自分は何者か 其のニ
これは......!!!
あぁ..................
あぁ....
ああぁあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「フッ。今のお前には分かったか。全てを理解できたか?」
おう。全てを理解してしまったぜスバル。
これ、、、、、
自分が...........
自分が........
俺が
「はっ!やっと気付いたか?」
おう。
これ、、、、、、、、
俺がお前の霊力を使って頼んだバーチャルリアリティじゃねえか、、、、!
俺、前にお前に頼んだよ、「日常が平凡過ぎてつまらないから、その能力を使って何か幽霊系の怖い刺激を俺にくれ!」って。そしたらお前は「俺が見せる幽霊系の架空体験をさせてやるよ」
って言ってたじゃないか、それが、これだよな?
「そうだよ。100%になったな!おめでとう。お疲れさん。お前、このゲームを始めてから14日くらい丸々自意識が抜けていたんだぞ?かなり心配されていたぞ。ま、それだけ俺様の霊力が強いってことなんだろうがよ。」
あー、怖かったわー......
「ようしようし。なでなで。」
辞めろやっ、そうやって俺の事を面白い目で見ていたんだろ?
「おうよ。可愛かったぞ。17の男だったが」
俺「うるせーやめろやっ」
「お前は今、ゴーグルを付けた状態に有る。それをゆっくり外してみろ。」
今の俺なら認識できる筈。耳を触ってみる。ずっとここ触っても耳を触ってる感触が無くて不思議だったがそういう事な。俺はこのゴーグルを掴んでゆっくり上げてみた。
するとそこは約二週間ぶりのレジャー施設、そして目の前にニヤけたスバル、周りに医者みたいなのも居た。
俺「わーバレたー!」
いや、俺自身でも何がバレたのか分からないが
俺「なあ、あんな壮大なストーリー、どうやって考えて練り込んだんだよ?どう考えても凝りすぎだろあんなのって!青空が近づいてきて死にたいってのは俺が前に言葉の組み合わせの遊びで気に入った韻律を合わせたら「青空が近づいてきて死にたい」じゃないか。これは俺だからこういう言葉があるんだぞ。それを何で使ったんだよ、よりにもよってこんなホラーに。」
「それはな、ホラーだからこそ面白そうだったからなんだぞ。その言葉を使ったホラーな物語を作って欲しいと某有名な物書きの女性に書いてもらったんだ。そこに俺の霊力を注いだ。完璧だろ?」
俺「ちょー怖かったわ!その物書きの名前は?!」
「俺の愛らしい女さ。花華だ。」
........?聞いた事もない名前だな....。
「ハッ!お前には分からない子だからそれは気にしなくて良い....。それよりもお前、早く家に帰れ。親御さんが心配してるぞ。」
俺「あ!そうだ!なんて言うかな、親....。」
「大丈夫だ。お前の元気な顔を見れれば充分だろうさ。」
俺「おう!早く帰らなきゃまじぃ!」
あれは、人の脳に電波を与えて特定の映像を見せさせる機械にスバルの霊力を流したモノだ。確か、スバルが楽しみで自分の人税みたいなのでそのが機械を作っている所に頼んで企画をした事だった筈だ。俺はそれにノッた訳だったが、こりゃとんだ災難を味わされただけだったな。
やっぱ平凡でいいや、日々は。
......いや、待てよ.....?
俺はあのバーチャル世界に居た時に、スバルの口からその体内に入ったんだが、その時に見たあの「目」....何だったんだ....?あれはあからさまにバーチャルでは無い様だったぞ
..............................................
俺がこの世で一番怖いと思うのは
あのバーチャルリアリティの世界ではない
俺が本当に怖いと思うのは
アイツだ
ヨイガ スバル
俺は、もうアイツを
人としても見れない程
怖い
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スバル「ま、アイツもアイツで気が付かねえものだよな。被検体No.6。」
「そうだねえ。あの子ももう17なのにねえ。」
「あぁ。まあ、産まれた時から自分はクローン人間であり実験体である存在だなんて気が付きやしねえよ。それなら一層の事、このまま気が付かねえで居させるのが良いんじゃね?」
「そうだねえ。彼は私達にとって重要な研究体だからねえ。クキキィ...」
スバル「あぁ。ククククク.......」
「国王様もこの事はお手を添っておられる。」
スバル「国王様も?世の中は楽しいものだな。」
「そうだよ。国王様も「研究の成果に繋がる」と言ってのう。」
スバル「そうか。そうか。楽しみだな今後が。アイツの。」
「そうだねえ。是非、これからも観察をし続けてその生態を見せてほしいねえ。」
スバル「No6....あいつは確か、肝臓が4/3くらい取られてるんだったか?腸だったか?」
「どちらもだよ。どちらも彼が呼吸を始める前辺りにそのくらい取られているが、本人は全く気付いていない。」
スバル「ほーう。なるほどな。で、今回のこのバーチャルリアリティも実験と研究の一つだったんだろ?」
「そうだ。結果は予想以上に高反応だった。彼が小さい頃からその生態を観察して考え抜いて計算して行った今回のこの実験は成功だ。彼は予想以上に反応が強い。」
スバル「なー。まあそれは俺の差金なんだろうけどさ......」
「何だろうかね?スバルくん。」
スバル「いいや。独り言だ。気にするな.............」
「彼には今後、これからも私達の実験と研究に関わって貰う。」
スバル「あぁ。期待できるな。」
「君も、14日間も休む間も無くお疲れ様だった。今日は私の金で飯を奢ろうじゃないか?」
スバル「いいや...。俺も帰ったら色々する事あるからいいよ。有難うな。まあ、流石に眠い時くらいは寝たが基本は楽しかったから何も要らないぜ。」
「そうかー。君も大分楽しそうだったしね。それじゃあ、これをあげよう。」
その老人はキャッシュカードをスバルへ差し出した
スバル「あ、サンキュー。これは貰っとくわ。」
「また一緒に遊ぼう。」
スバル「またな。.............................」
スバル「それは」
スバル「それは................貴方もだぜ。No.1」
スバル「俺は、貴方の事も研究して、実験をしているんだ。楽しませて貰っているよ。」
少年はクッと笑った
スバル「国王様。彼、No.1の研究成果も順調です。毎回、有難うございます。」
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