第26話 喧嘩とお泊まり

あれから数日が経った。この数日は誰も来なかったからめちゃくちゃ清々しい朝が続いていた!いやぁ……べっ、別に物足りないとか、やっぱり起こしにきて欲しいなぁとかそんなことおもってねぇからな!?


「おはようございます、ご主人様っ。」


「んっ!?」


そんなことを思っていると布団の中からもぞもぞと女の子がでてきた!りなだ!というか…


「なんでまたメイド?」


それも胸のところがかなりオープンになってるやつ!めちゃめちゃえろ可愛いじゃねぇか!可愛いの暴力!


「だって今日から私がご主人様の専属メイドだもんっ!」


「どういうこと!?」


俺は急いで階段をおり、母さんの元へ行った!


「耀司おはよ、しばらく、りなちゃんがうちのメイドをやってくれるみたいだからよろしく〜。」


「いや、なんで!?」


色々ツッコミどころが多すぎて意味わからんのだけど!?


「まぁ、親と喧嘩?したんだって。」


「あぁ…そうなのか。」


りなと親は結構仲がいいんだけど1度喧嘩をするとしばらく口を聞かないようになる…さらに酷い時はこうやって俺の家に泊まりに来るのだ。


「で、なんでメイド?」


「だってぇ、メイド服ありませんか?って言うから…エロいのあるよ?って」


いや、魚屋さんのいいの入ってるよ!じゃないんだから!りなにそんな服を着せるな!


「どうしたのご主人様?」


俺は全身をみた、一見普通のメイド服だが胸のところは完全にオープンになっていてスカートもかなり短く、少しでも動いたら下着が見えてしまいそうだ…


「どう?これで出かける?」


前かがみになって俺に問いかけてきた。辞めて!爆弾ボディを俺に見せつけないで!!


「だめだ…他のやつにこれを見せたくない!」


「そ、そう…まぁ、こんな服で出かけたら変な目で見られるもんね!」


と、りなは顔を赤くして照れた。何このメイド…可愛すぎるんだけど…めちゃくちゃいじめてやりたい


「母さん、今日は出かけないの?」


「ん?まぁ、買い出しはしないといけないからなぁ…よし、出かけようかな。留守番頼んだぞー。あっ!あと今日は帰らないからァ!」


そう言って俺にウィンクを送ってきた!グッジョブ母さん!!よし、始めようか!俺はニヤニヤする顔をどうにか抑えてリビングへ戻った。


ーー

「えへへっ…2人っきりだねぇ!なにしよっか!」


「どっこいせっと。」


余裕そうな顔をしているのは今のうちだ!俺はソファの上に座った。そして自分の足をポンポンと叩いてりなの顔を見た


「おいで…僕の可愛いメイドさん」


「へっ!?う…うん…」


と俺の元へりながやってきて後ろを向いて俺の膝の上に座ろうとした


「おい!」


「あっ…ごめん…隣だよね!!」


そう言って少しズレて座ろうとしたので…


「ちがう、向かい合う形でだ。」


「えぇっ!」


りなの顔は真っ赤になっていた。でも拒否する素振りは見せない。そして俺の足の上に座った。うむ…柔らかい足が当たって俺にもダメージがくるが…。


「これで…いいの?ご主人様…」


やっば…めちゃくちゃ可愛い…こんなの見せつけられたら我慢できなくなってしまいそうだ。

りなは攻めは強いがその分受けがめちゃくちゃ弱い…いい機会だ!仕返ししてやる


「よしよし、いい子だね。」


「あうあう…ご、ご主人様…だめですよぅ…」


頭をなでなでするとさらに顔を赤くそめて可愛い声を漏らす。なでなでなでなでなで


「さて、どうしたい?いつもメイドの仕事頑張ってくれてるからね…」


俺が耳元で耳元で囁くとふぁぁぁっ…となってくたぁっと俺にもたれかかった…おぉ…やばい胸の圧が!!さすがにやりすぎたか…


「ごめんっ!やりすぎたーー」


「大丈夫だよ…ご主人様っ…私は…ご主人様だけのメイドですから…」


と急にメイド服を脱ぎ出して下着姿になった!

やっちまった!こんなことを予想できないなんて俺は何やってんだ!慌てて俺は彼女を落ち着かせる!


「お、俺が悪かった!落ち着け!な?話せばわかる!!」


「ねぇ…エッチ…しよ?」


「……ッツ!?」


だめだ!ここまでヤラシイ顔をされて…こんなことまでさせて…さすがに俺も男!責任はとらなくてはならない!


