…あの人は自分の衣装を着てもらうのが大好きなんだ。だからデザイナーの仕事をしてるんだけどモデルがほとんど美人系らしく、可愛い系がいないのだ。しまいには


「モデルっておっぱい小さくない?巨乳前提じゃないとちょっと作る気なくなるのよねー。まぁ、ちゃんと作るけど。」


なんていいはじめるし…いや、グラドルじゃないんだから胸では勝負しないでしょ…というか、


「じゃあ、これ着てもらうわね!」


「うわぁ…可愛い。」


「ちょっと待って!?なんで私こんなスカート短いの!?」


なんて言う声が聞こえているが無視だ無視…数分後二人がでてきた。俺は鍋を見ることを忘れ彼女に魅入ってしまった…この前のメイド服だな。相変わらず可愛い…それに、りなの衣装よりだけこの間よりさらに短いスカートのメイド服だなぁ…ワカメちゃんじゃないけど下着見えちゃってるよ…


「これくらいしないと振り向いて貰えないわよ?」


「なら仕方ないわね!!」


母がそう言うと即効で納得した。将来が心配だよ…悪い男がつかないようにしないと…


「大丈夫よ、私は耀司のためにやってるだけだし!それ以外はこんな恥ずかしい服着ないんだから…」


このツンデレだよ…ほんと好きだなぁ。なんか母さんが俺に拝んでるけどやめて?


「耀司さん…どうですか?」


「そうよ!どうなのよ!エロい!?」


「えろいかどうかはともかく、2人ともよく似合ってるよ!」


「あぁ〜…ふふんっ?耀司はこっちが見えた方がいいんだもんね〜?」


「ッツ!?」


そう言いながら袖をまくり上げてグイッと開けた。ちらっとしか見えなかったが若干脇が見えた。くっそ…朝から俺をその気にさせようとする気か!?


「あら?耀司、脇フェチだったかしら?」


「母さんも普通にそういうこと言わないで…」


親が息子にフェチとかいうな!本当だけど!


「あんた年上好きだもんねー。仕方ないわよ。」


「今のところ俺の性癖知らない人身内に居ないんじゃないの?」


「大丈夫よ、りなちゃんと、丹比ちゃんと琳ちゃんと優莉ちゃん、くらいだから。」


「いる方だよ!それも全員知られちゃまずい人達ばかり!!」


だいたい俺のお宝いつみんな探してんだよ…そんなに俺って簡単なところに隠してんのか?


「りなちゃん!脇がオープンになる服作ってあげるわね!」


「はい!よろしくお願いします」


「任せて!」


お互いに手を握りあってうん!と頷くりなと母さん…朝っぱらからなんちゅう話ししてんだ…まぁ、うちの家だから仕方ないか…


「俺、買い出し行ってきます。」


「耀司!」


「なにっ…!?」


ドアを開けようとする手を止めて振り向くとりながいて…服を中途半端に脱ぎ片腕を出した状態で腕をあげた。おかげで彼女の脇が丸見えになっていた!


「ア・イ・スっ!買ってきてくれたら触らせてあげるからぁ?よろしくぅ?」


「誰が買うか!!」


にたぁぁとにやけながらそう言ってりなは走り去って言った。まったく…あいつは俺をなんだと思ってる…よし!ファーゲンダッツのバニラとファーゲンクリスプ両方俺のポケットマネーで追加だ!


そして伽耶さんとりなのおかげでかなり早く準備が終わった。


そして夕方になり、少しずつ集まり始めていた、先に入ってきたのは山城姉妹だ…色々あったせいか俺は台所の奥へ立った。


「お邪魔します…姉妹全員をご招待してくていただいて…感謝します。」


「いーえー!人数は多い方がいいし、あなたも好きなんでしょ?耀司のこと!」


「は、はい…」


母さんの声はよく通るから聞こえてるけど…そういうの恥ずかしいから言わないで〜!こっちが照れるわ!


