第220話 僕の嫁は女神、精霊、エルフ様! (2)
「うん、ほんまよ。エルさん。美紀ちゃんの言う通りで。女神、精霊、勇者って、何?」と。
家のお袋様が、美紀の言葉につられるようにエルへと問いかければ。
「一樹、何のことなんじゃ。エルさんが言っちょぅる女神、精霊、勇者と言ぅちょるもんは? 儂等には、何の事だかさっぱり分からん、のぅ。だから一樹、ちゃんと儂等に分かるように説明をしてくれんと困るぞ。儂の可愛い孫の件も含まれちょるんじゃろぅが?」と。
家の親父様が、僕の事を怪訝しい表情で見詰めながら告げてきた。
だから僕は「えぇっと、そうじゃねぇ。みんなには、何処から説明をしたらええじゃろぅ?」と、呟きながら。
自身の真横に座るエルの方をチラリと見詰めながら言葉を漏らせば。
「あの、お父様、お母様……。そして、美紀さん」と。
エルは自身の小さく可愛い頭を動かし、この部屋のいる者達を順序良く見詰めながら。
最後には、僕の娘だと皆が言っている洋子ちゃんの事を、エルは微笑みながら見詰め。
「洋子ちゃん?」
と、声をかければ。
「えっ?」と。
洋子ちゃんから驚嘆が漏れるのだが。
エルは洋子ちゃん対して、お構いなく。
「今からママが、洋子ちゃんに見せる事を絶対に誰にも。仲の良い友達にも言ったら駄目よ。洋子ちゃん。分かった?」と。
エルは、未だ幼い洋子ちゃんに対して、天女様の笑みを浮かべながら言葉を告げると。
幼い洋子ちゃんは、「うん」と頷き、素直に言葉を返したのだ。
次いでにこんな言葉も漏らすのだ。
「……お姉ちゃんは、洋子のママなの?」とね。
自身の首を可愛いく、傾げながら問いかけると。
「うん、そうだよ。今日から私も、洋子ちゃんのママと一緒で、貴女のママになるの。だから宜しくねぇ。洋子ちゃん」と。
エルも、自身の首を傾げ、再度天女様の微笑みを優しく洋子ちゃんへと告げれば。
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