第4話 『ごうつうじごくトラベルキャンペーンツアーバス』


 投票結果は、たいへん、きわどいところでしたが、やましんさん救出隊が、組織されました。


 中核になるのは、あの『火の島』救出作戦の時に活躍した、地球ごき緊急活動部隊(名前は、ちょっと変わりましたが。)であり、ごきらららんは、隊長に昇格しておりました。


 あまり、たくさんでも、却って難しくなるため、精鋭メンバー10ごき、そこに、スーパースパイねこである、ねこママ、さらに、はとさぶろ、わんじろ、なぜか、カージンゴが、加わります。ごき軍医は、サバイバルゲームが趣味で、人間にも詳しいので、看護ごきとともに参加します。幸子さんは、神様なので、別格です。


 全員が、例の、スーパー・スーツを着用します。


 

 さて、出発の夜になりました。


 

 救出隊は、整然と列をなして、公園に向かいましたのです。


 ねこママは、『やましん救出隊』という、旗を持って歩いております。



 はとさぶろ


 『なんだか、先客があるみたい、ぽ。』



 カージンゴ


 『あれは、怪しいかあ〰️〰️〰️!』



 そうです。


 そこにいたのは、あの、やましんさんちの、沢山のぬいぐるみさんの代表たちでした。


 くまさん、泣き虫のぱっちゃくん、頭の良い、小さなぱっちゃくん、こんちゃん、ねずくん、でっかいもうくん。そこに、新しく加わった、巨大なでかぱっちゃくん、うさまくくん、でした。


 引率しているのは、いうまでもありません。


 魔女アマンダです。




 不思議が池の幸子さん


 『あらま。アマンダさん。久し振り〰️〰️。』




 魔女アマンダ


 『やあ、幸子さん。またまた、この連中の引率だよ。』




 幸子さん


 『それは、ご苦労様です。』




 魔女アマンダ


 『やましんさんも、年だからなあ。仕方ない気はするな。でも、この連中、絶対助けると息巻いていてさあ。』




 幸子さん


 『むりないよ。やましんさんが、いなくなったら、このこたちは、路頭に迷うから。』 




 さて、公園には、その他にも、けっこう、たくさんの人が集まっておりました。



 『これは、さすが、地獄ツアーだけあって、ぬいぐるみさんやら、虫さんやら、にゃんこさんやら、豪勢だなあ。』


 とか、大喜びしてる若者がいる一方で、ものすごく、緊張している、老夫婦もありました。


 『これは、思っていたより、やはり、ただごとではないな。』


 気持ち悪がって、帰ったひともありました。


 バスの乗降口で、チケットをチェックしているのは、地獄社長さんです。


 このかたは、遥かなむかし、火星最大の企業のひとつで、今も、タルレジャ王国にある『ババヌッキ社』の前身になる同名の会社の、創業者だった人なのです。


 火星のリリカさまにより、不死化されたので、今も、実はちゃんと、生きているのですが、ここのところ、地球の、楽しい『地獄』事業に、取り組んでいたのです。



   ・・・・・・・・・・・・



           つづく


 




 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る