「じゃあ応援するわ!まぁ、1人を一方的に応援することは出来ないけど全員平等に応援するわ!!」


「あははっ!鷹木ママさんおっす!!」


「初めまして…この子が薺で私が紀葉です。」


げっ!と思って俺は伽耶の後ろへ隠れた。アノヒトコワイ…そしてりなにアイコンタクトをとった。俺の名が出てきたら上手いこと誤魔化せと…りなはこくっと頷いて様子を伺っていた


「あらぁ、目元が優莉ちゃんそっくり!えっ!?四人姉妹なの!?」


「目元はよく言われるっすよ!まぁ、そのうちの一人はあんま仲良くねぇんすけど…それより耀司は?」


キッチンの方を見て俺の名を呼んだ…ひぃぃ…なんで俺のいる方が分かってるみたいにこっち見んの!?


「あの子は…あれ?耀司は?」


いやぁぁぁ…怖いよぉ…そう言っているとりなが出ていった。


「なんか出かけたみたいですけど?」


「うわエッロ!!なんだコイツ!!」


「いきなり失礼ですね!!この服は耀司のお母さんが…」


「でもよく似合ってるわ、可愛い。…なるほど、優莉も強力なライバルが、出来たわね。」


「あ、ありがとうございます…?」


「ふーむ…いいねぇ気に入った!こいつあたしのもんな!」


「きゃっ…えぇ!?」


薺はりなの肩をガシッとつかみナハハッ!と笑っていた。まじかよあの人…


「私女同士でも行けるし!従順そうだし?」


「ひっ…」


りなはめちゃくちゃ距離をとった。そりゃそうなるわな。俺も最初めちゃくちゃ怖くて距離をとってた。


「こら、ダメよ薺…そんなだから京華ちゃんに嫌われちゃったんでしょ?」


「えぇあたしのせいかよ!!だってあいつめちゃくちゃ可愛いやつ連れてくるんだもん!だからちょっと味見してるだけだよ!」


なるほど、先生が、一人暮らしをしてるのは家が問題だったからなのか…まぁ、あんな強キャラがいたら俺でももたねぇわ…


「それが嫌なのよ。それに彼女はそんなつもりで呼ん出たわけじゃないの。」


「ふーん!」


「玄関から懐かしい声が聞こえると思ったら…久しぶりだなぁ、お前らを見るのは…」


先生がやってきて薺さんがピシッとなった!


