第17話
(※マーシー視点)
カトリー……。
あの女、絶対に許さないわ……。
私のエリオット様に引っ付きまわっているだけでも許せないのに、今日は、私のハワード様と一緒に楽しそうに下校していた。
こんなこと、あっていいはずがない。
この私を差し置いて、あの二人と仲良くするなんて、絶対に許さない……。
そもそもあなたは、エリオット様と婚約していたのではないの?
それなのに、ハワード様ともいい雰囲気になっているなんて、なんて尻軽な女なのかしら。
ハワード様とエリオット様に、このことを教えて差し上げないと。
あぁ、いい考えだわ。
そうすればあの二人は、二股をかけられていたことに激怒して、あの女のことを切り捨てるに違いないわ。
そして、傷ついた二人を、私が慰めてあげる。
そうすれば、二人とも私のことを好きになるに違いないわ。
あぁ、どうしましょう。
二人に迫られて、どちらかを選べなんて言われたりしたら、私、困っちゃうわ。
そんなの、とても選べないもの……。
まあ、私の包容力なら、二人とも同時に受け入れることができるわ。
あぁ、そんな天国がこれから待っていると考えただけで、楽しみになってきたわぁ。
それに、カトリーが二股をしていることをあの二人に教えるだけではない。
実は、もう一つ、あの女を陥れる策略を考えてあるのだ。
そちらは既に根回し済み。
あの女を、大勢の前で陥れる策略なのだけれど、完璧な作戦だから、穴はないわ。
あぁ、私って、なんて頭がいいのかしら……。
容姿だけじゃなく、頭までいいなんて、自分でいうのもアレだけど、私ってかなりの優良物件よねぇ。
あの二人もきっと私を好きになるに違いないわ。
あぁ、もう少しであの女を陥れる時が来る。
その時が来たらあの女、いったいどんな情けない表情を見せるのか、今から楽しみだわ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます