第11話 冬の夜も夏と変わらず怖い(1)

「ふぅ~」と。


 僕は声を漏らしつつ、漆黒の暗闇の中を辺り、と言っても。


 僕の足元だけれど。


 僕は見て確認すれば。


「はぁ~、まだ商品が沢山残っているなぁ~」と。


 僕は嘆くように独り言を呟く。


 だってこれだけ商品の量が残っていると言う事は?


 僕は商品の片付けに対して、最低でも三十分ぐらいは時間がかかりそうだから。


 僕は嘆いた。


 でも僕自身、嘆き続けても仕方がないことだから。


「よいしょ、っと! では始めるか~!」と。


 僕はまた独り言を呟き、気合を入れると。


「はぁ~、僕自身ぼぉ~! としていても、何時まで経っても片付けが進まない。そうなれば僕の帰宅の途がいくらでも遅くなるから片づけを始めるか」と。


 僕は自分自身に言い聞かせるように。


 この漆黒の闇の中──。


 また凝りもしないで独り言を。


 できるだけ明るい声音で呟きつつ作業を始めだすのだが。


 う~ん、それにしても?


 本当に真冬の夜は寒い! 冷たい! 


 僕の身体の芯まで冷え込み、手足と共に悴むなと、思いながら。


 僕は誰もいないアパートの部屋へと帰るために片づけをおこなう。


 僕は早く帰宅の途につき部屋に入り。


 お風呂に水を溜め湧かし、だけではく。


 こたつをコンセント!


 そして石油ストーブを点火する。


 そう僕は、この場が余りにも寒くて仕方がないから。


 自身の身体を早く温めたい衝動に駆られるから。


「はぁ~」と、大きな嘆息を漏らし。


 その後は、「よし! 頑張ろう!」と。


 僕はまた自分自身に言い聞かせると。


 僕は作業を再開──黙々と始めだす。




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