『僕が昭和の時代に助けたのは物の怪や宇宙人ではなく精霊様でした』は、かず斉入道先生が描く異世界転移×昭和レトロ×精霊との交流をテーマにしたファンタジー作品で、異文化の交差と温かい人間ドラマが魅力の物語です!🏯✨
物語の舞台は、昭和の終わり頃。主人公の山田一樹は、田舎の小さな購買部で、鎧武者のような姿をした女性を助けます💭💖。彼はその女性を「宇宙人か?」と思いますが、実は彼女は異世界から来た勇者であり、エルフ種族の金髪碧眼の美しい女性だったのです!✨
彼女は魔王との戦いの記憶を持ちながらも、目覚めた時には甲冑ではなく裸の状態で……!?💦
異世界の勇者と昭和の青年が出会い、誤解と混乱の中で交流を深めていく――そんなユニークな物語です!🌿✨
異文化交流と温かい人間ドラマを、ぜひ体験してください!🌿✨📖
本作は、異世界転移物語とも言えますが、転移する向きが現在の流行とは逆で、異世界から現世に勇者がやって参ります。
転移した勇者には見慣れないものばかりですし、何より迎え入れた男性は日常生活にファンタジーが割り込んできて大混乱。双方に誤解が生じます。
本作はもう一つひねりを加えています。
舞台が現在(2022年、令和4年)から三十数年前の昭和末期です。評者は当時がきんちょでしたからよく覚えていますが、カクヨムにいらしている人の多くはまだ生まれていない時代ではないでしょうか。
読者にとっても、細部を詰めていくと自分の常識が通用しません。筆者はそのこともきちんと記しています。
ある意味、本作の舞台は読者にとっても異世界であり、読者はところどころに誤解を抱えることになり、登場人物と同じ立場に立ちます。
本作を評価するに当たっては、読者の常識が通じない状況をわざと作ることの是非が問われるでしょう。
評者は、そういう小説が一つぐらいあってもいいですから、その方向で突っ走って、一つの型を作るくらいの活躍をしてほしいと期待します。
それで、積み重なる誤解が何を生むかというと、やっぱり、笑えます。あぁ~、やっちゃったよね~、と心中で言いながらニヤニヤ笑えます。
無駄に重い話になったりしません。きちんと娯楽作として楽しみとおかしみを提供します。
気張らず、軽いノリで飛び込みましょう。これが本作への礼儀です。