「りな…」


「ご主人様っ…」


「もしもーし…」


「「…えっ!?」」


キスする…前に声をかけられて、俺たちが顔を合わせて横を見ると摩耶が仁王立ちして俺たちを睨んでいた…


「オレも混ぜてもらおうか…ってな?」


「「すみませんでしたぁぁぁぁ!!」」


ーー

そして俺とりなは事情を話したすると摩耶ははァァっと大きいため息をついたが許してくれた。


「まったく…お互い付き合ってもねーのにとばしすぎだっての!!反省しろ!」


「「はい…ごもっともですね…」」


まさか摩耶に説教を受ける日が来るとは思ってもみなかった…でも怒ってるところも可愛いな。


「で、そもそも喧嘩の理由ってなんなんだ?」


摩耶の質問にそういえばと思った。そんなに喧嘩しないのに今回は何が原因だったんだ?


「…耀司は耳塞いでて。」


「え?うん。」


そういうと俺の耳がちゃんとふさがってるか確認しまやにひそひそ話で喋った。え?俺には秘密ってこと!?めちゃめちゃ気になるんですけど!?


「エッチな下着を買ったのがバレたってか!」


「しーっ!聞こえちゃうでしょ!」


「大丈夫だって!聞こえてねえだろ?」


「なんの話しをしてんだよ!俺にも聞かせろ!」


そういう秘密事を話されると聞きたくなっちゃう性分なんだよ!


「耀司を誘惑するために2着くらい買ったんだけど…お金の無駄使いだって…私が貯めたお金よ!?私が好きに使うわ!」


「まぁ、うちの母ちゃんでも怒りそうな案件だな。」


うんうんと摩耶は納得したように頷いていた。えっ!?なんのウンウンなの!?俺の悪口!?


「やっぱりそうなの?」


「そりゃあ年頃の娘がそんなヤラシイ下着つけようとしてたら、なんか変なことにまきこまれてないかとか、誰かにおどされてるのかなって心配になっちまうよ!」


「でも!私がそんなことすると思う!?」


「あぁ…まぁ、ある人間に対してを除けば?」


「…うっ。」


「なぁんだ!もっと深刻なのかなって思ってワクワクしてた自分を返してくれよー!耀司、もう大丈夫だぞ?」


と耳をどけるとなぜかりなは怒っていた。何を話してたんだ?


「うっさいわね!私は向こうが謝るまで帰らないから!学園もここから通うし!」


「まったく…玄関にあったあの大荷物はお前のだったのね…んで、摩耶は何しに来たんだ?」


「あぁ、そうそう今年クリスマスにお泊まり会をしねぇか!?」


「はぁぁっ!?」


「クリスマスイヴとクリスマス!一緒にな!」


クリスマス…聖夜の夜…女性と…なぁぁぁにぃぃぃ!馬鹿な俺でもわかる!これは…俺への…


「前にみんなでお泊まりしたいって言ってたからさぁ!」


ですよね!知ってたよ知ってました!丹比さんみたいな美人さんが俺をすきになるなんてありえませんよね!最近モテ期が来てると思って調子に乗りすぎてました!!


「それいいわ!!私も賛成よ!!」


「いや、家の事情もあるし…」


それにうちも急にそんなことを言われたら迷惑だよな母さ…


「うちの家は大丈夫よ!」


「母さん…そこは嘘でもダメって言ってよ…」


「山城さんとこにも連絡したら4人でもいい?って言われたわ!」


「え!?山城ファミリー来んの!?」


まさかあの二人姉妹まで来るのかよ!!最悪じゃねぇか!!あっ!そういえば…


「じゃあ琳さんも可哀想だから呼ぶか…」


さすがに仲間はずれは可哀想だしと…俺は連絡先を出した。


「ねぇ、耀司…なんであんた会長の連絡先持ってんのよ?」


とふと、りなは俺に質問してきた。え?いや普通に交換したんだけど?


「へ?オレも連絡先は持ってっぞ?まさか…りな…持ってねぇのか!?アッハッハッハッハッ!こりゃ傑作だ!」


「そういえば私とまだ連絡先交換してないじゃない!交換するわよ!」


「別にいいけど…。」


とりなの連絡先を貰った。いつの間にか俺の連絡先めちゃくちゃ増えたな…主に女性が…。


「これはまたハーレムですなぁ?」


「じゃあ男子も呼ぶか?」


「「絶対嫌!」」


母さんがハーレムとか言うから提案したのにりなと摩耶に即効で却下された。


「じゃあ、山城さんちは4人と、りなちゃんと、丹比ちゃん、琳ちゃん…だっけ?これで全員でいい?」


もう地獄絵図になる未来しか見えないんだけど大丈夫かこれ?


