第219話 僕の嫁は女神、精霊、エルフ様! (1)

「うぅっ、い、痛い。痛いのぅ、エル。急に頭を叩かん、といてや」と。


 僕は涙目で呻り声を漏らし、自身の真横に座るエルの事を凝視しながら不満を漏らすのだ。


「一樹がいつも同じ事を間違えて言うからでしょう。私はいつもあなたに言うけれど。宇宙から来た未確認生物じゃなく、異世界からきた女神、精霊、勇者なのだから間違えないでよ」と。


 僕がエルに不満を漏らせば、直ぐに奥様から不満が返ってきたのだ。


 それも、いつも通りの台詞。


 そう、エル自身は、他の惑星から、UFOに乗って飛来をした宇宙人ではなく。


 もう一人の僕、と呼ばれる者から、この異世界日本へと強引に召喚、転移をされたのだと。


 僕自身も何度もエルから教えてもらった。


 でも僕自身は、あの当時、昭和の終わり、世紀末がくる。


 が空から振ってくると言われていた時代の上に、僕自身がSFアニメの申し子、と、言うか?


 僕達世代はやはりSFアニメ、ロボットアニメの全盛期時代だから。


 今ののような異世界ファンタジーの映画、アニメ、漫画、ライトノベルなど。


 僕自身がピンとこないのだ。


 だから僕はエルに何度も同じ事を告げ、尋ねてしまう。


 でっ、その都度、僕はエルから鉄拳制裁を受けて涙目になるのだが。


 と、僕自身が説明をしたところで話しを進めるけれど。


「痛、痛、たた」と。


 涙目で悲痛な言葉を漏らす僕の事など、みんなはお構いなしでね。


「エルさん、女神、精霊、勇者って、何?」と。


 美紀の奴が、自身の首を傾げながら言葉を漏らせば。




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