第30話 驚愕! 驚嘆!(4)
(ああ、やばい。やばい。金髪の姫さまの口と喉元がびちゃびちゃになちゃったよ)と。
自身の脳裏で呟きつつ。
「タオル、タオル」と独り言を漏らしつつ。
僕は後部座席から助手席へと覗き込み。
(……確か朝に、助手席へとタオルを投げ込んだはず)と。
僕は思いつつ、助手席を覗き込めば。
「あったぁ~!」、
そして「やり~!」と。
僕は明るく声を漏らし、助手席に置いてあるタオルを握ると。
僕は反転──。
後部座席で寝転がる姫武将さまを見詰め。
(先ほど彼女の唇から沢山のココアが漏れたから。口や喉、髪などもびちゃびちゃに濡れているだろうから。兜を脱がして拭こうか。姫さまが風を引いたらいけないから)と。
僕は自身の脳裏で呟きつつ。
彼女が頭に被っている西洋式の鎧の兜へと、自身の両手をソッ! と、当てる。
そして脱がせば。
西洋式使用鎧の兜の中から。
アニメ、銀〇鉄道9〇9のメー〇ルや、燃〇よアーサーのグィネヴィア姫さまのような金髪の長い髪がふんわり、サラリと出てきたから。
「うぉ~!」と歓喜する僕なのだが。
このまま呆然としつつ、姫武将さまの美しさに見惚れ続けても仕方がないから。
彼女の濡れた口の回り、喉元、髪の毛をタオルで慌てて僕は拭き始めると。
ぷにょ!
「……ん?」だよ。
そして(何、僕の指先に今当たった、柔らかい。ぷにょ、ぷにょ! とした物は?)と思う?
でッ、思えば僕はね。
この、ぷにょ、ぷにょ! とした物には体温……。
肌の温もりと言う奴が、僕の指先へと、ぷにょ、ぷにょ! と。
柔らかい感触と、じんわりとした温かさを。
この寒い夜空の中でも、僕の指先へと伝わってくるから。
僕は更に。
(これは何? 何だろうか?)と思ってしまうから。
「う~ん」と。
僕は呻りながら考える人へとなる。
それもさ、ぷにょ、ぷにょと、柔らかい物を僕は、自身の指先で触りつつ、堪能しながら思案を続けたよ。
ぷよ、ぷよ。
ぷにょ、ぷにょ、とね。
だから僕は、これが何だか、何となくなくだが理解ができたよ。
だから金髪の姫武将さまのサラサラ、柔らかい髪……。
そう、この、ぷにょ、ぷにょ、とした柔らかい。
でも人間離れをした大変に大きな物を覆い隠している金髪の髪を優しく。
自身の手で退けながら、ぷにょ、ぷにょ、とした物を確認してみた。
するとさ、金髪の姫武将さまは、この世の物とは思えないような。
【大きな耳】を持つ女性だった。
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