本当の助っ人参上! そして反撃開始!
「まあ、おふざけはこの程度にして、私たちもやりましょう……アルフレッド!」
シャルティの命令に、アルフレッドさんが全身を輝かせて巨大化し。
ガアアアアアアアアアア!
ホーリードラゴンの姿になった。
「さあ、私とホリードラゴンの進撃の開始ですわ!」
「アイ、ライ、ロイ、僕たちもやるよ!」
相手は召喚獣、約二百体。
こちらはホーリードラゴン一体とハーピィが三体。あと木材。
どうあっても勝ち目は薄い。
だが――
「時間を稼ぐんだ! 全員無理はしないように! 必殺技を持ってガオンが帰ってくるまでの間が勝負だ!」
アラタがみんなを鼓舞する。
「傷ついたらすぐに戻ってきてね! キュアラちゃんが傷を治すから!」
ふんすふんすとアスカも興奮している。
と――
デンデンドドン! デンドドン!
ガンガンギギン!
ガンガンギギンガンギギン!
ガンギギン ガンギギン ガンガンガンガン!
世界は今 巨大な邪悪に包まれる――
空から、聞き覚えのあるロボットソングが!
「あ、あれは!」
それは俺たちを守るかのように、目の前に着地した。
それは、ガオンを一時でも苦戦させた。
スーパーゴーレム! ガ・ギーンオー!
ガ・ギーンオーの肩に乗っていたレイナ先輩が地面に降りてこちらにやってきた。
「マモル!」
「レイナ先輩!」
「おねえちゃんでしょー!」
レイナ先輩が俺に抱きついてきた。
「一年生エリアが大変になっているって聞いて、マモルを守りにきまーした!」
目元で横ピースを作ってキメるレイナ先輩。
「でもレイナ先輩――」
「おねえちゃん!」
「れ、レイナおねえちゃん……」
「よしよし~ん~かわいい~」
俺に抱きつくレイナ先輩に、アスカが苦言する。
「状況を見てください……」
「マモルを守りにきたの、ふふっ」
「いまさらそんなダジャレで笑えるのはレイナおねえちゃんだけですね」
どうしよう、レイナ先輩が俺を抱きしめたまま離れてくれない。
「でも、これは強力な助っ人だ。先輩、助かります!」
「修復率は五十パーセント、でも十分に戦える!」
「おおー」
「これは頼もしいですわ!」
「やったあ!」
アラタもシャルティもアスカも、レイナ先輩の登場に歓喜する。
「で、実は上から見てた。あなた、誰?」
レイナ先輩がマリーロンに向かって「?」マークを浮かべる。
「またそのくだりから!」
「……ただの木材使い、ぷっ」
「先輩、それはもう十分やったので、優しくしてあげてください」
「うん、わかった」
「うう……こんなの反則よ……」
「じゃあ、マモルで遊ぶのは後々にして、ガ・ギーンオー! ビクトリーレーザー!」
「ウオオオオオオオオ!」
ガ・ギーンオーの額から出たレーザーが、最前列にいた召喚獣たちを一掃する。
「死なない程度に、出力を抑えて、あーります!」
どこに向かってピースサインを出しているんだろうか?
っていうか、いい加減本当に離して欲しい。アスカとシャルティの視線が痛いし。
先輩のちっぱいが顔にぐいぐい当たっている。
「そこのドラゴン、ハーピィも」
「はいですわ」
「了解です!」
これでようやく、やっとまともな反撃開始が始まった。
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