「あっ!ね、姉ちゃん…久しぶり…」


「久しぶりね、元気してたかしら?」


「まぁな…。薺、相変わらず女を取っかえ引っ変えしてんのか?」


「嫌な言い方すんな!あたしは女もいけるってだけで基本は男だ」


なんで俺のいる方を見るんですかね…バレてんすか?ほら、先生もそう薺さんを睨まないで…せっかくの再会なんだから仲良くしてくださいよ〜…


「ふふっ、また色気がましたんじゃないかしら?学校で変な目で見られてない?」


「別に?」


紀葉さんに対してもこの反応…あんまりふたりと仲が良くないのかな?だから一人暮らしをしてるんだろうか。というかあんた…


「いや、見られまくってるから妹が毎回注意してるんでしょうが!!」


あっ!つい癖なもんでツッコンだら出ちまったじゃねぇか!そう思った矢先薺さんは俺に抱きついてきた!む、胸の圧が…くるしい…


「耀司!!俺の嫁!!」


「うわぷ!てか逆だろ!嫁っていうのは男のセリフだろ?」


「おっ!結婚すっか?別にいいぞ?」


何が結婚だ、色々すっ飛ばしすぎだ!ここの家庭はなんでこう…


「おい、薺。」


「は、はいっ!」


後ろから超低温の声が聞こえて思わず薺がピシッと気をつけをした。一瞬で俺から離れてその額からは汗が出ていた…


「ほかの女の時は許したが…こいつはダメだ。」


「せ、先生…。」


やっぱり先生は俺の味方なんだな…あの時からずっと…ただ1人俺のそばにいてくれた…。


「こいつは私のもんだ。」


「いや、あんたのもんになった覚えはねぇわ!感動を返せ!」


「…へぇ?じゃあそんなえっろい格好してんのはそいつを誘惑するためか?」


「よく分かったな、その通りだ。」


おい!ただでさえ大変なのにここでもやり合いはやめてぇぇ…。それにそんな堂々と言わないでください…冗談に聞こえません…


「そんな脇毛ボーボーなくせにそんな薄着してよぉ?ちゃんと手入れしとけや!」


「…これは…その…好きな人が…そ、そういう趣味らしくてな…それから剃らないことにしてる…」


めずらしく顔を赤くしてチラチラと俺の事を見る。…え?嘘だろ!?あんたも知ってるとかじゃねぇだろうな!?


「なんだそりゃ!?お前が人を好きになることなんてあんのか!?」


こっちもこっちで失礼だな!


「私だって人間だ。男のひとりやふたり好きな人はいる。」


「ほーん?それとその剛毛な脇はどう繋がってんだよ!?」


確かに先生からそんな浮いた話はあまり聞かない…俺をからかう時くらいだよな?というか、先生は確か…


「…そいつの趣味だ!未処理を好んでるらしい…」


だから俺の顔をチラチラ見ないで!?確かに好きだけど!!未処理の方が俺好みですけど!


「えっ…姉ちゃん…まさか…ちょっとこっち来い…」


「なんだ?」


2人でヒソヒソと話している…なんだ?なんの話しをしてるんだ?


「うっそだろ!?やっちまったぁぁぁ!」


え!?なにがなにを!?


「なるほど、初めて薺の気持ちがわかったよ、これはいい気分だ。」


そういうと俺の肩を掴んで抱き寄せた…ふぉぉぉぉ!先生の…脇が…りなよりもエロい…。


「あぁぁぁぁ!耀司見ちゃダメ!!こっちにしなさい!」


あわててりながこちらに抱き寄せて自分の胸に抱き寄せてきた。おおぷ!なんで今日はこんなに幸せな目に…


「おいおい、お前にはこのでかいおしりがあるだろ?脇枠くらい譲れ。」


「いったっ!叩く必要なかったでしょ!?脇枠は譲らないわよ!ていうか誰がデカ尻よ!!結構気にしてるんだから!!」


「いいじゃねぇか安産形なんだからよ。」


「えっ…そうなの?」


「いっぱい子供つくんならデケェことに超したことはないな。」


「そ、そうなんだ…でも武器も多いに超したことはないわよね!?」


そんな話をしていた。なんか、先生って薺さんと紀葉さんをはんぶんずつ足したらこうなりましたって言う人だよな…。


「お姉ちゃんたちやめてください。耀司さんの前で失礼ですよ。」


揉めあいがさらに酷くなって行く中インターホンがなったあと清楚な服を着た女性が入ってきた、琳さんだ!


「耀司さん!おひさし…なんですの!?この美人たちはァァ!」


「あら?私好みの女の子が来たわね?」


「えぇ!?なんですの!?」


今度は紀葉が琳さんが琳さんの後ろにまわって蛇のように体をまさぐっていた


「あなたみたいな簡単におちない強そうな人…好きよ?」


「な、なんなんですの!?怖いですわ!!」


慌てて憂莉さんの後ろに隠れた!俺もめちゃくちゃ怖いと思うよ、この姉妹…そしてまだりなと先生の言い合いは続いていた



「たしかにな。ちなみに私は年上、脇、こいつの機密情報、こいつの趣味にのれることが武器だからなぁ?」


「わ、私だって!ポニーテール、脇、おしり、コスプレ、幼馴染、どんな悪趣味なこともぜーんぶやってやるわ!」


「わ、私も…年上ですし…生徒会長ですし!あとは…お、お金持ちですし!えと…露出の少ないコスプレくらいなら…やりますわ!」


「なんか弱いなお前…」


薺さん…それ言っちゃあダメなやつ…彼女なりに張り合ったんだ。褒めてあげてくれ…


「わたしはメガネ、下着姿も見られましたし、親も公認してくれています。それに私と結婚すればもれなく、姉全員がついてきます。エッチな命令でも問題ありません。どんな指示でも全てこなしますよ?」


