みんな、生徒会長の顔なんか覚えてる?
みんな、生徒会長の顔なんて覚えてる?
俺は覚えていない
生粋の特に何にも興味がないインキャですから.....
そんな感じで今俺は1人で下校路を寂しく帰っている。
外は夏が近づいてきたのか、少し暑さを感じられる
春風とマッチしてとても気持ちがいい
周りを見れば桜はもうすでに枯れ落ちて緑に生え変わってきている
今日は蒼華に「委員会だから先に帰ってくれる?」
と言われたので絶賛1人で帰り道を辿っている
トコットコッと斜め下を向きながら歩いていると
「あ、あの」
と後ろから声をかけられた。俺は喋るのが得意ではないので人付き合いも少ない
それによって声をかけられただけで肩が少しビクッとなってしまう
女子の声をかけられてとてもビクビクとしていた
「はぃ」
声を出しながら後ろを向くと銀髪のまるで幻想の、凄腕のイラストレーターが書いた絵に出てきそうな
女子がいた
俺と同じ高校の制服を着ているので同じ学校だろうと推測ができる
だが、誰だか皆目検討もつかない
声が下がってしまった
俺は緊張すると声が上がらない、逆に声が下がってしまう
「飯塚凌太くんですか?」
「はい....そうですが....」
「はぁ......あなた様が」
顔を少しピンクにして、何かボソボソと言っている
「なに?」
もしかして俺がきしょすぎて喋れないってこと?!
そうだもんな!俺がこんな可愛い子に声かけられるわけないもんなと思いながら声をかけられたのでその要件を聞く
「いえ...なんでもございません.」
「..........」
下校路といっても、ここは少し田舎なので家に囲まれてるわけでもなく、人通りが多いわけでもないので
ただただ、静寂の時が進んでいく
ちなみに、俺はその向こうにある住宅地に住んでいる一戸建てだ
ってここで言うものではないか
俯いているので、なにかいいたいことがあるのだろうかと思ったけどそういえば名前を....
「あのっ」
「はいっ!」
顔を上げた顔の頬がピンクになっていてとても可愛いと思ってしまった
「名前をお聞きしても?」
「はっ!私としたことが...えっと、私の名前ご存知ないですか?」
「うん....だってはじめて見たし...」
「そうですかぁ」
心なしか残念そうにしているのは気のせいだろうか
「あの...一様私生徒会長なんですけど....それでもご存じないですか?」
「あの....ごめんなさい俺集会の時はずっとぼっーとしてて顔とかも...」
はっ
俺は自分で喋って自ら確かに声は聞いたことあるかもしれないとそう思い出した
「で、ですよねごめんなさいえっと私、
俺はその名前を聞いて少し驚いてしまった
銀城?あの有名な?な訳ないよね....
しかしこんな田舎に金持ちがいるわけがないとおもい勘違いしてしまって聞いてしまうのも迷惑だと思いあえて聞かなかった
それにしても、挨拶がとても....
スカートの両裾を持ってお辞儀してきた
本当にまさか...と思ってしまったけど田舎にいるわけがないと自分で言いくるめた
「えっと.....それで?」
「やっぱり....あなた様はぁ」
すると俺の方に進んできた
っ!?
「ちょ、ちょっと?!」
俺の両方の腹に手を通されて銀城さんに抱きつかれている
「やっぱり凌太くんですね」
「はい?」
「もぅ我慢できないです」
「えっと.........」
すると、もっとギュっと力強く抱きしめられて俺は頭の中が真っ白になった
生徒会長、銀髪、美少女、インキャの俺、抱きしめられて.......なんで?!
もう頭の整理が自分でできなくなってしまった
そして抱きしめられるのからやっと離してれたと思ったら
俺の困惑をもっと掻き立てるように銀城さんから爆弾が飛んできた
「私、あなたのことが好きなんです!」
「はい?」
全くの謎に顔を前に出してはい?と言ってしまった
「私、あなたのことが大好きなんです!」
「ほぇ?」
ナニヲイッテルンダコノヒトハ
「メロメロなんです!」
「ほぇ?」
「ん?.....」
「だから.......」
そしてそのさっきまですごく照れていたのを思わせないほどの言葉を受けてしまう
「私と付き合ってください!」
「.........」
凌太は人生初の告白を受けてしまった
しかし喜べるシチュエーションだが涼太にとってそれは頭の中をもっとグチャグチャにするのに容易いものだった
嘘だ、そんなわけない、だって俺......
そんなことが頭の中でぐるぐると回っている
あぁ.........これは.............だめだ
「ぐっ、銀城さんごめん!!ーー!」
「ちょ、ちょっと凌太くん?!」
俺は家の方向へダッシュしてしまった......
告白を振ったわけではない...
全部俺のせいだ
恥ずかしさ、困惑、はじめてのことに、全て俺みたいなインキャには到底判断できない
だから思わず逃げてしまった...
銀城さんには申し訳ないけど...俺よりきっといい人がいっぱいいるよと思いながらもごめんなさいごめんなさいと心の中でたくさん謝った
真夜は彼の走って行く後ろ姿を追いかけずにただただ一点でポツンと立っていた
(あぁ....凌太くんそんなに恥ずかしがらなくても...
振られちゃったかなぁ?...でも私のこの気持ちは一回で諦められるようなものじゃない!折角頑張って完璧な女の子に近づけたのにこんなんじゃ諦められない!、凌太くん待っててくださいね、絶対に私のこと好きにさせて見ますから!あなたのためならなんだってするんですから)
愛する人を見ながら生徒会長の銀城は顔を赤くしていた
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