第13話 左巻先生のサイエンスカフェと津田さんの明治記念館

 twitterでやりとりをしていた法政大学教授で理科教育の権威である左巻健男先生に特別講義「サイエンスカフェ」に招いてもらった。2015年2月。明治大学の教授棟で催された。左巻先生のお弟子さん老若男女30人程度が集まり、豪志の横には左巻先生の甥っ子の中学生の男の子が座った。実際に目の前に現れた左巻先生は長身小顔のスタイリッシュな男性だった。

 講義が始まると豪志はtwitterで実況中継をした。

「もう、左巻先生、化学と全然違う話が長いから、眠くなるっちゅうねん 中学生を完全に置き去りだから、何のための教育かわからんっていう 」

「お菓子食べてるから 」

「歌舞伎揚げが好きみたいな 」

「子供起き出した そんな感じで 」

「これね、講義の趣旨は違うかもしれませんが まず、子供が何を知りたいのかを聞かないと 一方的に喋ってももう興味ない感じで どう食いつかせるか難しいですね 」

「歌舞伎揚げはどんな成分でできてて、添加物と味の素は何かとか 」

「仁丹じゃ子供は食いつかないですから ですから歌舞伎揚げとか 子供に流行ってるお菓子 むしろ、左巻シリーズで子供ウケするお菓子を作って販売するみたいな 明治大学発で ニコ動で流行らせましょう おまけで明治大学受験指導が付いて来るみたいな」

「左巻シリーズ 明治大学揚げみたいな シリーズ化して法政大揚げとか東工大揚げとか東大がたまに当たりで出たり」

「ですから、こんな感じで 左巻シリーズにストーリー性を持たせてですね なぜ、このような歴史と教育のしくみなのかをお菓子から分かるみたいな 北欧の教育からNOKIAからPISAから移民問題から八幡製鉄所からメンデレイヘフからスプートニックまで なぜ繋がるのか」

「ガリウムは黒?銀色だ、おっけー?中学生 」

「話が繋がってきた 子供も食いついてきた 」

「すいません、政治的な部分はTwitter倫理コード上お伝えできません 上司にも迷惑がかかりますから 気を使いながらのLIVE中継は難しいな 左巻先生まで動揺してるから」 

 左巻先生の講義は想像以上に話が広かった。言うなれば、「碩学的」だった。物理や化学、生物と政治や歴史を絡めた話をする。

「ラボワジェは面白いことをしすぎてフランス革命で処刑された」

「マジックリンは元々、日本軍の毒ガス兵器だった」

「口から肛門までパイプで外部環境だけど内部みたいな白って答える人が多いからそういうのをちょっと知ってると8割は金属だから 天然水素水は怪しい 天然とは何か」

「活性酸素とはよく分かってないが それを潰すのがヒドロキシラジカルで体内に入った異物を攻撃してる やはり人間は矛盾してると物理的にも」

「年寄りには年寄りの役割があると 生物学的にも社会的にも歴史的にも コエンザイム的に 抗酸化性がキーワードです」

「良く調べないで動物実験だけで簡単に決めてると 生物学的にも社会的にも 深いですね ただまた中学生が置き去りです 難しい 」

「これね、本質に迫るほど政治的な話になっていくという 政治が本質なのか 本質だから政治利権が発生するのか 倫理コードがあるから伝えるのが難しい」

「やっぱ、結論が断定できないものは解釈になりますね 最終的には 利害関係が正反対だとカラスは白いと言い張る奴が多いから」

「まあまだ途中ですけど まともな人間ほど謙虚で物事を断定しない相手を全否定しないできるだけ誠実に対応する この仮説は相当当てはまってきましたね あとは、東工大とか東大でも反証します 人間工学的に 哲学的に」

「すいません、中学生、完全に寝ました ここが問題ですね」

「話が浅くなるとと言いますか 化学単体だと子供が起きて食いついてくるので これは教える方は確かに難しいですね」

「キャベンディッシュ?そういうオチですかo( ̄ー ̄;)ゞ 」

「空気中 アルゴン 怠け者 何に掛けてるのか フェイントが複雑すぎるんですけど ただ、ラジウム温泉はラドン温泉でもあると 被爆レベルと温泉のプラス効果ですね まあ健康保持効果の方が高いですね 疫学研究」

