生徒会長によって振り回されるむ
「凌太くん」
ドンッ!
俺は壁に真夜さんに押し付けられている
「え..........あの....真夜さん?」
「やっと捕まえた......離さないからね」
「ちょちょっ、真夜さん...近いですって」
「離さないよ...」
「ちょ、ちょ........」
段々と真夜さんの口が近づいて...
「だめー!!......」
はっと上半身を起こす
「はぁ...はぁ.....はぁ....夢か....」
昨日の出来事がどうにも忘れることができずになかなか眠れなかった。そのせいで夢にまで真夜さんが出てきてしまったのだろう。
まさか、俺みたいなインキャが告白されるなんて.....しかも生徒会長に、名前も顔すら知らない生徒会長に....
久しぶりの夢だったためもあるのか時計の針は午前4:30を指している。
もう一度寝たいが、完全に目が覚めてしまったので二度寝は見込めない
ただベットで寝転んでいるのも暇なので、2階の自室から出て1階に降りてリビングに行く
俺の家族はお父さんとお母さんと妹の4人家族だ
お父さんはたまに帰ってくるが、海外に行っている、朝からお母さんは夜勤で夜まで帰ってこない
なので現在、この家にお母さんと妹と俺がいることになる
歯磨きをして、それから小腹が空いたので1つヨーグルトを食べた
食べた後に、なんとなく外を歩こうかなと思ったので、玄関に行き靴の紐を結び玄関の扉を開ける
「スゥーーーハァーーーーー」
まだ誰も活動していない分、綺麗な美味しい空気が吸える
「ふぅーーー」ともう一度気持ちよく息を吐く
「いい朝ですね」
「そうだなぁって!うむっ!」
目を瞑って深呼吸していると、横から聞こえた声に反射して強く声を張ろうとしてしまったところを誰かの手によって口が塞がれてしまった
「うふふっ、今は朝ですよそんな中叫んだらご近所さんの迷惑になります」
正直、ふわふわで気持ちいと思ってしまったがその手は惜しくも離れてしまった
「銀城さん、なぜここに」
「真夜と及びください」
「でも、インキャの俺がそんな....」
「真夜とお呼びください」
ニコッと笑った顔が俺にとってとんでもなく怖く見えた
「真夜....さん」
「うふふっ相変わらずお可愛いですねもっと親しい呼び名で良かったですのに」
「それでなんで....いるの」
昨日のこともあり、あまり冷静さを保てる自信がない
「言ったでしょ、私は凌太くんのことが大大大好きなの、だから昨日だって寝る時だってお風呂に浸かってる時だって、ずっと凌太くんのことを考えてたらいつのまにか来てしまったのよ」
とんでもない理由を押し付けられて頭がこんがらがってきた
「それで、来たら偶然....会ったと....」
「そうよ?もう運命だと思ったわ」
昨日のように頬をピンクにしてそこに手を添えている。
ニヤケながら目を瞑り物凄くデレデレしていた
「えぇ、もう一目惚れようふふ凌太くんは可愛いわねぇってあれ??凌太くん?!」
真夜が目を開けると先ほどまでいた凌太が目の前からいなくなっていた
「うふふっ、また逃げられてしまいましたね.....
まぁ偶然会ったなんて嘘ですけど、うふふっ絶対お付き合いさせて頂きますからね...凌太くん」
先程の凌太の口を押さえた手を大事そうに見て目を細めた真夜は凌太の家を眺めてから自分の家へと帰っていった
「やばいやばいやばいやばいやばいやばい」
俺は今頭がバグりながら自分の部屋へと戻っているところだ
「やばいやばいやばいやばいやばいやば...」
「おにい..ちゃん....うるさいよぉ〜...」
この眠たそうにしてる子は俺の妹、飯塚
「あぁ、起こしてしまったか、ごめん」
「うん、いいけど....もうちょっと静かにしてよね?」
莉温は眠たいのかどうかわからないが顔を赤くしていた
「ごめん」
「だ、大丈夫だよちょっと静かにしてくれればいいから」
「はい」
そのまま、自分の部屋に行ってしまった莉温
妹とですらコミュニケーションがままらない
それほど俺はインキャなのである
それにしても....
自室に戻った俺は再びあの人について考える
朝生徒会長と会うなんて怖すぎるしあの人、俺を見る時の目が薬物でもやってるのかってくらい蕩けていたし。
なによりも、スキンシップが多すぎるいきなり口を塞いできたりめちゃくちゃ近距離まで顔を近づけてきたりした
そしてその時に香る真夜さんの匂いが俺のことを誘ってきて、ついその誘いになってしまいそうになる
それからずっと真夜さんのことを考えていた
〜 〜 〜
うふふ、凌太くん今頃私の企み通り私のことを考えているのでしょうね
考えただけで、胸が張り裂けそうなくらい嬉しいです。凌太くん......私の企み通りにずっと私のことを考えていてくださいね
大好き
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