第18話#航大side


発してすぐ、後悔した。


“昨日、遅かったのか?”




理沙子が本調子だったら、『おめーには関係ねぇー』と口悪く笑っただろうな。






理沙子が何時までどこにいようと。


誰といようと。


関える資格は俺にはない。




何様のつもりだよ。

身勝手な嫉妬心に、自分を恥じた。










バックミラーを見れば、いつの間にかシートに横たわっている姿が目に入った。

俺のジャケットに埋もれて寝息をたてる、ますます小さく見える体に。


今この瞬間の彼女は、俺しか知らないという幼稚な優越感と。


だけどそれはいつも一瞬で。必ず手放すという焦燥感を。





感じていた。

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