第74話 元勇者の気落ち、落胆と涙(2)
「エル?」
「う~ん、何、陛下?」
「あの、忙しそうなところ、本当に悪いのだけれど」と。
僕は「あっ、ははは」と、笑い誤魔化しながら。僕に優艶に甘え、大変に忙しそうにしているエルへと声をかける。
だってエルは、僕の腹部の下を弄り、貪る行為を辞めないといけない訳だから。大変に気だるげ、面倒臭そうな声を出しつつ、僕に言葉を返してきたよ。
だから僕自身もエルの顔や声音、様子を見て、窺えば、笑い誤魔化すしかなく。
「あっ、ははは」と笑い言葉を返した。
でも先程僕が皆さんへと告げ、説明をした通りで。僕自身がどうしても気になるから。
「エル?」と声をかけ。
「エル、本当に何度も尋ねて悪いのだけれど。俺のことをエルが陛下と呼ぶのも気になるけれど。先ず俺がエルに尋ねたい事は。先ほどエルが俺に。自分の子供と俺は変わらない存在だと教えてくれたけれど。それって、一体どう言う事なのかな? もしもよければ。その事を俺がちゃんとわかるように、エルが教えてくれたら助かる?」
僕はエル対して、にへらと笑いつつ、尋ねると。
「えっ? あ、あの、それは……」
僕がエルと尋ねると。エルはまた、自身の顔を桜色に染め、照れ恥ずかしそうにしながら。
僕の胸にドン!
そう、自身の頭! 顔を当て、スリスリと甘えつつ、自身の顔を隠し、照れ恥ずかしくて仕方がない様子を誤魔化しながら。
「陛下~。あなたの今の魂は、私のお腹の中で作られた物なの」と告げ、教えてくれた。
でもエルの僕への説明は、これで終わる訳ではなく。
「実は陛下の子種が私のお腹に入り交わり出来た小さな魂を使用して。私は一度他界した陛下を【蘇生魔法リザレックション】を使用して生き返えらせたの」と。
エルは僕に説明し、終えれば。
僕の胸に甘える行為をやめ、自身の頭を上げ──。
「もう~。陛下は~。こう言った事情ですから。私に何度も聞かないでください。私は恥ずかしくて仕方がないですから」と。
エルは僕へと説明をすれば。自身の頬を膨らませ、可愛く、不満を漏らしてきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます