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ファンタジー&ミステリー交流企画への参加ありがとうございます。
以前別の企画で1話のみ拝読しており、この機会に一気に読ませていただきました。各話ごとに視点を切り替えながら物語が進んでいく構成が巧みで、様々な視点から物語の全容が浮かび上がっていく展開がとても興味深かったです。特に後半の事件が起こってからの展開は実にスリリングで、自然と読むスピードも速くなっていきました。
一点気になったのが、会話文の中での説明の多さです。前半部分(特に3話目の超能力が登場する辺り)で物語の本筋とは直接関わりない蘊蓄的な話が多いように感じ、そこで何回か集中力が途切れてしまいました。
説明が多いと読むのを断念してしまう読者もいるかもしれないので、物語に関する情報だけに説明を絞られた方がより面白味が増すのではないかと思います。
とはいえ、ストーリーや題材自体は十分面白く、読み応えのある作品でした。Web小説界では貴重な本格ミステリーに出会えたことに感謝です。
作者からの返信
ありがとうございます。
蘊蓄に関する考察は、私自身も迷うところはあります。これが最初からWEB小説として書いたものなら、省く方が正解だとも思います。
しかし、そもそもが出版を前提としたミステリー公募への応募作です。ある意味オカルトな状況を本物らしく見せるためには、説明は欠かせません。旧来の読者にとっては、蘊蓄=ペダンティズムもまた読書の楽しみの一つです。公募なので紙幅の制限範囲もありますしね。この辺りは出版文化とWEB文化の違いだと思います。
私の活動範囲はあくまでも出版の領域であり、WEBは過去作を死蔵しないために利用しているようなものです。なのでWEB小説としては極めて読みにくいでしょう。そんななか、最後までお付き合いくださったことに感謝します。
よろしければ他の作品も読んでみてください。
編集済
コメント失礼いたします。
始め、映画『アイデンティティー』のような話かと思っていたら、全然違いました。
毎話、一人一人の独白により浮かび上がって来るそれぞれの性格と本音、またそれにより表される状況の流れに淀みがなくて引き込まれました。
始めは薬師寺氏の多重人格にスポットが当たっていたのに、いつの間にか違う事件の被害者春日氏の話に、自然にすり替わっていくところも流石だと思いました。
(他に上手い言葉を見つけられなくて、上から目線に感じられたらすみません💧)
途中から春日氏の死体が見つかっていないので、実はどこかで生きている可能性もあると考えてましたが、『サイコ』からの『サイエンス』、からの『オカルト』からの『復讐劇』と、コロコロ変わる観点に見事に楽しく惑わされました。
そうして最後に春日氏の復讐劇だけがテーマでないところに、また第一話を読み直しにいきました。
本当に些細な、隅を突くような事を許していただけるのでしたら、
始めの薬師寺氏の独白の日本政府に対する話が、ちょっとだけくどく感じていたのです。
ですが最後に来て、これも必要な要素だったのだなと感じました。
その他の科学の蘊蓄の方が、私には興味深く読めました。
おそらくこういうところは個人の好みなのでしょう。
猟奇的話なのに、個人的に読後感も悪くないです。
久しぶりに面白い話を読ませて頂きました。どうも有難うございました。
作者からの返信
ありがとうございます。
冒頭部分を読み返していただけたというのが、とても嬉しいです。作者としては伏線の張り方も知恵を絞りますし、エンタメであっても現実に結びついたテーマは欲しいなと思っていますので。
構想段階から「アイデンティティー」は頭にありました。とても気に入っている映画の一つですので。しかし〝あの手〟は、絶対に使えませんよね。
カクヨムにアップしているのは全て公募に落ちた作品なのでWEB小説しては読みにくいと思いますが、よろしかったら他の作品も読んでみてください。