第131話 束縛(1)
〈ダッ、ダダダ〉と馬鉄。馬鉄の音──。
馬が、人馬が、この漆黒の闇の中を疾走──。走り駆け抜けていく。くる音が。
「あっ、ああ、つぅ、ああっ……」
「ううっ、あああ、うん、あん、あっ、つぅ」と、男女の荒々しいく。激しく。早く。官能的な吐息と息遣い。
そして獣のように激しく荒い嬌声を掻き消すように、獣化した男女の載る馬二頭立ての戦車に近寄ってくる。くるから。
戦車から離れて位置に待機する此の国の女王アイカの親衛隊達は、巨体な馬に跨り。疾風迅雷の如く。ことらへと向かってくる戦妃、アマゾネス。此の国最強の武士、戦妃であるエリエ姫のために、慌てて道を開く。開ける。
それも、ザワザワと騒めき音を立てながら道を開ける。開けていくのだ。
彼女、此の国、だけではなく。ジャポネと合わせて二国の美少年王健太の側近、右翼の武のエリエが、何のために、この場に駆けつけ、現れたのかは。この場にいる近衛隊の漢戦士達は皆理解ができているので。慌ててこの国最強の戦妃のためにと、この場にいる者達皆が、二人の警護……。此の国の女王アイカと、自分達の上司であるウォンの警護をする行為を辞めてザワザワと音を立て、道を開いていくのだ。
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