ーー

山城家


耀司さんのお母さんから連絡が入って、クリスマスパーティーに誘われた。良かったらお姉ちゃんも連れてきていいわよ!と言われたのでお父様に許可をもらいに行った


「お父様…耀司さんの所へお泊ま…」


「行ってきなさい!!なんならやつの童貞をうばってこい!ワシァあいつなら大歓迎だ!」


言葉を終える前にお父さんはOKサインを出した!余計な言葉がついていたので言い返した


「ほかの友達もいるから…そんなこと出来ませんよ…」


「女か!?」


「はい…」


「じゃあ負けてらんねぇなぁ!!おい!優莉にめちゃめちゃヤラシイ下着!この間買ったネグリジェあったろ!」


「お父様!!」


使用人が出てきて本気で持ってこようとするから、顔を真っ赤にさせて優莉は慌ててとめた。


「親父、私も行くぜ!!まさか招待されちまったとは!」

「お父さん、私も行くわ。」


薺と紀葉も今回のパーティーに参加するらしい…まぁ、耀司さんが少し嫌がりそうだけど仕方ない…


「おぉ!姉妹丼け!!あいつもすみにおけねぇやろうだ!あはははっ!!避妊はしなくていいからなぁ!!」


「お父様もお姉ちゃんもいい加減にして!!」


とそんなことを言ってると連絡がかかってきたお姉ちゃんの京華だ。


「もしもし?」


『おう、なんか、クリスマスパーティーに呼ばれたんだけどお前も呼ばれたか?』


「うん、(も)ってことはお姉ちゃんも?薺と紀葉も来るけど大丈夫なの?」


『あぁ…あたしもそう思ったんだけどさ…耀司がどうしてもって言うからさぁ…』


と冗談っぽく言っているが少なくともお姉ちゃんも耀司さんのことを想っているから…


「…そう。」


『冗談だって!そんな怒んなよ!』


「怒ってないわ。まぁ、私から2人に伝えとくから。」


『ありがと、よろしく頼むわー。』


と電話が切れたのでふぅと一息ついた。


「2人のことが嫌いで出ていったお姉ちゃんが行こうと思うなんて…やはりあなたは凄いですね…耀司さん…」


と再び携帯がなったので見ると今度は噂をすればなんとやら…耀司だった。電話なのに何故か髪の毛や身だしなみを整えてしまっていた


「も、もしもしっ!」


『優莉さん?』


「はいっ優莉です。」


『あはは…ありがとうね、急なお誘いだったのにすぐOKしてくれて!』


「いえ、年末は忙しいですけどクリスマスは暇なので…」


『そうなんだ、年末忙しいの?良かったら手伝いに行こうか?』


「お、お言葉はありがたいのですが…ちょっと…恥ずかしいので…」


『恥ずかしい?なんで?』


「い、いえっ!なんでもないです…」


『そっか、それだけ伝えたかったんだ!じゃあまた。』


「はいっ…」


と電話が切れてしまった…もう少し話していたかったが彼も少し忙しそうにしていたので何も言わなかった。それに、友達とはいえほとんど他人なのに手伝うなんて行ってくるところ…耀司さんらしい…


「ふふっ優しいですね…やっぱり」


ーー

四條家


耀司から連絡がはいり、舞い上がるのをぐっと我慢してすぐにお母様の元へ向かった!


「お母様!クリスマスなんですけど、お泊まりに行ってもよろしいですか?」


「えぇ、もちろんいいけど…誰の家?」


「耀司さんの家に!」


そう言うとお母さんはとても喜んでくれた!


「良かったじゃない!私の勝負下着貸そうか!?」


「えっ!?いや、ほかの人たちもいるのにそんなの出来ませんわ!!」


「あらぁ、そうなの…でもでも、夜はたぶん彼自室で寝ると思うから…こっそり夜這いしちゃいなさい!」


「もう母さん!!」


そんなことを言っていると耀司から連絡が来た

通話ボタンをおそうとするが緊張してスマホを落としかけた!


「もっ、もしもしっ!?」


『すみません突然、今大丈夫ですか?』


「はいっ!大丈夫ですわ!!」


『クリスマスパーティのこと、急でごめんね!』


「い、いえっ!むしろ呼んでいただいてありがとうございます!」


『うん、それだけを言いたくて!』


「あっ、待ってくださいまし!」


『ん?なに?』


「い、いえ…なんでもありませんわ…」


『そう?じゃあまたクリスマスパーティで!』


「…私にはもう時間がありません…ここで一気に距離を縮めますわ!」


「頑張りなさい琳…」


ーー


「よしっ!これでいいかなっ。」


「んじゃっ!オレ帰るよ!」


「あれ?ゆっくりしてかないのか?」


「なんだぁ?オレとどうしても一緒にいたいのかぁ? 」


ニヤニヤしながら俺の顔を見てきた。今までの俺とはひと味違うぜ?と俺はすんと真顔を作った


「そうだな…俺もっとお前といたい…」


「よ、ようちゃん!?」


「だめか…摩耶…」


壁ドンをして摩耶をおいつめた。摩耶はもう顔が真っ赤だ。


「顔っ…近ぇよ…ばかやろう…」


「なぁんてな!びっくりしたか!」


「…ツ!こんの野郎!!」


摩耶は怒って俺にアッパーをかましてきた!


「いってぇええ!」


「帰る!!」


ぷんぷんとしながら帰っていった。まぁ、力加減を見た感じあんまり怒ってはなさそうだな。


「耀司っ…」


とりなに呼ばれた…ちょっと待って…もしかして今日…りなと二人っきり!?

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