第43話 帰宅(5)

 後部座席の彼女──。


 そう更に、シートのクッション、スプリングが入っているのか? いないのか?


 まあ、わからないぐらい固い。


 後部座席で横たわり、睡眠をとっている宇宙人さんの身体には。


 運転をしている僕よりも激しい振動が伝わると思う。


 と、言うか?


 激しく伝わっているはずだから。


 僕は細心の注意をしつつ、はからいながら。


 急ブレーキをしないよう運転を続け、帰宅の途についたのだが。


 でもこの通りだ。


 僕が一人暮らしをしているアパートの駐車場へと到着したのは良いのだけれど。


 さてさて僕は、宇宙人さんのことをどうやって部屋まで運んだらいいのだろうか? と思案を始め出す。



 だって宇宙人さんの、人とは異なる姿が他人の目に映ると。


 流石に僕も不味いと思うから。


 細心の注意をしないといけないと思う。


 だって僕が一人暮らしをしているアパートの正面には、バス停があるからね。


 僕はさて、どうやって人目につかずに。


 僕が住み、暮らす部屋まで、宇宙人さんを運ぼうか? と。


 僕は「う~ん」と呻り。


 考える人になりながら思案をするのだった。



 ◇◇◇

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