第434話 やっと出発できるようです? (1)
「沙也加、お前、えぇ単車持っとるの」
「……ん? でしょう一樹」と。
僕の質問に対してにへらと笑いながら沙也加の奴は言葉を返してきたのだよ。
だから僕も「うん」と頷きながら。
「
「別に壊れても構わんし。警察きたら捨てて逃げても構わんよ」と。
沙也加の奴は相変わらずケラケラ笑いながらある単車、バイクに恰好良く。白のドカジャン、特攻服姿でね。如何にも暴走族の総長、リーダーぽく、威風堂々と跨ぎ乗る。騎乗、乗車している姿を僕は見て確認しながら感心……。
うんうんと首肯しながら頷き、じゃなく。
コイツ、このばか、阿保に、沙也加の奴に『恰好えぇのぅ。惚れ直した。愛しているよ。母ちゃん』と絶賛すれば。
こいつは阿保でお調子ものだから直ぐに図に乗るし。
僕の後ろ。背後で沙也加やマコ、零の乗る改造バイク、単車を見る。見詰める。見渡しながら。
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