第56話 誤解?(2)
「いやぁ、俺はぁ。そんな事はない。そんなことはなしないよ」、
「俺は君を捨てるような事はしない。しないからぇ、本当だから。と、言うよりも? 俺は君をおもちゃにすると言うか? 俺は君に対して疚しい事等何もしていない! していないからぁ。本当だからぁ。君の何かしら誤解だよ。信じてくれよ」と。
まあ、この男は、この後に及んでも未だ、こんな言い訳……。嘘偽りの言葉を魔王は、勇者である私へと平然と告げてくるのと。更に奴! 魔王の奴は! 私に対して、こんな命乞いまで含みながら絶叫を放ってくる。
「だから君―! 俺の事を助けてくれー! お願い! お願いだからー! 頼むからー! 俺の首! 喉元へと入り、絞めている。君の二の腕を緩ませ、離し。俺の事を解放をしてくれ! お願いだからー!」とね。
でも魔王の奴の私への嘆願! 命乞いは! これだけでは収まらないから。
「君は何か、俺のことを誤解―! 誤解をしているようだけれど。俺は君が不快感を募らせ憤怒している行為……。そう寝ている君の事を俺が襲い凌辱……。自分の物にするような悪しき事は一切していないのと。君は、先程から俺の事を魔王と呼んでいるけれど。俺は、そんな訳の解らない苗字ではない。だから全部君の誤解だから。俺の首に入っている君の二の腕を離し。俺の事を解放して欲しい。お願いだから。頼むよ、君。お願いだから」と。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます