第8話 合コンクソ

「帰りたい」


初めての合コンの感想は一言。それだけだった。

何だこのけしからん空間は。


「うぇーい!!」


「まさと酒飲めよ!!」


「おいおい、ゆかりちゃん飲んでる!?」


「せんぱーい、今日私帰りたくないです!!」


「ほら、こっちおいでよ、な?」


「うぇーーーーい!!!」


これが世にいうウェーイ系というやつか。


おそロシア。もう、俺ブルっちゃうよ。


俺でも名前が聞いたことあるくらいの居酒屋を貸し切り、何十人もの大学生の男女が酒を煽り、今後の予定を探り合い、交わる。


実にけしからん。急性アルコール中毒で全員死んでしまえ。


俺は開始して早々にそのノリについていけず、端っこでずっとコーラを飲んでいた。うまいよな、コーラ。


残されている唐揚げとかと飲めば最高だよ。


唯一の友達たる砂糖は始まってすぐに帰りやがった。なんでも彼女さんがどうたらこうたら。ハイハイ末永く死にやがれ。


俺もそれに便乗して帰ろうとしたが、何故か引き止められてしまった。帰らせろよ。


「君、大丈夫? お酒強いの?」


大人しかった神様が心配そうに聞いてくる。


強くはない。どちらかといえば弱いだろう。

ただ、一滴も飲んでないし流石に空気中のアルコールで酔うほどには弱くない。


「「「ウェーイ!!!!!」」」


本日何度目かのウェーイコールが聞こえて、本格的に帰ろうと腰を上げあその時。


「ッ!!!!!?」


「あっ!!!!!!」


俺と神様の驚きの声が重なった。


あ、あれは……!!!?

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