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2023年7月21日 10:56
おはようございます、冴西さん。 私の第7話の質問にご回答いただきありがとうございます。 第8話の基調はそんなに重くなかったので、リラックスした気持ちで読み始めました。 海中の景色の描写はとても美しくて、私は好きな段落がたくさんあります。「青く、碧く、蒼く……彩り鮮やかな青い世界の中にいる。」「彩り鮮やかな青い世界の中にいる」私はこの言い方が大好きです。色々な青の世界。じゃ、これらは私がお聞きしたい問題です。1.「あと首の奴外さないでね。」これは空気石ですか?2.「そういえばどうして彼女は喋れるのだろうか。水の人はみんなそうなのだろうか。」私にも和睦月と同じ疑問があります。水の人は海の中で話すことができますが、陸の人はできませんか?なぜでしょうか?3.「魚や岩礁に生える珊瑚、イソギンチャクなどは紅葉のように燃える色をしていたり、はたまた目が覚めるような眩しい色をしていたりするけれど、どれもが薄く透明な青い薄衣を纏っている。先を往く乙音も当然、地上よりも瑠璃色を強く帯びていて幻想的だ。天蓋から差し込んだ光の柱を通れば、全身真っ白なその姿は光そのもののようにも見える。 水面の上から見る時よりもよほど生き生きと力強く筋肉を躍動させ、尾びれが細かな泡を引き連れて輝く。まるで生きている宝石のように、あるいは人の形をした流れ星のように、乙音は広大な青色のグラデーションの中を突き進んでいく。」「あらゆる光が吸い込まれていくように、暗く暗く青が消えて吸い込まれていく。地上で見る影や夜の暗さとはまた違う、飲み込まれそうな孔の、虚のような暗さが海底へ続く割れ目に落ちている。 天蓋の煌めき、生命に溢れた色とりどりの青とは正反対の、奈落がそこにある。 …… けれど、その時ふいに考えてしまった。 差し込んだ光を受けてキラキラと光る真珠色の髪と血色のいい肌、それらに彩られた琥珀色の瞳の真ん中の黒さは、ひょっとしたらあの奈落と同じような光を飲み込む虚の黒さなのではないか、と。 目の前の少女が、この海そのもののようだと――そんな、空想を。」これらの段落の描写も非常にすごい。 それに海と乙音を結びつけるのも面白いです。 宝石や流れ星や光のような乙音と乙音の瞳の中の黒が書かれていますが、睦月にとって乙音は海のように、光と闇の両面が存在します。このように理解するのが適切かわかりませんか?こんな世界を見てみたいですね。海中の青でも、瑠璃色に輝く乙音でも、私は魅了されるでしょう。でも、こんなにたくさん読んで、もう冴西さんの文学に魅了されました「全身真っ白なその姿は光そのもののようにも見える。」そういえば、乙音の真っ白は文字通りですか、それともアジア人より白いですか?第九話も見ましたが、少し重いので、しばらくしてから問題を整理するつもりです。その後もよろしくお願いします。
作者からの返信
コメントありがとうございます。夜猎さん。海中の描写を好きと言っていただけて、たくさん褒めていただけて、とても嬉しいです!それでは、質問に答えていきますね。1.はい。空気石です。水にダイブすると同時にさっと首にかけていました。2.海中で相互に意思疎通ができるのは水の人だけで、陸の人はできません。 これは水の人の狩場が海の中であり、協力して狩りを行うために必要だったから適応した結果だと考えられています。 余談ですが、海中でここまで明確に話すことができるのは、実はこの町では乙音だけです。 他の水の人はイルカの鳴き声やクジラの歌に近い音でやりとりをしています。 なので、睦月が理解できたのは乙音の特異性によるものだったりします。 乙音の特異性については番外編で書くつもりですので、もうしばらくお待ちください。3.その理解で適切ですが、一つだけ補足しますね。 ここでは、乙音がわざと睦月に海の怖さを見せています。海を美しい楽園だと盲信されたくなかったからです。自分自身を楽園に住むものだと誤認されるのも嫌でした。 なので、睦月が乙音に光と闇を見出したのは、乙音の願いを無意識に汲み取った結果でもあります。 これがなければ、彼らの交流はもっと薄っぺらなものになっていたでしょうね。◎乙音の白はシロイルカやシロクマなどの海とその周辺に生息する白変種のイメージです。なので、文字通りの「真っ白」ですね。 地域的にアジア人ではありますが、現実の色味でギリギリ近いのはアルビノ。ただし海の人は水圧に耐えられる特殊な皮膚をしているので、どんな肌の色であれ陸の人とは根本的に色味がちょっと違います。またいつでもご質問ください。熱心に読んでいただけるだけで作者冥利に尽きますので。
おはようございます、冴西さん。 私の第7話の質問にご回答いただきありがとうございます。 第8話の基調はそんなに重くなかったので、リラックスした気持ちで読み始めました。 海中の景色の描写はとても美しくて、私は好きな段落がたくさんあります。
「青く、碧く、蒼く……彩り鮮やかな青い世界の中にいる。」
「彩り鮮やかな青い世界の中にいる」
私はこの言い方が大好きです。色々な青の世界。
じゃ、これらは私がお聞きしたい問題です。
1.「あと首の奴外さないでね。」
これは空気石ですか?
