好きって言ってよ

毎朝のキミからの電話はいつも

たわいのないことばかり

逢えなくなって、もう二年

そんなことに触れてしまえば

切なさが増すばかりだから


先の見えないトンネルみたいに

コロナ禍の出口はまだ見えないままで

わたしにもキミにもどうしようもない

寂しさを騙し騙ししながら

寒くなってきたから風邪ひかないでね


いつもと変わらない

いってらっしゃい、の後で

ふと、呼び止める

ねぇ


「好きって言ってよ」


そんな言葉をキミに投げかけたら

少し照れたような優しい声で

「もちろん、好きだよ」

キミの笑顔が目に浮かぶ

「ずっと……一緒だからね」


オンナノコみたいなことを言う

わたしを笑わないでくれてありがとう


これでまた頑張れるよ

距離と時間に負けずに


あのね



わたしもすきだよ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る