第105話 アイカと年下な男の子(21)

 彼は男女問わず。幼い子供達であろうとも、己の耳をちゃんと傾け、素直に聞き、聞き入れ。己に疑問があれば、優しい声音で問うこともできる王……。



 このようにと、いうか? 今の状態、戦場のように彼は、覇王として振る舞うことも可能な王子さまなのだが。


 臣下、民衆の声も素直に聞く。聞き入れる王道を布く。貫く。突き進むことも可能な臨機応変の王子さまであり。甘え上手な御坊ちゃまだから。


「ごめん……。ごめんなさい……」と。


 自分のことを叱り。諫めてきた間者、黒装束の女性に対して素直に謝罪する、だけでは終わらない。


 己の母にでも甘え謝罪をするように。今度少年王自らが、黒装束の女性へとしな垂れかかり。


「うぅ~ん、うぅ~ん」と甘え声音を漏らし甘えながら。


「本当に君には、いつも迷惑をかけるね。本当にごめんなさい……。許してください……お願いします」と。


 更に謝罪をする。おこなう。

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