第218話 家の嫁と娘は、魔法使い? (2)

『お爺ちゃんがついちょるぅから。洋子ちゃんは、何も心配せんでえぇからのぅ』


『ほんまよぉ。お爺ちゃんの言う通りじゃけぇ。お婆ちゃんが。洋子ちゃんの悪いお父ちゃんから守っちゃるけぇ。心配せんでえぇからねぇ」と。


 先程から、こんな言葉を漏らしては、洋子ちゃんの父親だと言う僕の事を侮り、蔑み、悪者にしては、自分達の株を。


 そう、もう既に、物心がつき成長をしている自分達の孫を手なずけようとするから、僕自身困って仕方がないから、はぁと、溜息漏らせば。


「……一樹、溜息つく時ではないでしょう」と。


 エルに諫められて僕だから。


「そうだね」


 と、言葉を返せば。


「何処から話しをしようか、皆に?」と。


 エルが僕に問うてきたから。


 僕はまた「そうだね」と、言葉を返せば。


「一樹?」


「何、エル?」


「私の正体を皆にばらすはね。一樹、いいでしょう?」


 エルが僕へと問いかけてきたから。


「そうだね。そこから話しをしないと。洋子ちゃんの説明をみんなにしてもわからないし。理解もできないと思うから。そうするしかないね」と。


 僕はエルの問いかけに対して、このように言葉を返すと。


「う~ん、実はねぇ。家のエルなんだけれど。宇宙人なんだよ。遠く。遠いい星からUFOに乗って地球。この日本にきたんだよ」と。


 僕が家の両親と美紀、洋子ちゃんに説明をすれば。


〈ガン!〉と。


 僕の頭上。


 頭の上に、エルの拳が当たり前のように落ちたのだった。



 ◇◇◇

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