第16話 出た~、お化け~! (1)
ズルズル
ガシャン、ガシャン
ガサガサと。
相変わらず姫武将の落ち武者の幽霊さまは、大変に苦しく、辛そうな足取りで。
僕の後ろ! 背後へと迫ってきた~! きたじゃ、ないよ!
そう彼女は、僕の背への本当に真後ろへと到着をした?
多分したと思う?
だって落ち武者の幽霊さまの恐ろしい怪音と呻き、足音が、僕の耳へと聞こえなくなった。
だから僕自身も間違いないと思われる? と。
僕がつまらないことを思えば。
ドン! と。
ガン! と。
僕の背に姫武将の落ち武者の幽霊さまが、真夏の夜を彩る。
怪奇シネマの物の怪ヒロインさまのようにしな垂れかかってきた。
だから僕は刹那──。
自身の毛が逆立つほど畏怖する。
だから僕の身に大変恐ろしい出来事が起きると言うことはなかった。
そう、只僕の背に重み──。
幽霊であるはずの彼女が、僕の背にしな垂れかかり、倒れ込み、捕まるから。
僕は自身の背で、姫武将の落ち武者の幽霊の体重を感じることができるから。
僕自身も流石に驚愕──!
自身の毛を更に逆立て、少しちびりながら、恐れ慄きつつ。
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