第2話 彼女に振られました(後編)

 俺が立ち上がると。


「怪我はないみたいだね!よかったよかった!」


 と言ってきた。


「ほっといてくれって言ったじゃないですか!」


「まあまあ立ち話もなんだしとりあえず座ろうか!ほらこれでも飲んで落ち着きなよ」


 といってカルピスを渡された。


 カルピスを飲み、座るとその人も横へ座ってきた。



 香水のいい香りがする。


 するとお姉さんが「君名前なんていうの?」と聞いてきた。


「桜井優です。」


「そっか!やっぱり優くんって言うのか!いい名前だね!」


 妙に馴れ馴れしい。やっぱりってどういうことだ?


「私は桐島優子っていうんだ」


 どこかで聞いた名前だ、でも今はなにも考えたくない。


「ちなみに君はなんであんなことをしようとしたの?」


 一から事情を説明した。


「そうなんだ。そんなことがあったんだね」


 と顔を見ると、すごく同情してくれているのがよくわかる。


「だからあんな事をしようとするのも無理はないよ」


「俺のなにがわかるんですか!」


 と強めに返してしまった。


 すると優子さんは「でもね、今は私がいるんだよ今はお姉さんに不満を気が済むまで吐いて甘えていいんだよ」


 なんで他人なんかにと言おうとしたら涙がでてきた。


 レナにはこんなことしてくれなかった、どちらかと言えば甘やかすほうだった。


 すると優子さんは優しく、温かく抱きしめてくれた。


 そこからいっぱい不満をぶつけ、たくさん弱いところをみせてしまった。


 それでも優子さんはうなずきながら頭をなでてくれた。


 あれからどのくらい経っただろうか覚えていない。


「ちょとは楽になったかな。このまま帰れる?」


 と声をかけてくれたのでさっき連絡した幼馴染が迎えに来てくれるらしいのでそれを伝えた。


「ありがとうございました。だいぶらくになりました。」


「そっか!それはよかった。これからも困ったらお姉さんを頼るんだぞ優くん」


 これからも の意味がわからなかったがお姉さんはすぐにいってしまった。



















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