第24話 鋼の甲冑を身に纏う女性の介護を始めます(2)
僕は思案の最中でさ。
だって今の若者達──。
そう、この令和時代を生き、過ごす人達には、わかりづらいことだと思う?
今の令和の時代が余りに便利──。
何処にでも、かしこにでも。
そう、こんな中国山地の山奥であろうとも。
至る所に各メーカーの飲料水の自動販売機や。
少し開けた町ならば二十四時間営業しているコンビニエンスストアがある便利な時代とは違い。
昭和の時代!
それが後十年もしないうちに終わり。
あの長かった動乱の昭和期、時代の終焉が間直に迫っている。
そう、巷では、世紀末に恐怖の大王が降臨すると。
ノストラダムスの大予言で大騒ぎ。
もう直ぐ地球上が焼け野原になるような核戦争が起きるとか?
あの当時! 昭和の時代は!
今の令和の時代のような、若者向きの映画やアニメ、マンガ……。
ライトノベルってあったのかな? と、言った時代だから。
若人達、ヲタクの主流は。
異世界ファンタジーではなく。
SF物のロボットアニメや宇宙戦争等を題材にした。
映画、アニメ、マンガが主流時代だから。
宇宙からの侵略が地球を襲ってきて。
地球上を破壊、侵略するのではと?
今では考えられないようなことを言っては騒いでいた時代だから。
昭和期の、飲料水の自動販売機には、水の販売──。
そう、今や飲料水の自動販売機の定番! 必須アイテムにもなっているミネラルウオーターも。
自動販売機に設置──。
導入している飲料水の自動販売機は。
今は年齢を重ね、五十歳を過ぎた僕の遠く、懐かしい記憶を手繰り寄せても。
一つあるか? 無いか? ぐらい、の時代だった思う。
それも広島市内の街中で、だよ。
コンビニエンスストアも24時間ではないし。
ショッピングモールやスーパーマーケットも普通に夜の7時に閉店をしていた時代……。
それと僕は広島だけれど。
今は何処にでもある便利な100円シ〇ップも、テナントではなく。
僕のような特設販売をして、百貨店や各ショッピングモール、スーパーマーケット等の特設会場で販売していた時代だから。
こんな中国山地の中の、街灯すら余りない。
上り下りの坂道が続くような、陽が傾き、漆黒の闇に覆われれば。
全く人が行き交わなくなるような道路の脇の、飲料水の自動販売機に。
今の令和の時代のように、気軽に水を購入すると言った文化のない。
水の綺麗な国、日本だから。
海外のように気軽に水の購入等できない。
それが繁華街であろうとも。
だからこんな、中国山地の山奥──過疎化の進んだ町!
水が大変に綺麗な町に水の販売等あるはずはないから。
金髪の姫武将の人に水をくれと嘆願をされても困るから。
(う~ん、何を? 何を購入しようか? 彼女の為に?)、
(彼女は水! 水をください! と、呟いていたけれど。この自動販売機には水の販売がないからどうしよう?)と。
僕は呻りつつ、困惑しながら。
自動販売機と睨めっこを続ける。
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