「姉妹丼でもいいぜぇ?」


「あら?私たち三人を一度に愛せるなんて…今後が楽しみだわ。」


俺はドSだと思われてんのか!?そんな事しないよたぶん!!あと、姉妹丼吹き込んだのはあなただったんすか!まぁ、してくれるなら…少しやりたいけど…


「ていうか、どこぞのテレビショッピングみたいなことを言うな!!」


「「「下着姿!?」」」


そりゃこの3人はそこに反応しますわな…またこりゃ厄介なことになるぞ…


「えぇサラシと、ふんどしを…」


「ふんどし?…てことは耀司のあの同人誌…!ちょっとふんどしとサラシ買ってくるわ!!」


「ホントやめて!!」


りなはおしりと脇があるのにさらにサラシとふんどしを履かれて誘惑されてみろ…100%襲う自信があるっ!

『耀司…あんたの好きなふんどしよ…後ろからでも前からでもいっぱい引っ張って?』


「いやいやいや!それはダメだ!」


「耀司さん…顔に出てますよ?」


伽耶さん顔が怖いのでやめてください…あと地味にメモ帳にふんどしとサラシを書かないでください!!


「ほんと耀司はマニアックな趣味してるよなぁ!あんなの可愛さの欠片もねぇだろ?」


「でも、耀司くんらしいわね?」


「私も最高級のを用意しますわ!!」


「金額の問題じゃないと思いますけど…」


琳さんの言葉に伽耶さんが冷静にツッコんだ。いや、というか、最高級のふんどしってなんだよ!?


「わ、わたしだって!裸で一緒にお風呂入ったんだから!!」


のぉぉぉ!りなさん!それ言っちゃあいかんやつぅぅぅ!!


「「「裸ぁぁぁぁ!?」」」


「あなた!そこまでしたんですの!?」


「そうです、会長、彼女はそこまでできる強敵です…それより、耀司さんの体はどうだったのか詳しく伺いたかったのです!」


「えっ!耀司くんも裸だったんですかぁ!?」


琳さんと優莉さん、伽耶さんはその話に当然のようにとびついた…こらあかんわ…さすがに


「それを言ったらアタシも入ってるぞ?」


「「「えっ…!?」」」


当たり前のような顔をして先生は手を挙げた。


「こいつがまだ小さい頃だがな…。」


「と、言うことは…脇フェチの原因って…」


先生の突然の発言に伽耶たちは俺の顔を見た。


「そんな目で俺をを見るなぁァァ!」


そうだよ悪いか!?幼い頃でも、そういう知識がある程度身についた時だよ!うちの家が誰もいなくて1人寂しくしてた時、母さんの代わりに先生が来てくれてご飯作ってくれたんだっけ?んで、風呂は自分で入れるって言ってんのに無理やり一緒に入らされて…


「大きくなってから裸見られたのは異性でこいつが初めてだったなぁ。」


「てことは耀司が年上好きと、脇が好きになったのはあんただったのね!?」


「なんてことだ…こんなところに耀司さんキラーが…」


「先生までライバルに…負けられませんね!」


「耀司さん、少し伸びましたんで見てください!」


「想像してる以上の地獄絵図!」


「みんな、準備できたからパーティーしましょう!」


「「「「「はーい!」」」」」


この切り替え用…女子…ほんと怖いよ…


「「「「あの話はまた後で詳しく?」」」」


みんなで俺を睨まないでくれ…

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