2.「そういえばどうして彼女は喋れるのだろうか。水の人はみんなそうなのだろうか。」
私にも和睦月と同じ疑問があります。水の人は海の中で話すことができますが、陸の人はできませんか?なぜでしょうか?
3.「魚や岩礁に生える珊瑚、イソギンチャクなどは紅葉のように燃える色をしていたり、はたまた目が覚めるような眩しい色をしていたりするけれど、どれもが薄く透明な青い薄衣を纏っている。先を往く乙音も当然、地上よりも瑠璃色を強く帯びていて幻想的だ。天蓋から差し込んだ光の柱を通れば、全身真っ白なその姿は光そのもののようにも見える。
水面の上から見る時よりもよほど生き生きと力強く筋肉を躍動させ、尾びれが細かな泡を引き連れて輝く。まるで生きている宝石のように、あるいは人の形をした流れ星のように、乙音は広大な青色のグラデーションの中を突き進んでいく。」
「あらゆる光が吸い込まれていくように、暗く暗く青が消えて吸い込まれていく。地上で見る影や夜の暗さとはまた違う、飲み込まれそうな孔の、虚のような暗さが海底へ続く割れ目に落ちている。
天蓋の煌めき、生命に溢れた色とりどりの青とは正反対の、奈落がそこにある。
……
けれど、その時ふいに考えてしまった。
差し込んだ光を受けてキラキラと光る真珠色の髪と血色のいい肌、それらに彩られた琥珀色の瞳の真ん中の黒さは、ひょっとしたらあの奈落と同じような光を飲み込む虚の黒さなのではないか、と。
目の前の少女が、この海そのもののようだと――そんな、空想を。」
これらの段落の描写も非常にすごい。 それに海と乙音を結びつけるのも面白いです。 宝石や流れ星や光のような乙音と乙音の瞳の中の黒が書かれていますが、睦月にとって乙音は海のように、光と闇の両面が存在します。このように理解するのが適切かわかりませんか?
こんな世界を見てみたいですね。海中の青でも、瑠璃色に輝く乙音でも、私は魅了されるでしょう。でも、こんなにたくさん読んで、もう冴西さんの文学に魅了されました
「全身真っ白なその姿は光そのもののようにも見える。」そういえば、乙音の真っ白は文字通りですか、それともアジア人より白いですか?
第九話も見ましたが、少し重いので、しばらくしてから問題を整理するつもりです。その後もよろしくお願いします。
作者からの返信
コメントありがとうございます。夜猎さん。
海中の描写を好きと言っていただけて、たくさん褒めていただけて、とても嬉しいです!
それでは、質問に答えていきますね。
1.はい。空気石です。水にダイブすると同時にさっと首にかけていました。
2.海中で相互に意思疎通ができるのは水の人だけで、陸の人はできません。
これは水の人の狩場が海の中であり、協力して狩りを行うために必要だったから適応した結果だと考えられています。
余談ですが、海中でここまで明確に話すことができるのは、実はこの町では乙音だけです。
他の水の人はイルカの鳴き声やクジラの歌に近い音でやりとりをしています。
なので、睦月が理解できたのは乙音の特異性によるものだったりします。
乙音の特異性については番外編で書くつもりですので、もうしばらくお待ちください。
3.その理解で適切ですが、一つだけ補足しますね。
ここでは、乙音がわざと睦月に海の怖さを見せています。海を美しい楽園だと盲信されたくなかったからです。自分自身を楽園に住むものだと誤認されるのも嫌でした。
なので、睦月が乙音に光と闇を見出したのは、乙音の願いを無意識に汲み取った結果でもあります。
これがなければ、彼らの交流はもっと薄っぺらなものになっていたでしょうね。
◎乙音の白はシロイルカやシロクマなどの海とその周辺に生息する白変種のイメージです。なので、文字通りの「真っ白」ですね。
地域的にアジア人ではありますが、現実の色味でギリギリ近いのはアルビノ。ただし海の人は水圧に耐えられる特殊な皮膚をしているので、どんな肌の色であれ陸の人とは根本的に色味がちょっと違います。
またいつでもご質問ください。
熱心に読んでいただけるだけで作者冥利に尽きますので。