証明

俺は、職場のある渋谷にいた。俺の自宅は、渋谷区だ。俺には香川県さぬき市に親族がいる。俺にとって一番好きなひとだ。掛け替えない存在だ。他に変わりはいない。柳田とバッタリ出会った。柳田は俺の顔を見ると、笑顔になっていた。「いやー!また会えるとは思ってなかったよ。郵便物届いた」

「え?」

俺は、自宅に届いた郵便物のことをすっかり忘れていた。「郵便物が届いたらどうすればいいんですか」

俺は柳田に聞いた。すると、柳田は苛立っていた。「何でだよ。俺に預ければいいんだよ。中身を絶対見るなよ」

俺は柳田の怒った顔に恐怖心が芽生えた。

「すみません。渡せばいいんですね。分かりました。場所はどこにしますか。俺がよく行く喫茶店サレンはどうでしょうか?柳田さんはコーヒーは好きですか?うまいんですよ」

俺は、柳田の怒りの矛先を他の人に向けさせようと思った。「サレンだな」柳田はそういって煙草に火をつけながら俺と別れた。危なかったと俺は思った。柳田の目的は、郵便物だ。最初から郵便物を受け取ってくれそうな人物を物色していたのかもしれない。中身が何なのか分からない。俺は自宅に帰ると、郵便物がまた届いたことに気が付かなかった。荷物の送り主に気になるので俺は携帯電話を非通知にして電話を掛けた。すると、男が電話に出た。男の声は低く聞こえづらかった。郵便物は箱だった。男から事情を聞きたかった俺は単刀直入に聞いた。男は答えようとはしない。男は何も言わずに電話を一方的に切った。俺は、ふと考えた。箱の中の音だけでも聞けないか。箱を横に振ってみた。すると、箱の底から血のようなものが滴り落ちていた。俺は恐ろしくなってきた。中身は何だろうかと考えるだけでも俺の背中は、ゾッとしていた。結局、俺は警察官に来てもらうようにした。柳田は知らない。警察官に事情を聞かれて柳田のことも全て話した。箱の中身は、ハムスターの死骸が入っていた。ハムスターは、内臓が飛び出していた。柳田は警察に事情を聞かれていた。俺も聞かれていたが俺は短かった。柳田は警察に連行された。俺の顔を柳田は睨んでいた。ハムスターの胃からは青酸カリの成分が検出された。警察に連行される前に男をみつけた。男の方は黙秘をしていた。男は何も言わない。柳田も何も言わない。箱の中身はハムスターの死骸があり、その箱には指紋がたくさん付いていた。前科者の指紋と照合したが無かった。

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