第38話 驚愕! 驚嘆!(12)

 そう、僕が一人で住み暮らすアパートへと、彼女を連れて帰り、介護! 保護!


 僕自身が宇宙人さんを守るのだと、覚悟と責任を負うことを自ら決めた。


 だから寝ている宇宙からこの地球へときた彼女──。


 それも日本の首都──大都市である東京ではなくて。


 地方の広島県の、こんな中国山地の、山の中の町へと遊びきた金髪ロングヘアー!


 大きな笹耳を持つ!


 僕自身も未だ名前すらわからない、衰弱! 荒い息遣い! を漏らしながら、苦しそうに睡眠している彼女──。


 多分僕が声をかけても聞こえないだろうと、思われる彼女へと。


「ちょっと待っていてね。彼女~。宇宙人さん」と。


 僕は微笑みながら告げ。


 自身の愛車であるマツダのボンゴカスタム仕様から離れる。


 僕はちゃんと車のエンジンをかけ──。


 車内ヒーターをかけ、車内を温めながら。


 僕は愛車を後にして、また黙々と片づけ。


 そう、未だ片づけ終えていない商品や雑貨、荷物、販売台等の片づけを僕は沈黙しながら続ける。


 それも僕は時間を見ては。


 マツダのボンゴ・エアロパーツ仕様の車内で眠る、宇宙人さんの安否確認をしながら片づけを続けたよ。


(僕は何て優しく、男らしい者なのだ!)と。


 僕は、自画自賛をしつつ、片づけをおこない。


 そして終わらせれば。


 宇宙人さんを後部座席で、横にさせたままの状態で。


 僕は自身の住み暮らすアパートへと向け、帰宅の途へとつく。



 ◇◇◇◇◇

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