山田の話は終わり、寺谷は警視庁をあとにした。まずは情報が何か情報が出ていないか。中島監察官は自宅待機をしている。警視庁公安部の捜査員が張り込みをしている。自宅待機をすることを知っている者は限られた人物だからだ。堤は必ず中島監察官を狙ってくるだろう。ただ、内通者がいる可能性があるのでこのことは、誰も知らされいない。公安部関係者は、十人でひとグループだ。中島監察官の自宅は堤は知らないだろう。中島監察官は自宅とは別の家に今は居る。周りは閑静な住宅街だ。中島監察官には、常に三人の警察官がついている。二十四時間交代制で警護についている。今のところ何も起こっていない。中島は気になることを言った。

「二ヶ月ほど前の事だった。女が助けを呼んでいた。私が警察官と言うことは伏せていたよ!その女の特徴は、髪を後ろで束ねていたよ。顔の特徴は面長だった。サングラスを掛けていた。何かに怯えている感じだったね」

貝塚は、その話を聞くと何もなかっただけでも良かった。中島は女のことを警視庁に携帯電話で電話をしたと言う。女の身の危険をかえりみて警察官が来るまで待っていた。それから、中島は自宅に向けて歩いて帰っていった。

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