一期一会

この瞬間の

今は

この瞬間だけのもの

あたりまえのようで

わかっているようで

無意識に流されているけれど


しみじみ

しみじみと

こんな何気ない時間を

いつか思い出すことが

あるのかもしれないと

ふと考えて、立ち止まる


まだ肌寒さの残る三月はじめの日

病院帰りの午後

行き交う人々の中で


見知らぬ誰かとすれ違いながら


ひとり

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