ダンジョンにて

「はあっ!」

カイルは次々とモンスターを薙ぎ倒していく。


やっぱりすごい。

個々のレベルが異次元のように強い。

しかも欠点をお互いにカバーしている。


,,,それでも俺なんかとは大違いだ。俺はこの人達と何が違うのだろう。

やはり、天性なものなのだろうか。

そんなことを思いながら、倒されたモンスターの体の一部を集めていく。


「それじゃあ、ここでお昼休憩にしようか。」

ダンジョンに潜って数時間後、彼はそういった。


「リーダーの職業はなんなんですか?」

俺は前から疑問に思っていたことを聞いた。

カイルは自分の職業を公開していない。


「うーん。これは僕のパーティーメンバーしか知らないんだけど、

ロイには特別に教えてあげよう。」


俺は特別扱いされたようで少し嬉しかった。

「他の人には秘密だよ?僕の職業はね、『剣聖』なんだ。」

「剣聖?!」

剣聖とはとてもレアな職業でそれこそ王に仕えるような職業だ。


「なんで、冒険者なんかやってるんですか?」

「僕は自由に冒険がしたかったからね。誰にも言っちゃダメだよ?」

「それじゃあ、行こうか。」


俺たちはまたダンジョンを探索し始めた。

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