「誤った方が謝るみたいな これはお伝えできませんo( ̄ー ̄;)ゞ」

「左巻先生が乗ってきて 彼が疲れてしまうので中継やめますo( ̄ー ̄;)ゞ」

「物凄く政治的ですね マジックリンにそんな深い歴史があるとは 混ぜたら危険とか 深すぎるんですけど♪(* ̄ー ̄)v」

「結論として、これからはナトリウムと塩素の時代です♪(* ̄ー ̄)v」

「LIVEで見てる人は気付いてると思うけど ここで唯一動揺してないのは中学生だけですから まあ、純粋というか中身が空っぽですからね」講義は白熱し、午後2時に始まったのが午後6時まで続いた。

 講義終了後、左巻先生に話しかけようとすると、お弟子さんたちが左巻先生の周りに集まり、豪志をにらんでいた。

 居づらくなり、逃げるように教授棟を出て、明治大学本館のリバティータワーに入ると、

「テロリストが潜伏しています。気をつけてください」というアナウンスが流れた。

豪志がとりあえずパソコンを開くとfacebookに津田大介さんが、

「いま明治記念館で政治パーティーを開いてる。よかったら来ないか?」と書いてきた。

すぐにリバティータワーを出てタクシーを拾い信濃町の明治記念館に向かった。

 明治記念館に入り、フロントを通ると、支配人が出てきて、

「2階の奥の部屋、「蓬莱の間」です」という。1階は結婚式に来た客でごった返していた。2階に上がると外国人のジャーナリストが何人かたむろしていた。

 蓬莱の間に入ると、壇上で津田大介さんが挨拶をしていた。

「あ、金髪だ(笑)」続いて小泉進次郎がスピーチを始めた。

「福島の現場で働く方々をねぎらうための・・・」豪志がtwitterに書いたこと、そのままだった。

 このパーティーは「日本ートルコ友好100周年記念パーティー」といって外国人が多く招かれていたが、福島の復興に携わる人々も招かれていた。

 

津田大介さんというのは、ジャーナリストで活動家。池上彰さんに師事し、テレビやラジオ、雑誌、新聞などでマルチに活躍し、またITにも造詣が深く、東浩紀さんなどと組んでニコニコ動画などで政治や哲学に関する有料放送をしたり、メルマガを配信したり、早稲田大学の社会学部卒だが、こんな生き方があるのかと目を見開かれる思いだった。東日本大震災の際いち早く現場に入り、福島の復興に尽力して名を挙げたヒトでもある。金髪がトレードマークのこの男と豪志はtwitterとfacebookで知り合った。

 パーティーにはドレスアップした外国人のお姫様が十数人参加していた。よっぽど、トルコの歴史でも語ってやろうかと思ったがやめた。窓の外には美しい日本庭園が幻想的に浮かぶ。テーブルには一流のシェフが作ったビュッフェ式の料理が並んでいた。夕食を食べていなかった豪志はピザとピラフ、東欧風マリネに肉を皿に盛り、ザクロジュースと共に窓際の席に運び、たいらげた。からの食器を職員に返し、会場の中央へと近づいて行った。

「金髪はどこかな」気が付くと目の前に池上彰さんがいた。何か怒っていらっしゃる。あとで聞いた話だが、池上彰さんは小泉進次郎を買っているらしかった。将来、首相になる器ではないかと考えているそうだった。

 パーティーも終わりに近づき、津田さんの前に挨拶を求める客の列ができていた。豪志も列に並び順番を待った。津田さんは完全にビビッている。秘書の女の子が豪志を見上げてニコッと笑った。

「私のこと認識していらっしゃいますよね?」

「は、はい」気のない返事。豪志はたまらず蓬莱の間を出た。1階のロビーでウロウロしていると、津田さんが秘書の女の子とこちらを見て何事か話していた。豪志は何となく声をかけられず明治記念館をあとにした。

「やっぱりね。そうそう巧くいくわけないよね」帰りがけの客が豪志の方を見て話していた。

 タクシーを拾い新小岩の自宅に向かう。車内でtwitterを開くと日大時代の情報学、哲学の先生、福田收先生が

「1流というのはスノッブなものだ」とtweetした。

「何をもって一流としているのか知りませんけど 私も様々な一流を見て来ました ですから、ああいう展開は当然です 一流というのは大概スノッブなものです 庇って下さっただけ有難いのです( ̄∇ ̄*)ゞ」

「で、この様な舞台にデビュー出来ただけ 実は上出来なのです つまり、まだ始まったばかりですね 現実が( ̄∇ ̄*)ゞ」

「で、まあ、ツイッターは基本的にこれが最後です 現実の世界とはここから先ですから 」

 安倍晋三首相がツイートしてきた。

「素晴らしいですね あの時小泉進次郎さんも福島復興において裏方の活躍や奇矯な人間に賛辞を贈って下さいました そのような目で見ておられましたが要人の目とはそういうものです 今後も引き続き社会の発展に一市民として寄与して参りたいと考えております( ̄∇ ̄*)ゞ 眠い」        

 その夜はアパートに帰るとすぐに寝て、翌朝facebookに詳しいことを書き、左巻先生とfacebookを交換した。

「おはようございます 昨日は本当に大勢の方に守られながら生きているのだと文字通り痛感致しました ただ、私が大した能力の持ち主ではなく単に他人の権力を利用するだけの人間だというのはご周知の通りですし、そこは何かおかしな過大評価をされても困ります で、今後の就職希望と進路希望についても以前お伝えした通りです で、今後のスケジュールについても原則は以前お伝えした通りですが まあ、マスの事ですから、またおかしな曲解をされているかもしれません そこはあくまで、現実が優先で自分の都合というのも優先順位は低いです 何処までも現実の世界を見ながらそこにアジャストしていき、そこから各方面の有識者からご意見を頂いてですね、問題の落し処を決めると これは、まず慎重を期さなければ、様々な問題が発生するのは、ある意味、社会全体を巻き込んだ大掛かりな実験のようになってしまいしまして、まあほぼ想定通りだったと ですから、やはりこの先も慎重に話し合うことが大切です 自分で仮説を立てて独りよがりではありますが、一応の結論を出して、本当に不気味な位、学説と言うのは現実に当てはまるな、と 生兵法ではありますが ですから、この先もやはり学説をキチンと踏まえて、その上で現実に対応していくという事が重要ではないかと 今は考えております

で、今後の活動予定ですが、まあ昨晩眠い目を擦りながらFBに書きましたので拙速で支離滅裂な部分はご容赦ください で、今後の告知ですが、やはり、FB上で原則お昼に1日1回とさせて頂きます まあ、群馬に帰ってよほどおかしなエマージェンシーが起こらなければ問題ないと思います まあ、皆様お疲れでお怒りなのは無神経な私でも流石に痛感しておりますから、こちらのオフィシャルスケジュールをご覧になって、ご興味のある方はですが、特に私などに合わせる必要はないのは当たり前です で、まあこの様な形で今後はオフィシャルに活動していくという事をご理解頂ければと思っております♪(* ̄ー ̄)v」

「どうも、少し早いですが日曜日ですのでお昼の私見をお伝えします

まあ、本日も各方面からお誘いを頂き誠に有難い状況なのですが、連日の過密イベントと基本的に休暇無し報酬無しの仕事が続いておりまして 本日は休養日とさせて頂きます もちろん、明日はちゃんと駆けつけます

後は昨日の明治記念館の蓬莱の間にお招き頂きました事、厚く感謝申し上げます あの場で一応、小泉進次郎さんや池上彰さんや まあ、各国の要人ですね 実際、見た事が有る方が何人かいらっしゃったのですが 名前が出て来ないんですね エミン・ユルマズさんとか 一瞬フランスのオランド大統領かと思った方もいらっしゃったのですけど、そんな筈はないので、なかなか外国人の顔を見分けるのは難しいです( ̄∇ ̄*)ゞ

まあ、蓬莱って台湾の事ですけど、皆さんご存知でしたかね あまりにも会話するネタがないのでトルコの歴史でも教科書知識で語ろうかと思ったんですけど ケマルアタテュルクとかイスタンブールだけで4回ぐらい名前が変わってる事とかなぜウクライナ問題とボスポラスダーダネルス海峡が繋がるのかとか なぜ、あの料理が東ヨーロッパで良く見受けられるのか つまり、オスマントルコ帝国から神聖ローマ帝国から東ヨーロッパ帝国からビザンチウム、コンスタンチノープル、ハンガリーのモンゴロイド人種とか十字軍、パレスチナ、クリミア半島、ユーゴの内戦、トルコ語の文法からなぜ親日的なのかまで一応デタラメには繋げられるんですが それは社会性を問題視されますので 公共の場ではやらない訳です こういうのはあくまで学識者にぶつける質問だと考えております♪(* ̄ー ̄)v

では、まあ本日のFBは以上です」

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